VicomCBS株、年初から65%下落

 

 新型コロナウィルスのニューヨーク市の感染者数は3月27日現在、2万1393人となり、2万人を超えた。ここ5日ほどは、毎日新しい感染者数がほぼ3千人を数える勢いだ。

続きを読む

NBCUniversal、東京五輪ですでに広告契約1100億円超

 

 

 東京五輪の米国独占放送権を持つNBCUniversalは、この時点ですでに10億ドル(約1100億円)の広告契約を終えていることを明らかにした。

続きを読む

Comcast、Streamingコンテンツへ2年で2200億円投資へ

 

 3大ネットワークのテレビ局NBCを傘下に持つ米国のテレコミュニケーション大手Comcastは、来年4月からスタートするOTTストリーミング・サービス”Peacock”のオリジナルコンテンツ制作とマーケティング費用に、今後2年で20億ドル(約2200億円)を投入することを明らかにした。

続きを読む

Streamer競争激化で11月のテレビ広告に集中投下

 

 11月の米国はサンクスギビングを中心に、ブラックフライデーやサイバーマンデーなど、ホリデー商戦のピークだ。もちろんクリスマスも大きな年末商戦だが、クリスマスは家族で心のこもったプレゼントを交換するのに対して、サンクスギビング前後は、リテール、eコマースを含めた大バーゲンの季節だ。 

この商戦を目当てにニューヨークにやってくる観光客も多い。

続きを読む

ViacomCBS、ボブ・ベイキシュCEOの社員宛Eメール

 

 ViacomとCBSが合併したメディア企業ViacomCBSのCEOとなるボブ・ベイキシュがスタッフ全員に宛ててEメールを送った。その内容を訳出する。

続きを読む

合併したViacomCBSの曖昧な戦略

 

 3年越しで進められていた、米3大ネットワークの「もっともよく見られているチャンネル」CBSと、映画の老舗Paramaout PictureやケーブルチャンネルMTV、Comedy Centralなどを保有するメディア企業Viacomの合併が12月4日に成立した。もともと両社は一つの企業だったし、2006年の分離後も持ち株会社National Amusementsのサムナー・レッドストーンという強烈な個性の元で連携してきたが、96歳と高齢になったサムナーに代わって実権を握った娘のシャリー・レッドストーンによって、ようやく合併が完成しViacomCBSとなった。

続きを読む

STREAMING WAR 保存版

 

 Apple TV+ が11月1日、Disney+ が11月12日に動画配信を開始した米国では、これからさらに来年4月にはNBCUniversalのPeacock、5月にはAT&TのHBO Max がOTTとしてスタートする予定で、さらに苛烈なStreaming Warを展開しようとしている。

続きを読む

Disney+、2日間で有料契約1000万件を達成

 

 11月12日、総合エンターテインメント企業の雄Disneyが満を持してスタートした動画配信OTT、Disney+は、スタートからわずか2日で有料契約者が1000万件を超えた。市場はこれに好感して、13日の株価は前日比7.4%アップとなった。このスピードは驚異的で、2008年に動画配信サービスを開始したHuluが有料契約1000万件に達したのは8年後の2016年だったし。1997年にDVDレンタルから事業を始めたNetflixがビデオ・オン・デマンドの動画配信をスタートしたのは2007年で、1000万有料契約を達成したのは2年後の2009年のことだった。

続きを読む

米TV広告費は2018年がピーク

 

 “eMarketer”のリサーチによると、米国のテレビ広告費は2018年の724億ドル(約7兆9600億円)をピークとして、今後は減少に向かうという。 

 2019年のネットワークとローカル局、ケーブルテレビ局を合わせた広告費(デジタルを除く)予想は、前年比2.9%減となった。2020年には大統領選挙と東京五輪で1%ほど持ち直すものの、長期的には微減が続くと予想している。 

続きを読む

民主党、大統領選デジタル広告に82億円を準備

 

 2020年の大統領選挙まで1年を切った。11月5日の“New York Times”は、現状では、民主党のサンダース候補でもウォーレン候補でもトランプ大統領の再選を防げず、バイデン候補のみが辛勝する可能性がある、とする世論調査を発表したが、ここからモノを言うのが、カネの力だ。

続きを読む

米国の子供メディア調査詳報――TV受像機で見る人45%から24%へ

 

