アメリカン・メディア
607号    2010年06月25日    編集:テレビ朝日アメリカ・インク

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アメリカン・メディア米サッカーW杯中継が高視聴率スタート

アメリカン・メディア米アップフロント、昨年比15%増で終了

アメリカン・メディア米TV広告売上げが本格的な回復基調に

アメリカン・メディアオンライン・ビデオ視聴が続伸中


米サッカーW杯中継が高視聴率スタート

 サッカー・ワールドカップ(W杯)南アフリカ大会第2日の12日、グループリーグC組の米国対イングランド戦が行われた。米国チームにとって初戦。その模様はウォルト・ディズニー傘下のABCネットワークが午後2時(米東部時間)から全国向けに独占放送した。圧倒的な人気が集まるアメリカン・フットボールの影で、普段はネットワークテレビでは放送されないサッカー試合だが、ニールセン社の速報によれば、同試合の模様は平均視聴者数1450万人を獲得し、1994年以来の最高記録となった。初戦としてはこれまでの最高視聴率だ。視聴者数は英語で放送したABCネットワークと、スペイン語で放送したユニビジョンを合わせたもの。ABCの視聴者数は1100万人を越えた模様だ。ニールセンでスポーツ部門を担当するスティーブ・マスター副社長は初戦の結果を受けて、「米国におけるサッカー熱が本格化したと見ていいだろう」と解説している。試合のほうは、米国が強豪イングランドと1−1で引き分け、大健闘した。

また、W杯開幕後5試合の平均視聴者数は英語放送が810万人、スペイン語放送が450万人を記録。米プロバスケットボール協会(NBA)主催の王座決定戦(ファイナル)の4試合平均視聴者数1640万人に迫る勢いで、「米国におけるサッカーへの興味が一段と増している」(米経済紙ウォールストリート・ジャーナル)ことを示す結果となった。メディアサイト「メディア・ライフ」は特集記事の中で、「サッカーといえば、米国ではメジャーなスポーツ・イベントになる可能性はほとんどないとされてきた。しかし、今大会の出足を見る限り、そうした考え方を改めなければならないかもしれない」と分析している。


W杯にはナイキやコカ・コーラなどがスポンサーになっているが、他広告主にとっても、新たな視聴者に接触できる魅力あるイベントとして注目を集めることになりそうだ。ちなみに、米国のサッカー中継試合で、これまで最高視聴者数を獲得したのは1999年の女子サッカーW杯、米国と中国との間で争われた決勝戦のときで、視聴者数は1800万人に達した。  


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米アップフロント、昨年比15%増で終了

 9月から始まる米テレビ界の新シーズンで放送される番組編成案内とCM予約販売が行われる「アップフロント」交渉が6月11日終了した。プライムタイム(午後8−11時)枠で放送される番組のCM売上高は、業界誌「バラエティー」などによれば、地上波ネットワークテレビ4社(ABC、CBS、Fox、NBC)合計で85〜87億j(約7650〜7830億円)に達した模様。昨年度の売上高を15%も上回る好結果となったばかりか、交渉にかかった時間もわずか3週間と、3ヶ月弱かかった昨年に比べ極めてスピーディーな交渉だった。


売上げ状況をネットワーク別で見ると、ABCの売上高が24億j、CBS23〜26億j、Fox18〜19億j、NBC16〜17億jなどと推定されている。各ネットワークとも全枠の約75〜80%が売り切れたという。残りの枠については、「スキャター」と呼ばれる、シーズン直前あるいは開始直後に行われる交渉に温存されることになった。ところで、Foxはアップフロント交渉中、来年2月に開催されるスーパーボウルのCM予約販売も行ったが、すでに全枠の80%に買い手がついたという。


不況で散々な結果だった昨年に比べ、業界内には、「昨年度の業績を大幅に改善した」「CM需要が大幅に盛り返した」などと、歓迎ムードが漂っている。経済専門局CNBCテレビに出演したメディア・アナリスト、デイビッド・ジョイス氏は、「インターネットの隆盛が取り沙汰される中、今年のアップフロントは広告主が何十億jというお金をテレビに投資したい、という意思がはっきり出た。つまり、より多くの消費者に接触できるという意味で、広告主にとってテレビが引き続き最重要媒体であることが再認識された結果だ」と分析している。


