インターネット広告が絶好調

世界の広告費が2015年までに6000億㌦に迫る勢いだ。米調査会社「eMarketereマーケッター)」がこのほど発表した予測によると、今年(2011)の広告費は昨年比3.9%増となる4941億㌦になる見通し。来年以降も一桁台の成長を続け、12年には5253億㌦、135473億㌦、145748億㌦となり15年には5981億㌦に達するという。

 

媒体の中で顕著な伸びを示すのがインターネット広告。10年は前年比16.2%増、684億㌦だったものが、今後も毎年二桁台の伸びを持続する見込みで、11年には801億㌦、12942億㌦、そして13年には1061億㌦とはじめて1000億㌦台に達するという。その後も、141198億㌦、15年には1321億㌦と確実な伸びを示すことになるという。総広告費に占める割合も、10年には14.4%だったものが、14年に20.8%と初めて2割台に突入。15年には22.1%にまで拡大する。


米国内におけるインターネット広告も目を見張る伸びを示す勢いで、今年は前年比20%強の増加となる313億㌦に達する模様だ。来年以降も着実な伸びを見せ、15年には495億㌦と500億㌦の大台に迫る勢いだ。eMarketer社の主任アナリスト、ディビッド・ハラーマン氏は報告書の中で、「広告主にとってインターネット広告がテレビ広告に並ぶような必須の広告になりつつある。米消費者は今後もますますインターネット上で時間を費やす傾向が続き、広告費も比例してネット広告に流れ込むことになるだろう」と解説している。

 

インターネット広告の内訳を見ると、相変わらず検索エンジン広告やディスプレイ広告が主流だが、テレビ番組など動画配信などに挿入されるオンライン・ビデオ広告への需要も急増中。米オンライン広告代理店フリー・ウィール・メディア社によれば、101012月期には前年同期比50%増にもなる90億件のオンライン・ビデオ・ビューが記録された。 <テレビ朝日アメリカ 北清>