 前回、APの記事を紹介したが、Common Senseが8歳から18歳までの米国の若者の日々のメディアとの接触を調査した元の資料『米国10代のメディア調査2019』https://www.commonsensemedia.org/sites/default/files/uploads/research/2019-census-8-to-18-full-report-updated.pdf で、米国の10代がどんなメディアをどのくらい使い、何を見ているのか、詳細を見ていこう。 

続きを読む

米国の子供、On-line動画視聴時間は4年前の2倍

 

 子供はわたしたちの未来であるとともに、テレビの未来を映す鏡でもあるが、AP通信によると、米国の子供は4年前に比べてOn-line動画を2倍の時間みていることがわかった。 

続きを読む

Xandr, データ・プラットフォームClypdを買収

 

 米国の通信大手AT&Tのインハウスで、データ分析とビッグデータに基づいたデジタル広告を扱うXandrが、10月18日、Clypdを買収した。Clypdは2012年に設立されたデータ分析の広告プラットフォーム企業で、ドイツのTV局RTLなどが作るSeries Bファンディングが2015年に1940万ドル(約21億3400万円)を投資した若い企業だ。

続きを読む

インハウス広告会社Xandr、売上げ好調

 

 Time Warnerを買収した米国通信大手AT&Tは、昨年9月Xandrというインハウスの広告会社を設立したが、ターゲッティッド広告とonlineデジタル広告を主な市場とし、Google とFacebookという二大プレーヤーに挑んだ試みは、好調に推移しているようだ。

続きを読む

NBCU、新しいショッパブルTVをスタート

 

 NBCUniversalは、視聴者が携帯からそのまま商品を購入できるTV番組を始める。

続きを読む

Disney+の契約者獲得戦略

 

 Disneyが満を持して11月12日にスタートするOTT戦略の中心Disney+は、スタート時点で800万件、そして2020年末には1800万件の契約者を見込んでいる。これは、通信大手Verizonが新たな新規契約と既存カスタマーに対し、1年間のDisney+プレミアム無料提供としてことで、予測される契約者数が伸びた。2020年末までの1800万人の約半数にあたる900万件がVerizon経由となる見込みだ。 

続きを読む

ストリーミング戦争はテレビ広告に有利?

 

 今回は苛烈な動画配信戦争とTV広告についての”MediaPost”のDave Morgan記者の記事 ”Paradox: Streaming Wars Will Be Great for TV Advertisers”の全訳です。

続きを読む

テレビ広告産業は機能しているか?

 

 今日のTV広告について簡潔にまとめている”Investopedia”の Dina Zipinアナリストの記事の全訳です。

 

続きを読む

TV最大の商戦Upfront始まる

 

 米国テレビ界にとって、もっとも重要なイベント、Upfront(アップフロント)が今週から始まる。ネットワーク各局が秋からの新番組をアピールし、アドヴァタイザーとスポットCMの契約をかわす華やかな商談の場だ。 

続きを読む

ディズニーの制作費は売上の14%、ネットフリックスは83%

 

 米国の企業は、株主への配当を削ってでも、企業価値の向上や長中期的な競争を勝ち抜くために戦略的な資本投資を行うことがある。一度決めた余剰利益処分の方法に惰性的にこだわるのではなく、マーケットの動向と投資戦略が取締役会で激しく議論され、必要に応じて大胆に方向転換をおこなうのが常態となっている。しかし、そのためにはマーケットへの丁寧な説明が不可欠で、企業はホームページや記者会見を通じて頻繁に業績と経営戦略の説明を行っている。アマゾンのように、配当を押さえていても、その投資戦略が明確で、なおかつ利益をあげていれば、株価が大きく上昇し、最終的には株主の利益につながっている。

続きを読む

世界のデジタル広告、2023年には50兆円規模に

 

  eMarketer(3月28日)によると、世界の広告のうち、デジタル広告市場は、2018年の2822億ドル(約31兆1680億円)から、2023年には約80%増の5175億ドル(約56兆9250億円)にまで増加すると予想される。

続きを読む

米国のアドレッサブル広告は2020年に3700億円に

 

 Video Advertising Bureauによると、米国のアドレッサブル広告は2019年の25億4000万ドル(約2804億ドル)から2020年には33%増の33億7000万ドル(約3700億円)になる見込みだ。

