アメリカン・メディア
583号    2009年11月27日    編集:テレビ朝日アメリカ・インク

アメリカン・メディア

アメリカン・メディア人気トーク番組終了発表で騒然

アメリカン・メディアタイムワーナー、AOLを12月9日に分離

アメリカン・メディアスーパーボウルCM販売が"驚くほど順調"

アメリカン・メディア若者獲得にはセレブの起用を


人気トーク番組終了発表で騒然

全米向けに配信されている人気トーク番組といえば、真っ先に挙げられるのが「オプラ・ウィンフリー・ショー」。黒人女性タレントのオプラ・ウィンフリーさん(55)が司会をする番組だが、シンジケーション契約切れとなる2011年9月を契機に、番組が終了することになった。オプラさんが20日、番組中に涙ながらの発表をした。各テレビ局はもとより、ニューヨーク・タイムズ紙など全米の有力一般紙も一斉に報じた。同番組は1986年にスターとした長寿番組。放送終了がきまった2011年9月は番組の25周年にあたる。番組は週日連日午後4時から1時間にわたり放送されている。


同番組は、「トーク番組の女王」などと呼ばれているオプラさんによる話題の人とのインタビューが中心だが、オプラさんが番組のコーナーで推奨する新書は、ほとんどがベストセラーになるなど、圧倒的な人気と影響力を誇っている。ウィンフリーさんは、オバマ大統領誕生にも一役買ったなどとされ、カリスマ的な存在。


最近は人気に若干翳りが見えてきたが、今シーズンの平均視聴率5.4%(視聴者数730万人)と、昼間に放送されているシンジケーション番組の最高視聴率番組の座を守っている。今回の決定は、同番組を配信するジンジケート会社「CBS Television Distribution」にとって打撃になるとともに、同番組を長い間放送してきたABCネットワーク系列局にとって大きな痛手になる可能性が指摘されている。各局は、オプラさんの番組終了後にローカルニュース番組を編成しており、事前の超人気番組を失うことで視聴率への悪影響が心配されている。

さらに、「(オプラさんの動きは)ケーブル局への支持を意味するもの。地上波テレビの命運に打撃を与えるものだ」(ニューヨーク・タイムズ紙)などという指摘もされている。オプラさんには、ケーブル局の老舗「ディスカバリー・チャンネル」と共同で創設する新たなケーブル局「OWN」で、同様のトーク番組を放送する計画があることが取り沙汰されている。


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タイムワーナー、AOLを12月9日に分離

米メディア大手タイムワーナー(TW)は、このほど、業績不振に陥っているインターネット部門のAOLを、12月9日をもってスピンオフ(分離)すると正式発表した。AOLの分離案は、今年4月頃から示されていたが、具体的な期日が発表されたのは初めて。


AOLは2001年1月、映画、テレビ、出版事業などを傘下におくタイムワーナーと合併、小(新興ネット企業)が事実上、大(名門メディア企業)を飲み込む買収劇となり、米社会をあっと言わせた。“通信と放送の融合時代”の幕開けを象徴する動きとしても注目を浴びた。買収額が1062億j(当時12兆4000億円)にも達し、米国市場最大の合併・買収(M&A)劇だった。しかし、合併後は、「AOL株が過大に評価されていた」「両社の企業カルチャーがあまりにも違いすぎる」などと、否定的な評価が浮上し、合併後たった1年半で株価が70%も落ち込むという、悲惨な状況に落ちこんでしまった。


当時、2000万人を超える会員を獲得し、大黒柱になるはずだったAOLが、サービスをダイヤルアップに頼っているという大きな落とし穴も浮き彫りになり、ブロードバンド時代に取り残される形で、ネット広告が不振に陥ってしまった。「世紀の合併」はわずか10年足らずで幕を閉じることになる。


