アメリカン・メディア
605号    2010年05月28日    編集:テレビ朝日アメリカ・インク

アメリカン・メディア

アメリカン・メディアソニーとグーグルがネットテレビで提携

アメリカン・メディア米メディア企業1-3月期決算

アメリカン・メディア米長寿番組が今季限りで終了

アメリカン・メディアCM認知度はオンライン・ビデオに軍配


ソニーとグーグルがネットテレビで提携

米インターネット検索大手、グーグルとソニーが5月20日、テレビとインターネットを融合させた「インターネットTV」を今秋発売すると発表した。全国の米家電量販店大手「ベストバイ」で発売されるが、想定価格などは発表されなかった。ソニー側は、「ソニー・インターネットテレビ」と発表しているが、米報道はこぞって「グーグル テレビ」と呼んでいる。テレビをパソコン代わりに、インターネット上の情報を検索したり、投稿ビデオやテレビ番組、さらには映画などのコンテンツをテレビ上にダウンロードして視聴することができるという。


広告業界誌「アドバタイジン・エイジ」はグーグルテレビについて、「居間のテレビとインターネットの世界の壁を取り除き、双方向性に富んだ新たなプラットフォームをつくりだすことで、広告業界に大きな影響を与える可能性を秘めている」と解説している。インターネット関連調査会社「eMarketer」の上級アナリスト、ディビッド・ホーラマン氏も、「インターネット広告市場でグーグルと関係を深めている広告主が、“グーグルテレビ”をきっかけに、インタラクティブ広告を加速させる可能性を秘めている」と述べている。


IT関連コンサルティング会社「IDC」のアナリスト、ジョナサン・ガウ氏は、提携がソニーにもたらすメリットとして@短期的には他テレビメーカーとの差別化ができるAグーグルから検索広告収益の分配を得るなど、新たな収入源を確保できるBグーグルから強力なソフト提供を受けることができる、などを挙げている。


一方、ニューヨーク・タイムズ紙は、グーグルが抱える課題として、「インターネットテレビへの関心が薄い米消費者の心を掴むこと」「ソニー以外のテレビメーカーに同プラットフォームの採用を促進すること」「ソニー・インターネットテレビの販売を、ベストバイ以外に拡張しなければならない」などを挙げている。

また、米テレビ世帯の9割がケーブルテレビ(CATV)や衛星放送が提供する番組送信サービスを利用してテレビを視聴していることを考えれば、グーグルテレビの本格普及にはこれらのサービスとの連携が必須だが、いまのことろ提携に名乗りを上げているのは衛星放送ディッシュ・ネットワークのみに留まっている。


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米メディア企業1-3月期決算

米メディア企業はこのほど、2010年1−3月期決算を順次発表した。ウォルト・ディズニーは売上高が前年同期比6%増となる約86億j、ニューズ・コーポレーションは同19%増となる88億j。NBCユニバーサルは同23%増、43億j、CBSコーポレーションは12%増となる35億jと、それぞれ増収を記録した。


ABCネットワークやケーブル局などを傘下に置くウォルト・ディズニーは、資産の減損処理費用やリストラ関連費用が圧縮されたこと、さらに3D(三次元)映画「アリス・イン・ワンダーランド」の大ヒットなどで、純利益は昨年同期比55%増となる9億5300万jを記録した。テレビ部門では、スポーツ専門局ESPNが原動力となりケーブル局が大健闘した一方、ネットワークテレビは視聴率が芳しくなく広告収入が減収となった。


Foxネットワークなどを傘下に置くニューズ・コーポレーションは、世界的な大ヒットとなった3D映画「アバター」のおかげで映画部門の売上高は昨年同期比76.2%増を記録した。テレビ部門では引き続き好調なケーブル局部門の営業利益は昨年同期4億2600万jから5億8800万jに上昇。ネットワークテレビも昨年の900万jから4000万jの増益となった。ただ、デジタル信号暗号化システム・メーカー「NDSグループ」の売却で多額の資産売却益を計上した反動で、純利益は8億3900万jと、前年同期比69.2%の減少となった。


CBSコーポレーションは、主にリストラ関連費用が原因で、昨年同期の5530万jほどではなかったものの2620万ドルの損益を記録した。テレビ部門は、特に記録的な視聴率を獲得したスーパーボウルが牽引力となり売上高が25%上昇。プライムタイム番組視聴率も好調で、直営局の売上高は同29%増となる3億2370万jに達した。