続きを読む

テレビ視聴、動画に押される――2018年ニールセン調査

 

 調査会社ニールセンの米国世帯2018年総合視聴報告がまとまった。

 

続きを読む

売買されるローカル局

 

 ほとんどの地上波ローカル局が系列化されている日本から見ると、米国のローカル局はまったく別の経営形態となっている。ローカル売上合算の上位6社(2015年度)は以下のようになっている。4大ネット以外のNexter、Sinclair、TENGAといったメディア企業名は馴染みがないだろうが、ローカルテレビ局を束ねて経営しているのだ。

続きを読む

今年のOTT広告収入は26億ドルに

 

 2019年のOTT動画配信の広告収入は前年比20%増の26億ドル(約2860億円)となる見込みだ。OTTの場合、定額動画配信(SVOD)と広告付き無料動画に大きく別れ、もっぱらSVODについて語られることが多く、また、同年のテレビの広告収入予想692億ドル(約7兆6120億円)に比べれば、OTT動画配信広告収入は3.7%にすぎないが、テレビの広告収入が微減を続けるのに対して、OTT広告収入は今後しばらくは2ケタの伸びを示すと予想される。

続きを読む

CNNの行方――AT&T改革の中で

 

 前回伝えたように、AT&TによるM&Aでワーナーメディアは組織の大改編を迫られているが、CNNはどう変わるのだろうか。再度確認しておくと、ワーナーメディアには現在3つのセグメントがあり、そのうちのひとつ、ターナーブロードキャスティングはニュース、アニメ、エンタメ、デジタルを事業とし、そのひとつにCNNがある。

続きを読む

AT&Tがタイムワーナーの大改革へ

 

 米司法省によって、タイム・ワーナーの買収が最終的に認められることとなった米通信大手AT&Tが、Netflixに対抗するために、いよいよワーナーメディア、そしてCNNを傘下に持つターナー・ブロードキャスティングの大改編に乗り出す。

続きを読む

インスタグラム、長尺動画IGTVの行方は?

 

 「インスタ映え」がすでに日常語になったインスタグラムが、去年6月にスタートさせた60分の投稿動画プラットフォームが、今後のインスタグラムの成長をささえるベースとなるかもしれない。

 インスタグラムは2010年に投稿写真シェアのアプリとしてスタートし、およそ2年半で1億人のユーザーを獲得した。

 成長に拍車がかかったのは、2013年6月に15秒動画の投稿とシェアが可能になってからで、9か月後の2014年3月には、ユーザー数は2億人を超えた。

スタートからわずか3年半で2億人の固定ユーザーを獲得したことになる。

続きを読む

「ジャーナリズム」の意味が変わった?!

 

 米国では、この1月だけで、メディアで働く2000人が職を失ったと言われるが(recode, 2月25日)、ここ数年、新聞、雑誌、ローカル・テレビでレイオフが続いている。2004年にFacebookがニュース広告収入での売り上げアップに乗り出してから、いわゆる「ジャーナリズム」の就業者数は14%も減っている。

続きを読む

米デジタル広告売上、2019年は19%増の予想

 

 2019年の米国広告市場のデジタル売上は19%増の1293億4000万ドル(約14兆2200億円)となる見通しで、そのうち携帯電話広告はデジタル全体の3分の2の870億ドル(約9兆5700億円)を占めると見られている。広告全体でデジタル広告の締める割合は54.2%となる。

 一方、テレビ、新聞、ラジオを含めた「従来型広告」は前年比5%減の1094億8000万ドル(約12兆400億円)で、デジタル広告が「従来型」メディア広告総額を上まわる見込みだ。

続きを読む

米デジタル広告売上、2019年は19%増の予想

 2019年の米国広告市場のデジタル売上は19%増の1293億4000万ドル(約14兆2200億円)となる見通しで、そのうち携帯電話広告はデジタル全体の3分の2の870億ドル(約9兆5700億円)を占めると見られている。広告全体でデジタル広告の締める割合は54.2%となる。

 一方、テレビ、新聞、ラジオを含めた「従来型広告」は前年比5%減の1094億8000万ドル(約12兆400億円)で、デジタル広告が「従来型」メディア広告総額を上まわる見込みだ。

続きを読む

2023年、米国内SVOD視聴時間はテレビと並ぶ

 

