米副大統領候補のTV討論会、7000万人が視聴


米大統領選の副大統領候補によるテレビ討論会が2日、ミズーリー州セントルイスで開催され、ニールセン社の速報によると、6,990万人の視聴者を引き付けた。視聴者数で史上最多記録を樹立した討論会の模様は、地上波ネットワークをはじめニュース専門局などがそろって生中継した。ニールセンによると、今回の視聴者数は前週(9月26日)に開催されたオバマ・マケイン両大統領候補の間で行われた第1回目のテレビ討論会の視聴者数5,240万人を1,700万人も上回る高視聴率となった。

討論会は、共和党のサラ・ペイリン候補と民主党のジョー・バイデン候補との間で行われたが、彗星のごとく現れたペイリン氏(アラスカ州知事)が、ベテラン上院議員バイデン氏を相手に互角に論戦できるかなどに大きな注目が集まり、開催前から高視聴率が予想されていた。事前のテレビインタビューなどで失言が目立ち、副大統領としての資質が問われていたペイリン候補の一挙一動に視聴者の高い関心が寄せられた格好だ。

CNNテレビなどによると、放送後の世論調査では軍配はバイデン候補に上がったようだが、予想を上回る弁舌で戦ったペイリン候補に対する評価も多く、選挙戦には大きな影響を与えそうにない。

ちなみに、副大統領候補によるテレビ討論会のこれまでの最多視聴者数は1984年に記録されている。この時は民主党にとって初となる女性候補ジェラルディン・フェラーロ下院議員が指名されたこともあり、視聴者数は5,670万人とそれまでの最多記録を達成した。ちなみに、相手はジョージ・H.W.ブッシュ氏(現大統領の父親)だった。副大統領候補による討論会は1回のみ。