アメリカン・メディア
580号    2009年10月30日    編集:テレビ朝日アメリカ・インク

アメリカン・メディア

アメリカン・メディア人気動画配信サイトが有料化を検討

アメリカン・メディア米書店チェーン、電子書籍リーダー発売

アメリカン・メディアスーパーボウルにネット会社がCM

アメリカン・メディアNYロングアイランド紙電子版が有料化


人気動画配信サイトが有料化を検討

ネットワークのプライムタイム番組などの全編・無料配信で人気のHulu(フールー)が有料化を検討していることが明らかになり話題となっている。フールーの共同出資会社の一つ、ニューズ・コーポレーションのルパート・マードック会長が、去る9月、詳細はまだ煮詰まっていないとしたものの、「テレビ番組については、何らかの有料制。映画については、ペイ・パー・ビュー制度を導入したい」とする考えを明らかにした。これに続き、ニューズ社社長兼最高執行責任者(COO)のチェイス・ケリー氏が、10月下旬にニューヨークで開かれた会合で、「フールーの有料化は、早ければ2010年中にスタートすることになる」と発言した。


ただ、有料化すれば、利用者が背を向けてしまうなどの懸念があることから、フールー関係者が有料化構想に対する過剰反応の沈静化にやっきになっている。同社関係者は業界誌「メディアウィーク」の取材に対し、「フールーのミッションは、プロが制作した高品質なコンテンツを生活者に提供すること。広告収入で運営し、消費者には無料で提供するサイトが引き続き強い支持を得ていることは明らか。有料化するとすれば、本体の収入の補完的なものになるだろうが、まだ詳しいことは何も決まっていない」と強調している。

フールーは、そのすぐれたストリーミング技術で、ネットワークの人気プライムタイム番組を最小限のCM挿入で翌日には全編配信。オンデマンドで視聴できることから、特に若者の間で人気急上昇中。ニールセン社によれば今年9月のユニーク・ビジター数は1351万9000件、ストリーム数は4億3740万件以上を記録、ユーチューブに次ぐ、人気動画視聴サイトに急成長している。 


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米書店チェーン、電子書籍リーダー発売

全米最大の書籍チェーン店「バーンズ&ノーブル」はこのほど、電子書籍リーダー(電子書籍の閲覧端末)「Nook」を11月末に向け発売すると発表した。電子書籍リーダーは、先駆者となった米アマゾン・ドット・コム社の「キンドル」に加え、ソニーも今夏、同様な「Reader Daily Edition」を発売しており、クリスマス商戦に向け販売競争が激しくなりそうだ。


Nookは、無線LAN通信機能や米グーグル社の携帯端末用OS「アンドロイド」を搭載したもので、価格はキンドルと同水準の259j(約2万3300円)に設定される予定。幅4.9インチ、縦7.7インチ、厚さ0.5インチ。重さは11.2オンス(約317g)。内臓メモリは2GBで、最大1500冊の電子書籍を保存できるという。


電子書籍のダウンロードは、全米1300箇所に上る同書店チェーン内で無料で出来るほか、通信大手AT&Tの3G(第三世代)ネットワークが使える。さらに、画面の下段に設けられたナビゲーション用のディスプレイにはカラー・ディスプレイを採用し、キンドルとの差別化を図った。さらに、自らが購入した電子書籍を転送し、友人などが無料で読める機能も初めて取り入れた。ただし、貸し出し期間は14日間。この間は自分で読むことは出来ない。


米出版業のコンサルティング会社「Codex Group」によれば、これまで米国内で販売されたアマゾン社のキンドルは94万5000台と、100万台の大台にもう一歩。ソニーのリーダーは52万5000台に留まっている。


バーンズ&ノーブルはすでに今年7月、アップル社のアイフォンやブックベリーなどに代表されるスマートフォンなどにダウンロードできる書籍を提供する「e-bookstore」(電子書籍ストアー)を開設したが、Nook発売後も引き続き同サイトの運営を続ける予定。


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スーパーボウルにネット会社がCM

米スポーツ界はもとより、テレビ界の最大イベントとして知られるスーパーボウル(米ナショナル・フットボール・リーグNFLの王座決定戦)の中継番組は、最も高額なCM料金が課せられることでも知られる。


スポンサーには、ビールメーカー大手、アンハウザー・ブッシュをはじめ、飲料大手コカ・コーラ、さらにはファーストフード、保険や小売業界大手などが名を連ねるのが常だが、来年は変わった新顔が登場することになり広告業界で話題になっている。新スポンサーは、テキサス州をベースにしたバケーション斡旋会社「HomeAway」。夏休みや冬休みで旅行を計画する人のために、超廉価な滞在先や宿泊設備などを紹介するビジネスをインターネット上で展開している。


同サイトの創設者ブライアン・シャープル氏は、「1億人が視聴するとされるスーパーボウルの威力で当社の新サービス展開に弾みをつけたい」とCM購入の動機について述べている。ネット企業がスーパーボウルにCM出稿するのは始めてのことではないが、同社がほとんど無名の企業であること、しかも不況下にあえて出た動きということもあり、スーパーボウルの威力を改めて浮き彫りにした格好だ。


スーパーボウル、来年はCBSネットワークが放送することになっているが、30秒CMが270〜280万j(約2億4300万円〜2億5200万円)で取引されている模様で、10月下旬の段階で全62枠のうち、すでに50枠ほどが売れているという。今年2月に開催されたスーパーボウルはNBCが放送したが、その際のCM料金の最高額は300万j(約2億7000万円)に達した模様。

しかし、米広告業界では、「昨今の経済状況を考慮すれば、素晴らしい売れ行き」と、CBSの取引に高い評価を下している。スーパーボウルは、来年2月7日、米フロリダ州マイアミで開催予定。


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NYロングアイランド紙電子版が有料化

ニューヨーク市近郊に位置するロングアイランドの地元紙「ニューズデー」は、10月末から同紙の電子版を有料化することを決定した。価格は1週間5j(約450円)、年間加入料は260j(約2万3400円)に設定されるという。ただ、ニューズデーの親会社で、同地域のケーブルテレビ(CATV)サービスを独占するケーブルビジョンの加入者とニューズデーの購読者には、これまで通り、無料でアクセス出来るため、有料化の影響を受ける人の数は限定される模様だ。ちなみに、ロングアイランドに住む住民の75%がニューズデーの購読者とされている。今年9月時点での同紙の発行部数は約35万7000部。全米第11位に位置している。


米紙のほとんどが電子版は無料で提供しており、ニューズデーの決定に、ニューヨークタイムズ紙は、「苦境に陥った新聞業界が取らざるを得ない次の動きを示しているのかもしれない」と論評している。経営難が続くニューヨークタイムズは、編集部門の8%に当たる100人の人員削減を発表したばかり。同紙も新たな収入源を求めて、電子版の有料版を計画している。


一方、大手新聞で唯一電子版を有料化しているウォルストリート・ジャーナル紙はこのほど、同電子版にビジネスマンを対象とした「The Wall Street Journal Professional Edition」を導入すると発表した。加入料は月額49j(約4410円)。既存のWSJ.comの年間加入料149jよりも高めに設定されている。ダウ・ジョーンズ通信が提供する企業向けニュースやデータベースなどが配信されるという。


しかし、こうした電子版有料化傾向に「インターネット上の情報は無料と考える消費者が、背を向ける可能性がある。特に新聞離れが言われる若者層とのつながりを自らが断ち切ることにもなりかねない」などと、警笛を鳴らす向きもある。


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