そして、分離の正式発表があったわずか数日後、AOLが全体の三分の一に相当する2500人規模の人員削減が発表された。同社は分離後の経費を年間3億j削減することを目標にしており、社員に対し希望退職を募る予定だという。米経済紙ウォールストリート・ジャーナル紙によれば、AOLはリストラ経費として最大2億ドル(約180億円)の特別損失を計上する見通し。


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スーパーボウルCM販売が"驚くほど順調"

米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)の王座決定戦であるスーパーボウルは、国民的な行事であるとともに、米テレビ界最大のイベントとして位置づけられている。来年はCBSネットワークが中継番組を担当するが、広告不況にもかかわらず、CMの売れ行きが好調に推移している。


広告業界専門誌「アドバタイジング・エイジ」によれば、11月中旬時点で、番組中に放送されるCM枠の約9割が売れきれた。同ネットワークのスポーツ営業・マーケティング担当のジョン・ボガス専務は、「驚くほど順調に売れている」と語っている。ボガス氏によれば、CM販売ペースは2007年のものを上回るほどの勢い。


同中継番組はプライムタイムに3時間以上に渡って放送されるが、30秒CMの数は62ほどに上ると見られている。CBSが提示しているCM料金は1スポットあたり、推定250〜300万j(約2億2500万円〜2億7000万円)。中でも高額に設定されているゲーム開始直後の枠(Aスポット)はすでに完売となっているという。現時点で売れ残っているCM枠は、第4クォーターに集中している模様だ。


スーパーボウルのCM販売状況は、その時の米広告市場のバロメーターとされているが、今年度は不況経済を反映し、常連の広告主ゼネラル・モーターズ(GM)やフェデックス(FedEx)がスポンサーを辞退し話題となった。来年はGMがスポンサーに復帰する模様で、新スマートフォンの販売を予定している通信機器大手モトローラもスポンサーに名乗り出ている。

ちなみに、今年の中継番組は、平均視聴者数9870万人を獲得、スーパーボウル史上最高記録を樹立した。次回は、来年2月7日、フロリダ州マイアミ(写真)でアメリカン・カンファレンス(AFC)とナショナル・カンファレンス(NFC)の覇者の間で戦われる。 


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若者獲得にはセレブの起用を

「若者を取り込むにはセレブを起用した広告が効果的」 こんな調査結果がこのほど明らかになった。広告代理店グループ大手「WPPグループ」傘下のメディア広告会社「Mediaedge:cia(MEC)」の調査で分かったもので、広告主が重要ターゲットとしている若者層(18〜34歳)の30%が、「CMや広告に登場したセレブが推奨する商品やサービスを試してもいい」と答えた。

また、同層の半数が、「セレブ広告を友人などに伝える」と答えており、同層における「口コミ効果」の大きさも指摘している。ちなみに、同層の35%が、「セレブが推奨するブランド」に対し、「商品・サービス名を覚えている」「商品に興味を覚える」などと答えており、セレブ効果が絶大なことも分かった。


ところが、35〜54歳層になると、セレブ広告に影響される人はわずか14%。55歳以上では11%にまで下がることが判明した。セレブ広告の効能がヤングとシニアではっきり分かれることが浮き彫りになった。しかし、MECで消費者の趣向や動向などの調査にあたる、ダミアン・トンプソン氏は報告書の中で、「消費者の過半数以上(53%)が、自分が興味ある商品やサービスについては、どのセレブが広報活動に登場したか覚えていない」ことを指摘。広告主に対し、セレブの選択は慎重に吟味する必要があるとしている。


また、MECによれば、セレブの起用が効果的な商品として、ファッション関連、香水・化粧品、高級商品、スポーツ商品などが挙がっていることが明らかになった。

調査は米消費者を対象に2009年上半期に行われたが、MECでは別途、世界25ヶ国を対象にした調査も行った。それによると、「セレブ広告が多すぎると感じている人が65%」となった国もあり、国情によってセレブ効果に違いがあることも指摘している。


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