米国で5月11日、世論を二分するテレビ専門局が立ち上がった。チャンネル名は「ベビー・ファーストTV(BabyFirstTV)」。同チャンネル関係者は、「乳児向け専門チャンネルは初めての試み」と胸を張っているが、「乳児のテレビ視聴は有害になる可能性がある」とした警告を発している米国小児科学会(AAP)などからは一斉に批判の声が上がっている。
家族の健康問題などを研究する団体「カイザー・ファミリー財団」が2003年にまとめた報告書によると、毎日テレビやDVD視聴をしている2歳以下の乳児は68%にも上る模様で、AAPではこうした乳児のテレビやDVD視聴の自粛を呼びかけている。
AAPでは、乳児の発育に重要な「他の幼児との交流や、おしゃべりを学ぶ機会」がテレビ視聴時間などに奪われていると指摘している。
ところで、AAPではこのほど、教育目的とされたDVDなどの大半が過大広告を含んでいる可能性があるとして連邦取引委員会(FTC)に異議申し立てをした。
こうした批判に、ベビー・ファーストTVのシャロン・レクター専務は「米国の乳児の多くがすでにテレビを視聴しているのが現状。我々の目的は、こうした乳児を対象に、安全で的確な番組を放送することだ。乳児の親にも有益な情報源となるはずで、重要なチャンネルになることは間違いない。CMも放送しない予定だ」と反論している。
ベビー・ファーストTVの配信は当面、米衛星放送ディレクTVの加入者のみに限られているが、今年中にはケーブルTVでも配信したいとしている。同チャンネル視聴料は月額9.99ドル(約1,100円)。

来月に開催が迫ったサッカー・ワールドカップ(W杯)は、視聴者数が五輪中継を上回る世界最大のテレビイベントであるにもかかわらず、米国では関心度が低く一向に盛り上がらないのが現状だ。国民の間にサッカーは「子供や意気地なしのスポーツ」という捕らえ方があるほか、争う得点数が少く、国民性にそぐわないという指摘もあり、メジャーなスポーツとして認知されていない。
前回、日本と韓国で同時開催された2002年大会の時もABCネットワークが10試合全国向けに放送したが、平均視聴率が1.4%、平均視聴世帯数148万件と散々な結果だった。
しかし、不人気ぶりにも変化の兆しが見えてきた。米国チームが世界ランキング4位(5月)と実力チームに成長してきたこともあるが、やはり大きな要因はサッカーファンが多いヒスパニック系(スペイン語を話す中南米系)人口が約4,200万人と急増していることだろう。
となると広告主やメディアの注目度が増すのが自然の流れ。スポーツ用品メーカー、アディダスが米サッカー・トップリーグ「メジャーリーグ・サッカー」(MLS)と10年間に渡る公式スポンサー契約を結んだが、契約金は1億5,000万ドル(約165億円)が支払われた。
また、ウォルト・ディズニーが昨年暮れ、国際サッカー連盟(FIFA)との間に2007〜20014年の英語版独占放送契約を締結したが、放送権料は1億ドル(約110億円)。ちなみに、契約には期間中に開催される2010、2014年W杯のほか女子サッカーW杯、FIFAコンフェデレーションズ・カップが含まれる。
さらに、スペイン語放送の独占権は全米向けスペイン語放送をするユニビジョンが権料3億2,500万ドル(約358億円)で獲得した。ディズニー・ユニビジョン両社を併せると4億2,500万ドル。FIFAによると一国が払うW杯放送権料としてはこれまでの最高額となっている。

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