 Rethink Technology Researchのリポートによると、世界全体でのSVOD(定額制動画配信)の視聴時間が、2023年にはテレビの視聴時間と並ぶと見られている(”Multichannel News”,2月13日)。

 現在、世界全体でのSVOD契約者総数は4億7800万とされるが、2023年には7億4300万人と55%の増加、北米では契約者が現在の1億4600万人から2億3600万人と61%の伸びと予想されている。

続きを読む

NBCU、4月からマルチスクリーン測定を採用

 

 放送と通信の垣根がほぼ取り除かれている米国では、スマホを始め、あらゆるデバイスに自社コンテンツを届けることが至上命題だが、それとともに、多様なデバイスで消費されるコンテンツの視聴データをどのように吸い上げ、効果的なアルゴリズムを利用してクライアントへのキャンペーン企画への説得力ある武器とするかが、大きな課題となっている。

続きを読む

「TV広告はますますデータ基調になる」

 

 米国のTV広告市場では、アドヴァタイザーもヴェンダーもデータ・ドリヴンの広告へと大きくシフトしている。下の図のように、データ仕様のアドレサブル広告は、2016年には7億6000万ドル(約840億)だったが、2018年には20億ドル(約2220億円)と2.6倍に伸び、来年2020年には33億7000万ドル(約3740億円)に達すると見られている。

続きを読む

ローカルTVとOTT

 

 2019年2月7日の”TVNewsCheck”は「OTTにローカルTVニュースの居場所はあるか?」というリポートを掲載している。概要を紹介する。

(http://cjni.com/local-tv-news-ott/)。

 

「最近の輝かしい話題はOTT――Over TheTopだ。それは理解できる。たくさんのテレビ離れがあるし、ネットフリックスやアマゾンなどがOTTサービスに乗り出しているので、ローカルTVもそのシェアを取ろう、といいうわけだ。しかも会社からは新しい収入となる配信を考えろというプレッシャーもある。OTTこそが向かうべき方向に思えるだろう」とリポートは始まり、「可能性を探る人には拍手を惜しまないが、OTTを始めようとする前にいくつか問うてみて欲しい」として、まず自問すべきいくつかの問いを挙げている。

続きを読む

今年のスーパーボウル、視聴数も広告収入も減少だが……

 

 アメリカン・フットボールの頂点を決める第53回スーパーボウルは、ニューイングランドのペイトリオッツがロサンゼルスのラムズを破って6度目のチャンピオンとなったが、13-3という最少スコアとタッチダウンの少なさでは、「退屈な試合」と酷評されていて、それが響いたのか、視聴数、番組内広告収入とも昨年に比べて減少した

続きを読む

CBS,ViacomめぐりM&Aの憶測広がる

 

 たとえ投資ファンドのアナリストであっても、第三者によるM&Aの予想は、競馬の予想と同じようなもので、ある種無責任だが業界の勢力関係や各社の狙いを知るには便利だ。

続きを読む

デジタル・メディアの今年の注目点

 

 動画配信への動きは今年も拍車がかかることは間違いなく、注目されるのは、Appleがいつどんな形で動画配信マーケットに本格参入するかだ。AppleはAmazon Channels的なサービスを目指しており、すでに、ドラマ専門チャンネルHBOや、Showtimeなどとコンテンツ使用について契約しており、今年の制作費は10億ドル(約1110億円)を超えると見られている。またAppleは去年、『ムーンライト』や『レディ・バード』などの評判の高い映画を次々に送り出しているインディー系の制作会社A24や、チャーリー・ブラウンとスヌーピー、セサミストリートの権利などを獲得しており、子供向けのコンテンツも充実させていく見込みだ。年初の株式市場に見るように、iPhoneの販売に陰りが見えるAppleとしては、今年はさらに動画配信に注力していくことは確実だ。

続きを読む

Viacom、無料ストリーミングサービスのPluto TVを約377億円で買収

 

 パラマウント映画やMTVを持つpay-TVの巨大企業Viacomが、動画配信サービスPluto TVを3億4000万ドル(約377億円)で買収した。

 Viacomは4大ネットワークと異なり、ローカル局やフットボールなどの大きなスポーツ権利を持っていない。今年動画配信サービスを始めるディズニーやAT&T、2020年のスタートを宣言したNBCに比べて動画配信OTTへの取り組みの遅れが懸念されていたが、Pluto TVの買収によって、on-line動画への戦略を一挙に加速させることになる。

