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27
May
2011
9月から始まる米テレビ界新シーズンにおけるプライムタイム番組編成発表とCMの予約販売交渉が行われるUpfront(アップフロント)が5月16日から始まった。高止まりしている失業率など庶民レベルではまだまだ厳しい経済状況が続くなか、テレビCM市場は活況を呈することになりそうだ。
ガソリン代や食料、さらには衣料品などの高騰で消費意欲が低迷していること。広告主が重要視する若者層のテレビ視聴率が相変わらず低下傾向にあること。企業の一部で見られる広告予算のインターネット広告への振り替え機運。さらには、超人気番組となっているNFL(米プロフットーボール・リーグ)試合が、労使新協定交渉が暗礁に乗り上げておりシーズン開催が危ぶまれていることなど、ネットワークテレビにとってマイナス材料が少なくない中で、ニューヨーク・タイムズ紙は、地上波ネットワークテレビ5社(ABC、CBS、Fox、NBC、CW)の売上は、昨年度比6-8億㌦もの増加となる91~93億㌦規模にまで達すると予測している。増加幅が10億㌦に達する可能性もあると指摘する声もある。 米広告代理店大手「TargetCast TCM」のスティーブ・ファレラ社長は、「弱い経済の中で、ネットワークテレビがこれほど強い立場に立てることは驚くべき状況だ」と語っている。別の広告代理店「ホライゾン・メディア」の関係者は、「いったい、どこからそんなお金が集まるのだろうか」と懐疑的だが、実際に広告予算を増額した企業が続出していることは第1四半期の決算の結果も見ても明らかだ。特に、自動車、ファストフード、映画、小売業、通信などが広告支出の増額を決めているという。 さらに、フェイスブックやユーチューブ人気がかえってテレビへの新たな関心を盛り上げている、と指摘する向きもあるようだ。 ネットワークテレビとともに、ケーブル局のアップフロント交渉も順調に進みそうな気配。売上高は昨年度比10-15%増となる90~92億㌦に達する見込みだ。アップフロントでは通常、新シーズンにおけるプライムタイム(午後8~11時)番組の7~8割ほどのCM枠が取引される。 <テレビ朝日アメリカ 北清>