活況となったアップフロント市場の背景には、昨年は広告予算を大幅に削減した自動車メーカーや小売業界、さらには金融業界などがこぞって大広告主としてカムバックしてきた(広告業界誌「アドバタイジング・エイジ」)ことがあるようだ。この他にも、映画や携帯電話など通信業界が活発なスポンサーとして存在感を発揮することになりそうだ。


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米TV広告売上げが本格的な回復基調に

 米テレビ業界の今年の広告売上高が昨年比14%強増と大幅な伸びを示すとの見通しが出た。米有力調査会社「SNLケーガン」がこのほど発表した推計によると、2010年における米テレビ局の広告売上げは、昨年比14.3%増となる198億j(約1兆7820億円)。不況の影響で15年ぶりの不振となった昨年の広告売上高173億j(約1兆5570億円)を大きく上回ることになりそうだ。同社によれば、今年1-3月期、自動車業界からの広告支出が昨年同期比40%も増加したほか、今年は中間選挙を控え、活発な広告市場になる模様。さらに、テレビ局がインターネットや携帯端末向けの番組配信などから得る、デジタル広告収入も好調に推移する模様で、今年の売上高11億j(約990億円)が2016年には21億j(約1890億円)とほぼ倍層する見込み。


また、SNLケーガンでは、テレビ局がケーブルテレビ(CATV)事業者などから回収する番組再送信料にも注目、これを含めた売上高は今年209億j(約1兆8810億円)、2016年には254億j(約2兆2860億円)にも達すると予測している。番組再送信料については、これまで地上波テレビ局を傘下に置くメディア企業が、グループ傘下のケーブル局の再送信料を優先させ、地上波局については徴収を見合わせしていた。しかし、CM収入が低下傾向を示すなか、新たな収入源として、地上波テレビ局の再送信にも課金をする動きが高まっている。昨年末に、送信料設定でCATV事業者タイムワーナー・ケーブルとの交渉が難航したニューズ・コーポレーションが、傘下のFox系列テレビ局の番組送信を中止する強硬手段の構えを見せるなどし、世間を騒がせたことはまだ記憶に新しいところ。


ところで、SNLケーガンの予測では、ラジオ局の広告売上げにも明るい兆しが出ている。今年の広告売上高は昨年比6.4%増となる171億j(1兆5390億円)に達するという。ちなみに、昨年の売上高は前年比17.7%減少となる160億j(約1兆4400億円)だった。  


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オンライン・ビデオ視聴が続伸中

 インターネット上でネットワークテレビのプライムタイム番組などが視聴できる、いわゆる“オンライン・ビデオ視聴”が相変わらずの人気だ。インターネット関連調査会社「eMarketer」がこのほど発表したところによると、現在、「テレビ番組を全編にわたってオンライン上で視聴することがある」と答えた人は、インターネット利用者の三分の一にも上っている。来年にはその数が39%と、さらに増える見込みで、同社は、オンライン・ビデオ視聴が、「ものめずらしさ」から「インターネット利用の主流に近づきある」と、分析している。


同社によると、人気の背景にはオンライン・ビデオ無料配信サイト「Hulu(フールー)」の存在が大きいようだ。フールーは、ネットワークテレビなどを傘下に置く米巨大メディア企業、ニューズ・コーポレーション、NBCユニバーサル、ウォルト・ディズニー3社が共同出資するサイト。サービスが開始されたのが08年3月と、まだ2年強の若いサイトだが、ネットワークテレビの番組などが放送翌日には無料配信されているほか、映画なども全編視聴できるとあって、瞬く間に人気サイトにランクされるようになった。米調査会社コムスコアによると、今年4月の月間ユニークビジター数は3870万件。動画視聴ではヤフーやマイクロソフト(MSN)などを抜き、ユーチューブに次ぐサイトとして定着している。


オンライン・ビデオ視聴者の間で最も人気のあるコンテンツはテレビ番組。利用者の半数以上がテレビ番組が目的で動画サイトにアクセスしている。そして、視聴者の大半は若者。米調査会社アンダーソン・アナリティクス社が1000人の大学生を対象にした調査では、69%が「過去1週間にテレビ番組の全編を視聴したことがある」と答えている。同社によれば、オンライン・ビデオ視聴者の86%が18〜24歳の若者。このような人気に触発されるかたちで、オンライン・ビデオ視聴が可能な携帯端末の売れ行きも好調に推移する模様。同携帯端末の今年の出荷台数1460万台は、2014年には8340万台に急増(eMarketer)するという。  


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