アメリカン・メディア
599号    2010年03月26日    編集:テレビ朝日アメリカ・インク

アメリカン・メディア

アメリカン・メディア米09年広告費12.3%減少も4Qは回復基調に

アメリカン・メディア米CBSスポーツのネット広告売上が活況

アメリカン・メディア米グーグル、ソニー他と提携しネット対応TV開発へ

アメリカン・メディアニュースはケーブル局運営サイトから


米09年広告費12.3%減少も4Qは回復基調に

米国の著名なメディア調査会社「キャンター・メディア」(旧TNSメディア・インテリジェンス)は3月17日、2009年における米国の総広告費(推定値)と媒体別、業種別広告費の内訳を発表した。総広告費は予想通り景気低迷が響き、1253億j(約11兆2770億円)と前年比12.3%も減少する結果となった。しかし、第1四半期の広告費が前年同期比14.2%減、第2四半期が同13.9%減、第3四半期が同15.3%減少したのに比べ、第4四半期の広告費は6%減に留まったことから、2010年の広告支出が改善に向かう兆候(ハリウッド・レポーター誌)などと、明るい見通しが出始めている。


媒体別で見ると、新聞広告費とラジオ広告費がいずれも前年比20%減、雑誌が同17%減、屋外広告が同17%減と、既存メディアがいずれも悲惨な結果だった。テレビ広告費は、同約10%減と、既存メディアの中では最も小さい減少率だった。特に、第4四半期におけるネットワーク・テレビ広告費は、前年同期比2.4%減、ケーブル局広告費は同4%減と大幅に改善していることが特筆される。


一方、全20媒体中、前年比増となったのは、インターネット広告(約7%増)と折り込み広告(約3%増)の2媒体のみだった。


業種別広告費をみると、自動車業界が前年比23%減少となるものの、支出額は約110億j(約9900億円)と、首位の座を守った。これに通信業界が同2%増となる86億j(約7740億円)、金融業界は同18%減となる78億j(約7020億円)などと続いた。


広告主別で見ると、前年比16%減少だったものの広告費27億j(約2430億円)を支出した一般消費財メーカーのプロクター・アンド・ギャンブルが、広告主ナンバーワンの座を守った。2位にはベライゾン・コミュニケーションズが前年比7%の減少となる22億j(約1980億円)の広告費を支出し2位にランクされたほか、GMやAT&Tなどが続いた。

ちなみに、2月下旬に発表された電通の「2009年日本の広告費」によれば、日本の総広告費は5兆9222億円だった。


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米CBSスポーツのネット広告売上が活況

 米メディア企業大手CBSコーポレーションで、番組のインターネット配信から得る広告収入が活況を呈している。傘下のCBSネットワークが毎年放送している全米大学体育協会(NCAA)主催のバスケットボール競技の決勝ラウンド「マーチ・マッドネス(3月の熱狂)」の模様は、インターネット上でも無料配信されているが、今年も人気が沸騰。広告業界誌「アドバタイジング・エイジ」によれば、同競技のネット広告枠は完売状態。売上高も昨年比20%増の3700万j(約33億3000万円)に達した模様だ。


同競技が昨年得たテレビ広告額6億1900万j(約557億円)(米メディア調査会社キャンター・メディア)に比べれば、まだまだ微々たるものだが、視聴者一人当たりの広告売上に置き換えれば、テレビに匹敵するほどのものになっているという。ちなみに、昨年、試合の模様をテレビで見た視聴者は1億3000万人だったのに対し、オンライン視聴者は750万人だったという。


アド・エイジは、「CBSは、テレビであろうがインターネットであろうが、プラットフォームの違いにかかわらず、同等の広告収入を獲得するという目標に一歩大きく近づいたことになる」と評している。CBSの社長兼最高経営責任者(CEO)レスリー・ムンベス氏も、ニューヨーク市内で行われた投資家との会合で、「インターネット上の番組配信が新たな収入源として大きな役割を果たしている」と述べ、インターネット広告の拡大に大きな期待を寄せている。


