アメリカン・メディア
579号    2009年10月23日    編集:テレビ朝日アメリカ・インク

アメリカン・メディア

アメリカン・メディアデジタル放送受信をあきらめた150万軒

アメリカン・メディアネットワーク好調、CATV局不振の新シーズン期首

アメリカン・メディアニュースはネットよりもテレビから

アメリカン・メディア米経済紙WSJが発行部数トップに


デジタル放送受信をあきらめた150万軒

米調査会社ニールセンはこのほど、地上波デジタル放送受信状況に関する最終報告を発表した。それによると、10月中旬の段階で、いまなおデジタル放送を受信出来ない世帯は150万軒だった。全米テレビ世帯数の0.49%に相当するという。これらの世帯は、「受信が不可能」あるいは「受信する意思がない」世帯で、ニールセンでは「最終的にデジタルへの移行対応に失敗した世帯」と結論付けている。ニールセンは、これ以上の追跡調査は行わない方針。


ニールセンによれば、デジタル放送視聴が出来ない世帯(以下、アナログ世帯)の多くが、ヒスパニック系(スペイン語を母国語とする住民)世帯。その多くが、ニューメキシコ州アルバカーキー/サンタフェ地域(デジタル放送を見ていない世帯率は2.41%)、オレゴン州ポートランド地域(同2.07%)、テキサス州サン・アントニオ地域(同1.96%)、カリフォルニア州サンディエゴ(同1.96%)、などに集中している。サンディエゴやポートランドなど、メキシコやカナダとの国境沿いの地域の世帯の中には、国境を越えた外国放送(アナログ波)を受信している世帯もあるという。


また、外国放送のほか、アナログ放送の継続を許されているローパワー・テレビ局の受信をしている世帯もあり、これらのアナログ世帯が受信できるテレビ局は平均3チャンネルとなっている。ちなみに、ローパワー・テレビ局とは、大学や教会などが地元コミュニティー向けに放送をしている局で、米連邦通信委員会(FCC)からデジタル放送への移行を免除されている。


米国の地上波テレビ放送は、当初、今年2月17日に地デジへの移行が予定されていたが、低所得層や高年齢層、さらにはヒスパニック系世帯を中心に当時約650万世帯が未対応であることが発覚、期限が6月12日に延長されていた。


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ネットワーク好調、CATV局不振の新シーズン期首

米テレビ業界は9月後半から新シーズンに突入しているが、ケーブル局不調を尻目に、ネットワークの健闘ぶりが目立っている。メディア・サイト「メディア・ライフ」が米広告代理店や番組編成関係者を対象にアンケートをとったところ、ネットワーク各社がスタートさせた新番組22作のうち、ヒット番組になると太鼓判をおされた番組が全体三分の一超となる8作にも上り、例年になく豊作の年となりそうだ。


同社の調べでは、CBSネットワークの人気犯罪捜査番組「NCIS:ネイビー犯罪捜査班(邦題)」のスピンオフ番組「NCIS:ロサンゼルス編」、Foxの若者向けミュージカル・コメディー「グリー」、ABCのサイファイ捜査番組「Flash Forward」などが高い評価を受けている。


ネットワーク全体の評価を見てみると、CBSが「すぐれた番組を編成した最も安定したネットワーク」との高い評価を受けた。FoxやABCがこれに続いているが、深夜のトーク番組をプライムタイムに編成し、画期的な編成を打ち出したNBCに対しては、61%が「編成の見直しを強いられることになるだろう」と辛口の評価を下している。


一方、ケーブル局全体を見ると、広告主がターゲットにしている18−34歳層の9月21日〜10月11日における平均視聴者数が昨年同期比5.2%減となる1534万人、18−49歳層が4.7%減1695万人、25−54歳層が4.6%減となる1808万人と、いずれも5%前後の減少を示し、2003年以来最悪の記録(広告会社大手グループM)となっている。


ケーブル局の中でも視聴者数減少が目立ったのが、Foxニュース・チャンネルやCNNなどニュース専門局。18−49歳層で61%減、ニュース局がターゲットにしている25-54歳層では54%と激減しているのが特筆される。


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ニュースはネットよりもテレビから

インターネット利用の急増で不振に陥っている米既存メディア業界だが、「ニュースはテレビや新聞から入手する」人が圧倒的に多いことが判明した。


世論調査会社「ピュー・リサーチ・センター」と調査会社ARAnetがそれぞれ独自に行った、2009年9月における米生活者のメディア利用状況に関する調査によると、「ニュースはテレビで知る」と答えた人がARAnetの調査では、全体の31.1%。テレビの次に多かったのが新聞で、全体の19.4%。「ラジオから」と答えた人も19.4%と、既存メディアが合計70.1%と、「インターネットから」と答えた14.6%を圧倒している。


また、ピューの調査では、海外や国内ニュースの場合、「テレビから」と答えた人が全体の71%と他を大きく引き離している。テレビの次は、インターネットの42%、新聞の33%、ラジオは21%となっている。ローカルニュースの場合は、テレビが64%と首位はかわらず。ただ、新聞が41%と、インターネットの17%を大きく上回っているのが特徴だ。ラジオは18%。


信頼性についても、テレビがトップに挙げられていて、そのほかの順序は情報源入手方法に順じている。


ARAnetによれば、学歴の高い人や、年収10万ドル以上の高額所得者、さらには若者層の間でインターネットを情報源としている人の数が目立っている。特に若者については、18−29歳層で情報源をインターネットに挙げている人が同層の64%にも上り、テレビの70%に迫る勢いだ。逆に65歳以上では71%がテレビと答えているのに対し、インターネットと答えた人はわずか10%に留まっており、「若者はネット派、高齢者はテレビ派」の色合いが明確になっている。


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米経済紙WSJが発行部数トップに

米有力経済紙ウォールストリート・ジャーナル紙(WSJ)はこのほど、今年(2009年)3−9月における発行部数が、昨年同期比0.6%増となる202万4269部を記録、全米首位の座を獲得したと発表した。これまで長年に渡り、米紙の中で発行部数が一番多かったのはガネット社傘下の全国紙USAトゥデーだったが、不況のあおりで188万部ほどに急激した模様。


新聞・雑誌専門サイト「エディター&パブリッシャー」によれば、WSJの個人購読者は昨年同期比0.8%増となる143万7853部。購読料による売上高は、昨年同期比10.1%増を記録した。


WSJは声明を発表、全米ホテル・チェーン、「マリオット・ホテル」の新聞配達制度の変更を挙げ、同紙購読料の増大の一因となっていることを明らかにしている。マリオット・ホテルではこれまで客室に配る新聞をUSAトゥデー紙に限定していたが、今年4月に同紙の他、WSJ及び地方紙から自由に選べる制度を導入したところ、WSJ希望者が多数に上った。そのため、同ホテル・チェーンに対するWSJの販売部数が20%も増大したという。WSJのマーケティング担当責任者ポール・バスコバート氏は、声明文の中で、「他のホテルもマリオットに習い、お客が新聞を選べるシステムに切り替えて欲しい」とアピール、さらなる発行部数の増大に期待を寄せている。


なお、WSJは同紙の有料ウェブサイト(wsj.com)の加入者数を合算しているため、紙の発行部数でUSAトゥデー紙を上回ったかどうかは不明だとする指摘もある。WSJによると、2009年3月時点でwsj.comの加入者数は38万3199件。


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