 ロサンゼルスに拠点を置くPluto TVはScripps Networks Interactive, Sky, Third Wave Capital Partners, Samsung Venture Investment Corp.などの投資を受けて2013年に設立された広告付動画配信サービスで、映画やニュース、カートゥーンなどを、100チャンネルをオンデマンドによって無料配信している。

続きを読む

NBC、ストリーミングサービスに参入へ

 

 4大ネットワークのひとつ、通信大手Comcast傘下のNBCUniversalが2020年から動画配信サービスをスタートする。Comcast CableとSkyの「トリプルプレイ」(pay-TV、高速ブロードバンド、固定電話のセット)に加入している約5200万人の契約者は無料で、それ以外にも通信ライバルのAT&TやCharter、Dishなど、他のpay-TVサービスの契約者も無料となる予定だ。

 Streamingサービスの動画には広告が付き、pay-TVに契約していない場合は月額12ドル(約1330円)の契約料が必要となる。

 サービスの内容は1500時間におよぶNBCテレビの番組と数百時間分のユニバーサル映画のライブラリーをDTC(direct-to-consumer)で配信するもので、漸減するpay-TV契約者数をつなぎとめるスタンド・アローンの方策だ。1時間あたり3分から5分のCMをはさみこむ。

続きを読む

Netflix、Warner、コンテンツめぐる熾烈なかけひき

 

 ネットフリックスで配信されていて、若者たちの間で人気の、マンハッタンを舞台にしたシチュエーション・コメディ『フレンズ』(Friends)が今年いっぱいで見られなくなる、という情報に、多くのファンはショックを受けたようだ。『フレンズ』は日本でもニューヨークの生の英語を勉強するための教材としても評判だ。

 『フレンズ』はネットフリックスの配信するシチュエーション・コメディでは、『ブルックリン・ナイン‐ナイン』(Brooklyn Nine-Nine)『ビッグバン・セオリー』(The Big Bang Theory)に次ぐ3000万視聴を誇る番組なだけに、その行方が注目された。

 2014年以来ネットフリックスは1シリーズに対して3000万ドル(約33億3000万円)、あるいは1話あたり50万ドル(約5550万円)の配信権料を制作著作権者ワーナー・メディアに支払ってきていた、とされている。

 

続きを読む

テレビ・ドラマのジレンマ

 

『ウォールストリートジャーナル』紙が「テレビの未来はテレビの過去にうり二つ」’TV’s Future Looks Like Its Past”という記事を掲載した(12月1-2日)。これは、最近の米国ネットワークのドラマやシチュエーション・コメディの多くが過去のシリーズの焼き直しか、コンセプトを現代風にリニューアルしたものであることを分析した記事だ。視聴率を確保し、アドバタイザーの要求に応えることが使命であるマスメディアとしてのテレビが抱えざるをえないジレンマと方向性を示す記事となっている。

(以下はその要約。英語の全文は以下を参照してください

https://www.wsj.com/articles/network-tv-tries-a-new-strategyold-drama-1543592714?mod=searchresults&page=1&pos=1

続きを読む

Gen XもNetflixがお好き?!

 

 Generation Xとは、ケネディ大統領が就任した1960年代初頭からベトナム戦争終結後の1980年の間に生まれた、現在38歳から58歳くらいの、アナログのメディア環境で育った働き盛りの世代を指すが、eMarketerの調査によると(11月28日)、米国のX世代でテレビを視聴する人の割合は徐々に下がり、デジタルビデオの視聴率がジワジワト上がっていることがわかった。

続きを読む

老舗スタジオ、ParamountがNetflixのオリジナル作品制作へ

 

 106年の歴史を誇り、『ゴッドファザー』シリーズやジャック・ライアンシリーズなどの名作、話題作を送り出してきたハイウッドの名門スタジオ、パラマウントが、ネットフリックスのオリジナル作品を制作することになった。

 これはパラマウントを傘下に収めるヴァイアコムの11月16日の決算説明会でParamount Pictureのジム・ジャノプロスJim GianopulosCEOが明らかにした。来年から自前の動画配信をスタートするディズニーや、自社コンテンツの確保に力を注ぐAT&T傘下のワーナー・ブラザーズが、ライブラリーの豊富さを背景に、数をそろえて一気に勝負をかけようと、ネットフリックスから違約金を支払ってまで過去の自社制作作品を引き上げているのとはまったく逆の動きだ。