CBSはマーチ・マッドネスのネット上の配信を2003年から開始したが、当初有料だったものを2006年からは無料に切り替えている。また、地域によっては再送信するケーブルテレビ事業者などに配慮し、配信する試合を限定したが、いまでは最終ラウンド全64試合をすべて無料で配信している。同競技は、日本の高校野球のように、全国に散らばった人々が出身地のチームを応援する人気スポーツ。テレビの無いオフィスではパソコン画面に熱中する姿が多く見かけられるという。


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米グーグル、ソニー他と提携しネット対応TV開発へ

英国公共放送局BBCが米国内で24時間ニュース専門チャンネル「BBCワールド・ニュース」立ち上げを決めた。BBCワールドの最高経営責任者リチャード・サムブルック氏は「BBCニュースが24時間体制で放送されていない国は米国だけ」と述べ、米国への本格的な進出のための一大PRキャンペーンを始めたことを明らかにした。

すでに、ニューヨーク近郊の大手ケーブルテレビ事業者「ケーブルビジョン」がデジタルケーブル契約者に限って配信を始めたが、BBC側は米視聴者はもとより、米広告主にも幅広く同局を認知してもらおうと、総額100万j(約1億1,000万円)の宣伝費を投入することを決定した。

PR活動の一環として、マンハッタンのタイムズスクウェア付近の屋外広告には報道写真を題材に二つの対立する意見を掲げ、歩行者に携帯電話を使った投票を呼びかけている。結果は同掲示板に設置されているデジタル・メーターに表示される仕組みで、ゲーム感覚の屋外広告を使ってブランド名の周知を図っている。

米国にはすでにFoxニュースチャンネルやCNNなどニュース専門チャンネルが乱立気味だが、BBCでは公平で客観的な報道姿勢のニュースをモットーに「国境を越えたニュースを提供できる唯一の報道発信源」と自己アピール、他チャンネルとの違いを強調している。

一方、BBCの必要性を求める声もあるようで、米コンサルティング会社ウエイ・グループのニック・ショア氏も「世の中で何が起きているのかを知るため、自国体制以外からのセカンド・オピニオンを求める声が存在している」と述べている。
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ニュースはケーブル局運営サイトから

 インターネット検索最大手のグーグルが、ソニーや米半導体最大手インテルなどと提携し、インターネット上のコンテンツをテレビで気軽に視聴できる「グーグルテレビ」の開発に着手した。ニューヨーク・タイムズ紙やウォールストリート・ジャーナル紙などが3月18日、一斉に報じた。グーグルがスマートフォン(多機能型携帯電話)用に開発した基本ソフト(OS)「アンドロイド」を基盤に、テレビ画面上でネット検索などのパソコン操作が手軽にできるほか、効果的な広告表示などの機能も組み込まれるという。


「グーグルテレビ」開発はまだ初期段階で、具体的な事業内容などは不透明な部分が多いが、「携帯電話のOSへの進出に成功したインターネットの巨人(グーグル)が、テレビに進出し、さらなる収入拡大を狙っている」(ニューヨーク・タイムズ紙)、「ソニーにとっては、競争率の激しいテレビ受像機市場を勝ち抜くための、他社製品との差別化につながる可能性がある」(ウォールストリート・ジャーナル紙)などと大きな反響を呼んでいる。


米調査会社「ライクマン・リサーチ・グループ」によれば、米国内におけるネット対応型テレビの普及率は24%と、人気上昇の兆しを示しており、情報技術(IT)業界やテレビ業界のトップ企業3社が手を組んだことで、普及が一気に加速する可能性もありそうだ。


ちなみに、ライクマンの調べでは、人気動画配信サイト「Hulu(フールー)」やユーチューブで配信されるテレビ番組などをテレビに接続して、一週間に一度は見ていると答えた人は、全体の24%。別な調査会社「ヤンキー・グループ」によれば、米国内のHD(高精細度)テレビの23%が、インターネット対応型になっているという。


ところで、ネット対応型のテレビが普及すれば、ケーブルテレビ(CATV)サービスの加入者が離反するという憶測もあるが、ライクマンは、「CATVが提供する無限に近いチャンネルがネット上ですべて見られるわけではなく、CATVサービスに背を向ける人は少ないのではないか」としている。


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