米国五輪チームの公式ウェアにポロ採用


米国のファッションブランド「ポロ・ラルフローレン」が来年カナダのバンクーバーで開催される冬季五輪と2012年にロンドンで開催される夏季五輪に出場する米国選手団の公式ウェアを担当することになった。米経済紙ウォールストリート・ジャーナル紙によれば、同社と米五輪委員会との契約は6月に締結された。同紙によると、ポロは米五輪委員会に対し、五輪シールの付いた同社製品の売上の10%をロイヤルティーとして支払うという。


ポロは北京五輪でも米国選手団の公式ウェアを手がけた。ポロの上級副社長を務めるデイビッド・ローレン氏は、「ブラウン管を通して、ポロのシールがついたウェアを着た選手が米国旗のそばに立つ姿が映し出されるシーンは最高のものだ。国民の愛国心を掻き立てるスポーツ・イベントのスポンサーになることが、自社製品のイメージアップにつながると確信している」と、同社の販売戦略を説明している。また、ローレン氏は、「オリンピックのスポンサーは、個別の選手のスポンサーになるよりコストが安く、リスクも少ない」ことを強調している。


ボロでは不況経済の影響で売上が落ち込んでいるが、複数五輪のスポンサーになることで、長期的な販売促進につながることに期待をかけて模様だ。国内ばかりでなく、世界中の視聴者にもポロのウェアが目に留まることも大きなメリットとして挙げられている。ただ、バンクーバー五輪の米国内視聴率は、好調だった北京五輪に比べ落ち込むのは間違いないとの見方が多く、ポロの宣伝戦略が功を奏するは不透明だとの見方もあるようだ。

ちなみに、米調査会社TNSメディア・インテリジェンスによると、ポロの2008年における広告費は約7000万㌦(約70億円)。