NBCユニバーサルは、2月に開催されたバンクーバ冬季五輪が赤字経営になったことが大きく左右し、純利益は同49%減少となる1億9900万jの損益を計上した。バンクーバ五輪は、前回のトリノ大会に比べ視聴率は14%増と好調だったものの、広告売上げが低迷し、7億8200万jの売上げに対し、2億2300万jの損益を記録した。一方、ケーブル局はUSAネットワークなどエンターテイメント系チャンネルを中心にいたって好調。同部門の売上高は同3%増となった。 


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米長寿番組が今季限りで終了

米NBCネットワークの大看板番組で、犯罪捜査番組の元祖でもある「Law & Order(ロー&オーダー)」が今シーズン限りで終了することになった。今季第20回目となるシリーズで、現在米プライムタイムで放送されている番組中、最長寿番組となっている。同番組のプロデューサー、ディック・ウルフ氏は、歴代最も長いテレビシリーズとなった西部的ドラマ「ガンスモーク」(CBSが1955-1975年に放送)が保持するシリーズ20回の記録更新を念頭に、来季以降の継続をNBCサイドにアピールしていた。 


しかし、今シーズンの平均視聴者数は約800万人と人気ピーク時に比べ半減。業界誌「アドバタイジング・エイジ」によれば、同番組中に放送されている30秒CMも5万9973j(約55万円)と、昨シーズンの14万6679jから急落したことなどから、「広告主から見放された」としNBCが終了を決定した。


米メディア企業大手タイムワーナー傘下のケーブル局で、ドラマ番組に力をいれている「TNT」への移籍も取りざたされているが、TNTではすでにNBCの警察ドラマ「サウスランド」の再放送版が放送されていることから、「実現は難しい」という見方が支配的だ。ただ、ウルフ氏の仕事がなくなるわけではない。同番組のスピンオフ番組「Law & Order: S.V.U.(ロー&オーダー:性犯罪特捜班)」や「Law & Order: Criminal Intent(犯罪心理捜査班)」などが健在。そして、新シーズンに向け、新たなスピオンオフ番組「Law & Order: Los Angeles(ロサンゼルス編)」がスタートすることも決まった。

ところで、ロー&オーダーはニューヨークが舞台。同市に対し、直接・間接的に約8000人の雇用を創り出しているとされ、同番組の終了は、ファンはもとより、NY市にとっても大打撃となりそうだ。 


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CM認知度はオンライン・ビデオに軍配

米国ではオンライン・ビデオ人気がすっかり定着した感があるが、番組配信に伴って挿入されるCMの有効性に高い評価が下った。米広告調査協会(ARF) がこのほど行った調査によれば、インターネット上で配信されるテレビ番組に挿入されるコマーシャル(以下、オンラインCM)に対する認知度がテレビCMのものを上回るという結果が出た。


具体的には、どんなCMだったか放送後に想起できるかどうかを問う、「ゼネラル・リコール度」で、オンラインCMが65%だったのに対し、テレビCMは46%だった。ブランド名や商品名を想起できるかどうかを試す「ブランド・リコール度」は、オンラインCMが50%、テレビCMが28%。また、「メッセージの内容を覚えていたかどうか」については、オンラインCMが39%に対しテレビCMが21%。さらに、好感度ではオンラインCMが26%だったのに対し、テレビCMが14%と、いずれもオンラインCMに軍配が上がった。特にブランド名想起は、13〜34歳の若者視聴者の間で顕著な差がついた。


オンラインCMの優位性には、@インターネット上の番組視聴が、まだ比較的新しいものであることから、オンラインCMに対しても好奇心を持たれているAネット利用者は一般的にコンテンツに対し注意を払う傾向が高いBオンラインCMは飛ばし視聴ができない、などが背景にあるようだ。また、通常、オンラインCMはそれぞれが30秒以内、1時間番組に流されるCMの長さは合計4分ほどと短いことも、有利に働いている。テレビCMの場合は、1時間番組で少なくとも15分間のCMが挿入されるのが現状。テレビ局には「CMが多すぎる」との苦情が寄せられるケースが少なくないようだ。

ちなみに、ニールセンによれば、今年3月のオンライン・ビデオのユニーク・ビューアー数は昨年同月比1.3%増となる1億3174万だった。同月のストリーム数は90億件を越えている。  


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