 歴史あるパラマウントが動画配信プラットフォームの「サプライヤー」になる決断に衝撃が走ったが、ジャノプロスCEOは「これは広く付加的な収益を得る潮流だ」と語った

続きを読む

ESPN、今年の契約解約は200万件

 

 ディズニー傘下のスポーツ専門有料チャンネルESPNの、Pay TVでの今年1年間の解約数が約200万件に上ることがわかった(“Hollywood Reporter”, 11月20日他)。

 現在の契約数8600万件は2013年の9900万件に比べて1300万件の減少で、ESPNは、この5年間で13%も有料契約者を失ったことになる。

 またDisney Channelも昨年の9200万件から8900万件へと契約件数を3.2%落としている。

 これは、数年前に始まったPay TVのコードカッティングの流れが加速しているためで、eMarketerによれば、解約したり、もともとPay TVに加入していない世帯は3300万世帯で、これは全米のTV保有世帯の32.8%にあたる。

続きを読む

AmazonのアメフトLive配信、視聴数22%アップ

 

 このシーズンの米国では、木曜アメフト中継の“Thursday Night Football”は、毎週視聴数の上位を飾る。テレビ放送権はFOXが持っているが、ネットでのライブ配信権はAmazonが保有している。

続きを読む

テレビ保有世帯の37%がスマートTV

 

 eMarketer(11月15日)によると、テレビを持つ米国内全世帯のうち37.2%にあたる4600万世帯がスマートTVを持っており、その割合は2017年の16%から大きくアップしている。総務省の2018年の調査によれば、日本での世帯保有率は12%であることから、米国内の普及率は日本の約3倍といえるだろう。

続きを読む

ディズニーCEO「将来的にはStreaming Serviceが主眼に」

 

 総合コンテンツの王者ディズニーは、来年、動画配信をスタートさせるが、ボブ・アイガーCEOは四半期決算説明会で、DTCの動画配信サービスが将来の事業の主眼(Centerpiece)になる、と語った。

 ディズニーは今年春、スポーツ動画配信のESPN+をスタートさせ、半年で100万有料契約者を獲得した。また21世紀FOXの買収によってHuluの株式の60%を握ることになる。そして来年早々には、いよいよ主力となるDisney+をスタートさせる。

 動画配信サービスDisney+はファミリー層向けのディズニーの豊富な映画コンテンツに加え、Pixar、LucasFilm、Marvel、National Geographicなどの映像コンテンツも取り込む予定で、米国内でスタートさせた後、早々にEU市場にも乗り出していくとみられる

 アイガーCEOは「ESPN+とDisney+はスターティング・ポイントにすぎない。われわれは新しい、独自のコンテンツを、パイプラインを通じてコンスタントにコンシューマーに届け、視聴の面白さと動画の価値をますます高めていく計画だ」と語った。

続きを読む

選挙開票、視聴数はFOXに軍配

 

 11月6日の中間選挙では、民主党が下院の過半数を奪還したが、TV各局の開票速報番組(午後8時から11時までのプライムタイム)では、FOXが最大の視聴数を獲得した。

 ニールセンによると、2018年選挙開票の総視聴数は3530万で4年前の中間選挙より57%もアップした。投票率も大きくアップしたが、トランプ政権の2年の実績を問う選挙としての注目度が高かったことがこの数字からもわかる。

 その中でももっとも視聴数が多かったのがFOX News Channelでトータルアヴェレージは780万視聴(前回比23%アップ)、次がNBCで570万(同40%アップ)、ABC 530万(同70%アップ)、CNN 510万(同141%アップ)、MSNBC 470万(同182%)、CBS 390万(同24%アップ)と続く。

 25歳から54歳の視聴層に限るとCNNがトップで250万視聴、FOXが240万となっている。

続きを読む

物議醸すトランプ大統領制作の投票CM――NBS、FOXがOAから外す

 

 米国の選挙では政治的CMがほとんど野放し状態で、ローカルTV局やネットワークの収益を大きく支える一方で、相手候補や対立する党派への誹謗中傷を繰り返していて、民主主義そのものを棄損するのではないか、という大きな問題を抱えていることは、すでに報告したが、トランプ大統領が制作した共和党への投票を呼びかけるCMが、NBSやFOX Newsでオンエアーされたものの、11月5日になって、両局ともオンエアーから外す事態となった。

