アメリカン・メディア
578号    2009年10月16日    編集:テレビ朝日アメリカ・インク

アメリカン・メディア

アメリカン・メディア米CATV、NBCUの経営支配権獲得か

アメリカン・メディア手のひらサイズの番組受信機登場

アメリカン・メディアネット広告、上半期5.2%減

アメリカン・メディア米出版大手が大型リストラ


米CATV、NBCUの経営支配権獲得か

米ケーブルテレビ事業者(CATV)最大手のコムキャストが米メディア大手NBCユニバーサル(NBCU)の経営支配権を取得する動きに出ている。NBCネットワークやケーブル局、さらにはユニバーサル映画などを傘下に置くNBCUは、世界最大級の複合企業ゼネラル・エレクトリック(GE)が80%、仏メディア・通信企業ビベンディが20%の株式を所有する合併企業。ビベンディ側が同社の持ち株を譲渡したい意向を受けて、コムキャストが名乗りを上げた。


複数の米メディアによると、コムキャストとGEが株式非公開の新合併会社設立を目指している模様で、コムキャストが51%の株式を取得し(GEが49%の株式を保有)、支配権を握る方向で交渉が進んでいるという。設備の一新のための大型資金の必要性に迫られているGEと、事業の中核を番組再送信(CATV事業)からコンテンツ・プロバイダーを含む総合メディア企業にシフトしたいコムキャストの思惑が一致した形だ。


コムキャストは、特に、USAネットワークやサイファイ・チャンネル、さらにはBravoやMSNBCなどNBCUが傘下に置く人気ケーブル局の取得に大きな魅力を見出しているという。こうしたケーブル局の収益は企業価値300億jとも言われるNBCU全体の6割にも達する模様。ちなみに、米CATVは、有力ケーブル局に対し、高額な再送信料を支払っている。


コムキャストはブロードバンド配信サービスにも力を入れているが、豊富で魅力的なコンテンツ(番組)が、現在無料型が主流の動画サービスの有料化の強力な武器になる(米銀行大手バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチのアナリスト)との見方も出ている。


しかし、コムキャストがCATV事業ばかりでなく、すでに「G4」や「E!」など、ケーブル局を傘下に置くこともあり、米連邦通信委員会(FCC)や独禁法取締当局が認めない可能性もあり、新会社誕生の可能性は五分五分(ウォールストリート・ジャーナル紙)との見方もある。
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手のひらサイズの番組受信機登場

米無線通信技術大手クアルコムは7日、モバイルテレビ受信専用端末をクリスマス商戦に向け発売すると発表した。フローTVの編成及び営業担当のジョナサン・バジレイ上級副社長は、車に掲載可能な10インチ型受信機も同時に発売したいとしている。


同社の携帯電話向けテレビ配信サービスFLO-TV(旧メディアフロー)を受信するもので、UHF波のチャンネル55帯域を使用した独自のネットワークで配信されるテレビ番組が視聴できる。新サービスは「FLO TV Personal Television (PTV)」と名づけられた。米国における携帯電話向けのテレビ番組配信はこれまで、通信大手AT&Tやベライゾンの通信網が使われていたが、独自のネットワークを構築したことで、画質や音質などが格段に改善されたという。


専用端末は、3インチの液晶画面が埋め込まれている手のひらサイズ(横4.4インチ、縦3インチ、厚さ0.5インチ、重さは140gほど)(写真)。一回の充電で5時間超の番組視聴ができる。スタンバイ時間は300時間。小売希望価格は249j(約22,410円)。同端末で受信できる番組内容の詳細は明らかになっていないが、15チャンネルほどの構成になる模様。月額加入料8.99j(約800円)の有料サービスだ。CBSネットワークで放送されている深夜の人気トーク番組「Late Show With David Letterman」は、毎夜11:30からサイマル放送されるが、翌日正午に再放送も配信される予定で、生番組と収録番組が混在することになる。


米市場調査会社「TeleAnalytics」によれば、2013年までにモバイルテレビ市場の利用者は5000万人にまで膨れ上がり、総売り上げは28億j(約2520億円)規模になるという。


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ネット広告、上半期5.2%減

これまで破竹の勢いを続けてきたインターネット広告に陰りが見え始めている。「IAB(インターネット広告協会)」とコンサルティング会社大手「プライスウォータークーパーズ」の共同調査結果によると、米国における今年(2009年)上半期のネット広告売上は、昨年同期比5.2%減となる109億j(約9810億円)となった。米オンライン調査会社「eMarketer」によれば、売上が前年比減少となったのは2002年以来初めてのこと。


ただし、プライスウォータークーパーズのデイビッド・シルバーマン氏によれば、他媒体と比べればネット広告は痛手の少ないほう。今年上半期は若干持ち直し、通年の売上は220〜230億に達する可能性もある。これは、過去最高の売上高を記録した昨年(234億j)にせまるもので、広告業界誌「アドバタイジング・エイジ」に、「昨今の経済状況を考えれば、決して悲観するものではないのではない」と強調している。

ネット広告を分野別で見ると、検索連動広告が昨年同期比2%の増加となった。また、若者を中心に人気急上昇中のテレビ番組を中心とした動画配信に挿入されるビデオ広告が、全体に占める割合は4%とわずかなものの、昨年同期比38%増と大幅な成長を示すなど、増加を示している分野もある。ちなみに、検索連動広告とは、ヤフーやグーグルなど検索エンジンで検索されたキーワードに関連した広告を、検索結果に表示するもの。今年上半期では、全体に占める割合が47%と、昨年同期の44%からさらに増えており、ネット広告を支える重要な広告分野となっている。全体では、バナー広告や案内広告などの不振が目立っている。


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米出版大手が大型リストラ

ファッション誌「ヴォーグ」や男性誌「GQ」、さらにはハイテク専門誌「Wired」など、高級志向の雑誌の出版で知られる米出版大手「コンデ・ナスト」が大型リストラを発表した。広告不況のあおりを受けたもので、同社が発行する「Gourmet」をはじめ、「Cookie」、「Modern Bride」、「Elegant Bridge」、計4誌の廃刊を決めたほか、180人の従業員の一時解雇を発表、米メディアが一斉に取り上げた。コンデ・ナストでは生き残りをかけ、経営全体の見直しに着手していたが、同社が委託したコンサルティング会社「マッキンゼー」が提唱した20〜25%の経費削減策に応じたもの。


コンデ・ナスト社の最高経営責任者、チャック・タウンセンド氏は、米経済紙ウォールストリート・ジャーナルとのインタビューの中で、「現在の経済状況の下で、どの雑誌が会社の足かせになるのか吟味してきたが、残念ながら4誌が合格ラインをクリアできなかった」と、説明している。


コンデ・ナスト傘下の雑誌は、高級スポンサーによる広告掲載で知られるが、同社傘下で最も収益の高い3誌とされていた「ヴォーグ」「グラマー」「バニティー・フェア」の2008年第4四半期の売上は、前年同期比18%の落ち込みを示し始めていた。業界内からは「とうとうコンデ・ナストの雑誌にも不況の波が押し寄せた」と、ため息がもれている。同社の今年の広告収入減収額は10億j(約900億円)にも上る模様だ。

米雑誌業界では、永遠のベストセラーなどと称された「リーダーズ・ダイジェスト」を発行する親会社が昨年8月に破綻したほか、経済誌「ビジネス・ウィーク」が売りに出されるなど、不振が続いている。ロイター通信などによると、米メディア企業大手タイム・ワーナーが傘下の「タイム」の売却を検討しているほか、ニューズウィーク誌も人員の大幅削減を検討している模様だ。


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