アメリカン・メディア
582号    2009年11月20日    編集:テレビ朝日アメリカ・インク

アメリカン・メディア

アメリカン・メディア米テレビ視聴時間が過去最高

アメリカン・メディアソニ、DVD販売前に映画をオンライン配信

アメリカン・メディアメディア王マードック氏、グーグル検索阻止を検討

アメリカン・メディアインターネット・サイトの有料化に厳しい環境


米テレビ視聴時間が過去最高

今年5月で終了した米テレビ“2008-09年シーズン”のテレビ視聴が過去最高を記録したことがこのほど明らかになった。米調査会社ニールセンによると、同シーズン中における米生活者の一日あたりの平均テレビ視聴時間は4時間49分。前年度比4分増となったほか、10年前に比べ、20%増加したことが分かった。


また、世帯あたりの平均視聴時間も8時間21分と、過去最高のものとなった。
テレビ局の生命線、プライムタイム(午後8−11時)の視聴時間も、一人当たり平均1時間12分と、前年度比横ばいながらも、1991年以来の最高記録を維持した。
インターネットの普及などでテレビ離れがささやかれるなか、テレビ局にとって勇気付けられる報告となった。ニールセンは、テレビ視聴時間の拡大の背景について、「一世帯あたりのテレビ受像機台数が増えている」「多チャンネル化が進み、視聴者がひいきのチャンネルを選びやすくなった」などと分析しているが、特に、HDD内臓のデジタル録画機(DVR:デジタル・ビデオ・レコーダー)の利用が急増していることに注目している。


ニールセンはこうした傾向を踏まえ、通常の視聴率調査に加え、DVR視聴を加えた調査結果を公表するようになっているが、番組の中にはDVR視聴者数が放送時の視聴者数を上回るものもあることが判明した。今年でシリーズ2年目を迎えるFoxネットワークのサイファイ・ドラマ「ドールハウス」は視聴率不振に陥っているが、広告主が重要視する視聴者層(18−49歳)の視聴率が放送時には0.9%だったものが、放送後7日以内にDVRを利用して視聴者を加えると1.4%と、55.6%も上昇することが分かった。

その他、ABCネットワークの人気医療番組「グレイズ・アナトミー:恋の解剖学(邦題)」など、プライムタイムの人気番組の視聴率がDVR視聴を加味すると20%ほど上昇することも分かっており、DVR視聴の人気ぶりがうかがえる。


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ソニー、DVD販売前に映画をネット配信

映画大手ソニー・ピクチャーズ・エンタテイメントは、今夏劇場公開された人気アニメ「Cloudy With a Chance of Meatballs (くもりときどきミートボール:邦題)」をDVD化に先駆けてインターネット配信すると発表した。ここのところ不振が続くDVD販売を補完しようとする狙いがあるようだ。


映画会社にとってDVD販売は、興行売上を上回る重要な事業とあって、これまではDVD販売開始以前に映画が別の媒体にリリースされることは映画界の常識では考えられないことだった。また、米国内DVD販売の三分の一近くのシェアを持つ、世界最大の小売店チェーン、ウォルマートの怒りを買うとの懸念も出ている。


しかし、ソニーの最高経営責任者、ハワード・ストリンガー氏は、ニューヨーク・タイムズ紙とのインタビューの中で、「価格を24.95jと、小売価格より高く設定したので、小売店などからの苦情は出ないと予想している」と述べ、ウォルマートなどに配慮したことを強調している。
同社が発表した映画のネット販売は、ソニー製のインターネット接続対応型のテレビ「Bravia」と、ブルーレイ・ディスクプレーヤーのみで視聴できる。ネット販売は、12月8日から来年1月4日まで。DVD販売は1月4日以降に始まる予定。


ソニー・ピクチャーズは、グループ傘下に家電メーカーがある唯一のハリウッド映画会社。ストリンガー氏は、「同サービスは、テレビの価値を上げることにもなり、ソニー全体にとってもいいことだ」と述べている。


金融会社パリキャピタル社のアナリスト、リチャード・グリーンフィールド氏は、ソニーの決定に関して、「インターネット接続対応型のテレビが普及するまでにはまだ相当の時間がかかるだろう。ただし、方向性は間違っていないのではないか」と評している。


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メディア王マードック氏、グーグル検索阻止を検討

米メディア企業大手ニューズ・コーポレーションの会長兼最高経営責任者(CEO)、ルパート・マードック氏はこのほど、同社が運営する様々なウェブサイトのグーグルによる検索を阻止することを検討していることを明らかにした。


オーストラリアのニュース専門局「Sky News Australia」とのインタビューの中で示したもので、マードック氏は、「消費者が、他ではお金をはらっている情報に、インターネットだからといって無料で入手できるべきではない」と述べ、新聞記事などがインターネット上で自由に無料で読める現状を批判した。マードック氏はまた、「いい新聞作りには多額の代価がかかっている。消費者は新聞購読にお金を払うことには躊躇しないのだから、他から入手するときもお金を払うべきだ」とも述べ、なんらかの課金制度を導入する考えを示唆した。


ニューズ・コーポレーションの経営首脳陣は、インターネット検索会社の代表格であるグーグルが、同社のコンテンツを自由に掲載していることに対し、「寄生虫」「窃盗」行為などと強烈な批判を浴びせているが、マードック氏も同調するかたちで、「検索会社は我々の記事を盗んでいる」と、強い調子で非難した。グーグルの検索システムから除外してもらう選択肢もある、との質問には、「我々はその方向で検討している最中だ」と答えた。


マードック氏は、検索結果など限定的な形で、著作権で保護されたコンテンツ(記事)の使用を認める「公正使用の原則」についても、「裁判で争えば前面的に禁止できるだろう」との見通しを示した。


ニューズ・コーポレーションは、傘下にFoxネットワークや映画会社のほかに、米国内だけでもウォールストリート・ジャーナルやニューヨーク・ポストなど多数の新聞社を傘下に置いている。  


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インターネット・サイトの有料化に厳しい環境

「インターネットで配信されるコンテンツにはお金を払うつもりはない」 米消費者の80%が下した裁断だ。米有力調査会社「フォレスター」が今年8,9月に4711人を対象に全国調査を実施した結果、明らかになった。電子版の有料化を検討しているニューヨーク・タイムズ紙など米各紙にとって厳しい内容となった。米国では本紙の購読量減少に広告減収が追い討ちをかける形で、経営難に陥っている新聞各紙が、電子版の有料化を検討している。


また、「有料でもいい」と答えた人の多くが、サービスへの一括払いを希望していることが判明し、個別に課金する有料モデルが受け入れられにくいことも明らかになった。同調査を受け、業界誌メディアウィークでは、「新聞社は、電子版のほとんどを無料で提供し続け、プリミアム版を有料化するなどの措置をとらざるを得ないのではないか」と分析している。


さらに、コンテンツの閲覧方法については、全体の37%が「パソコン経由で」と答えており、携帯電話(14%)やネット・ブック(11%)などと、小型端末人気が思ったほど高くないことも分かった。


一方、別の調査会社「ボストン・コンサルティング・グループ」の調査結果(今年10月実施)では、インターネットを頻繁に利用する人の中で、「ニュース・サイトは有料でもいい」と答えた人が米国人の間では48%と、西欧諸国の中では英国とともに最も低いことが分かった。他国では有料でも構わないと答えた人の数が60%に上る国が多かったという。


また、有料でもいいと考える米国人に、支払額の許容範囲を聞いたところ、米国人は月額3jと、イタリア人の7jなどに比べ、財布の紐が圧倒的に堅いことも分かった。


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