アメリカン・メディア
584号    2009年12月04日    編集:テレビ朝日アメリカ・インク

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アメリカン・メディアフールー視聴者数急上昇 新番組が起爆剤

アメリカン・メディアアイチューンズがテレビ番組の一括配信か

アメリカン・メディアローカルTVの天気予報の存在に黄色信号

アメリカン・メディア米首都有力紙が国内全支局を閉鎖へ


フールー視聴者数急上昇 新番組が起爆剤

テレビ番組動画配信サイト「Hulu(フールー)」人気がとまらない。2009年10月の同サイトのビデオ・ストリーミング数は8億5600万件と、前月の5億8300万件から47%増と、月間としては過去最大の上げ幅となった。同月のユニーク・ビジター数も、4250万人と、9月比10%増。一人当たりの月間動画視聴時間も、123分と9月の92分から大幅アップとなった。


インターネット調査会社comScore(コムスコアー)によれば、米テレビ界の新シーズンが9月中旬以降始まり、新番組が増えたことや、同サイトの共同出資社「ウォルト・ディズニー」が傘下のABCネットワークの人気番組「ロスト」と「デスパレートな妻たち(邦題)」をメニューに加えたことなどが、要因となった。


コムスコアーでは、ネットワークテレビが再放送を中心とした夏編成に入る6月には、フールーの視聴者数も大幅に減少すること。さらには、フールーのライブラリーにラインアップされている、往年のテレビ番組「ローンレンジャー」や「Aチーム」などの視聴数が少ないことから、「フールー人気はネットワークテレビの新ヒット番組に支えられていることが浮き彫りになった」と分析している。


人気上昇につれ、広告(動画CM)売上も好転している模様。フールーの最高経営責任者(CEO)ジェイソン・キラー氏は、広告業界誌「アドバタイジング・エイジ」とのインタビューで、「10月の視聴者数増大のおかげで、今年10-12月期のスポットCM枠は完売してしまった。新年1月までは枠が無い状況で、目標をはるかに上回る成績だ」とうれしい悲鳴を上げている。ジェイソン氏は、動画配信番組は「より少ないCMほど効果的」との信条のもと、CM枠を増やす考えはないことを強調している。ちなみに、通常放送されている30分番組なら8分相当のCMが挿入されるが、フールー版では2分程度に制限されている。


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アイチューンズがテレビ番組の一括配信か

アップル社の音楽・動画ダウンロード・サービス「アイチューンズ・ストア」がテレビ番組の一括配信サービスの立ち上げを計画している。ウォールストリート・ジャーナル紙が関係者から得た情報としてこのほど明らかにした。同サービスは、月額30j(約2700円)の定額制でテレビ番組見放題を想定している。


アイチューンズ・ストアは、加入者数が1億人を超える人気サービスであることから、同テレビ番組配信サービスが起動に乗れば、有料テレビ送信サービスを手がけるケーブルテレビ(CATV)事業者や衛星放送事業者にとって強力なライバルとなる可能性も指摘されている。また、テレビ番組を放送翌日以降、全編無料で配信している人気動画サイト「Hulu(フールー)にとっても、気になる存在になることは確実だ。


アップル関係者は、新サービスの展開を来年早々に実施したい考えのようだが、成否の行方は、新サービスに参加するメディア企業をどれほど多く募ることが出来るかにかかっている。ウォールストリート・ジャーナル紙は、アイチューンズにいち早く番組配信を決めたウォルト・ディズニーを参入一番乗りのリストに挙げている。アップル社のスティーブ・ジョブ最高経営責任者がディズニー社の大株主であることも一因となっているようだ。


ところで、昨今、人気番組の宝庫になりつつあるケーブル局の間では、同サービスに慎重な意見が上がっている模様だ。長年にわたるCATV事業者との再送信契約関係に悪影響を及ぼすことに懸念を示す向きが少なくないという。


ちなみに、アイチューンズ・ストアでは現在すでにテレビ番組が1本2.99j(約270円)で販売されている。


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ローカルTVの天気予報の存在に黄色信号

米国のローカルテレビ局の看板番組といえば、ローカルニュース。そのローカルニュース番組の中で、地元視聴者にもっとも親しまれているのが天気予報のコーナーだろう。ニューヨーク市近郊の町、ロチェスターにあるWHEC-TV局のゼネラル・マネジャー、アーノルド・クリンスキー氏は、業界誌「ブロードキャスティング&ケーブル」とのインタビューで、「地元の人々がローカルニュースを見る理由はただ一つ。それは天気予報を見るためだ。これからもその傾向は変わらないと確信している」と述べている。


視聴率が上がれば、広告(CM)収入にも直結するだけに、各局は"お天気のコーナー“には、人気予報士の採用や育成など、相当な力を入れているのが現状だ。しかし、そのお天気コーナーの人気が低下し始めているという。


同誌によれば、天気予報人気の低下は、スマートフォンなどが配信する天気予報が普及したためだ。米生活者の間で、アイフォンなどを使って、外出中でも簡単に入手できる天気予報へのニーズが急速に高まっているという。ミネソタ州ミネアポリスの地方局で長年に渡り天気のコーナーを勤めたある予報士は、「大雨、豪雪などによる大きな被害が起きたときなどは、皆がテレビに釘付けになるだろう。ただ、そういう日は年間45日間ほどしかない」と述べ、ローカルテレビの天気予報の役割が終わったかもしれないとの考えを示している。


一方、ノースカロライナ州チャールストンにあるWCDB-TV局のゼネラル・マネジャー、リッ・リップル氏は、「古い考えかもしれないが、"テレビ局が天気を気にしてくれている“と思っている人はまだまだ多いはず」と述べ、ローカル局の天気予報にまだ需要があることを強調している。


米調査会社スカーボロー・リサーチの調べでは、成人の36.5%が、「過去1ヵ月以内に天気予報をインターネット上で調べた」と答えたのに対し、33.6%が、「ローカルニュースで見た」と答えた。


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米首都有力紙が国内全支局を閉鎖へ

米首都ワシントンの有力紙「ワシントン・ポスト」が、国内に残された最後の3拠点に置かれた支局の閉鎖に踏み切ることを決定した。同紙の広報によると、閉鎖されるのはニューヨーク、ロサンゼルス、シカゴにある3支局。年末をもって全米3大都市の拠点を失うことになり、改めて米新聞業界の斜陽ぶりが浮き彫りになったかたちだ。


決定はコスト削減策の一環だが、社内の著名記者は、「著しい削減」と論評している。同紙広報によれば、今後は独自取材の必要性に応じ、本社(ワシントン)から記者を派遣するという。3支局の記者は本社に召還され、残りのスタッフは解雇される模様だ。同紙の編集主幹マーカス・ブラチェリ氏は、社内向けの発表文の中で、「限られた財源と、引き続き厳しい競争にさらされている中で、“首都ワシントンをカバーする”という我々の使命を遂行するために、戦力をワシントンに集中させることにした」と説明した。


同紙は、3大都市に加え、テキサス州オースティン、コロラド州デンバー、さらにはフロリダ州のマイアミにも支局を保有していたが、過去10年以内に次々と閉鎖を余儀なくされていた。6年前には900人以上いた編集スタッフが、いまでは700人以下に縮小しているといる。


米新聞雑誌部数考査機構(ABC)によれば、全米日刊紙379社の発行部数は、今年4-9月の間に10.6%減少した。米新聞協会(NAA)の調べでは、今年7-9月期の広告売上は、前年同期比28%もの落ち込みとなる64億j(約5760億円)となった。四半期ベースでは13期連続で売上が減少したことになる。


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