 このCMは、メキシコから非合法に米国に入国し、二人の警察官を殺害したブラカモンテスという犯罪者が、法廷で不敵な笑みを浮かべて「もっとオマワリを殺してやるよ」と陳述するシーンに「民主党はこうした男をこの国に入れ、この国に滞在させようとしている」というテロップが流れるもので、その後に、大量の移民たちがフェンスを乗り越えていく情景をインサートしている。そして大統領のヴォイスオーバーが「われわれの達成した、すばらしいことが、この選挙で危機に瀕している」と語る30秒スポットだ。

 

続きを読む

NBCU、ターゲット・データ広告をインハウス化

 

 NBCUniversalが、データ広告の自己最適化システムを独自に開発し、インハウスでAdvanced Advertisingに乗り出すことになった。

 NBCUによれば、社内で開発されたオプチマイザーは、これまで外注してきたものよりはるかに正確性にまさり、ビッグデータを使った広告のリーチの組み立てから結果測定まで、安価でおこなえることになったため、ターゲット広告を含めたインハウスでのAdvanced Advertisingに舵を切ることにしたとして、クリシャン・バーチア副社長は次のように語っている。「われわれのビジネスをトランスフォームするため、われわれは第三者にゆだねず、自分の手で広告戦略とその可能性を作ることができるようになった。マネタイズのもっとも重要な手段を手中に収めたのだ」。

続きを読む

中間選挙の接戦州、ローカルTV政治広告費は合計284億円

 

 トランプ政権のここまでの評価を問う上下院の議会選挙は来週投票を迎えるが、調査会社Matrix Solutionによれば、共和・民主両党が接戦を繰り広げるテキサスやノースダコタなど10州で、両党がこれまでに使ったローカルTVへの政治広告費は、合わせ2億5410万ドル(約284億1600万円)にのぼるることがわかった。

続きを読む

FOX New、 NBC News、動画配信ニュースチャンネルをスタート

 

 10月24日、NBC Newsは10月中に無料ニュース動画配信チャンネル、NBC News Signalを始めると発表したが、その翌日FOX News Channelもニュース動画配信チャンネルをスタートさせることを明らかにした。

続きを読む

爆弾避難の中、CNNはどのように放送を続けたか?

 

 10月24日は朝からヒラリー・クリントン氏の自宅前など複数の場所で爆発物とみられる不審物が見つかり、大騒ぎとなっていた。

ニューヨークの繁華街コロンバス・サークルにあるタイムワーナーセンターにあるCNNでも爆発物らしきものが見つかった。

朝10時過ぎ、CNNの画面に火災警報の音が鳴り響いた。10時10分、バージニア州の専門家との中継に入ろうかという時、放送中の二人のMCは「火災警報器が鳴っています。何が起きているのか確認します。このあとすぐに」といってCMに入った。MCの背後にはあわただしく避難するCNNのスタッフたちの様子が映りこんでいた。

しかし、二人がスタジオに戻ることはなかった。CM明けは、ニューヨークではなく、本来なら中継のためにスタンバイしていたCNNワシントン支局の女性記者がワンショットで、「ニューヨークのタイムワーナーセンターが緊急避難しています。二人のアンカーもスタジオを離れました」とブレーキングニュースでスタートし、ワシントンからニューヨークで起きている情報をまとめて伝えた。

 

続きを読む

Netflix、コンテンツ制作用に新たに2000億円を借り入れ

 

ネットフリックスは10月22日、オリジナル作品の制作とライセンス購入に充てるために、あらたに20億ドル(約2220億円)を借り入れることを明らかにした。ネットフリックスの長期債務は9月末で83億ドル(約9213億円)に達すると見られ、今回の20億ドルを追加すると、長期債務は100億ドル(約1兆1100億円)超える、2年前の2倍に膨らむ。

続きを読む

ミレニアル世代はテレビ番組を見る、ただしデジタルで

 

 “Media Post”(10月18日)によれば、ミレニアル世代もその下のジェネレーションXも、テレビのドラマをもっぱらOTTで見ていることが分かった。

 たとえばNBCの超人気犯罪捜査ドラマ“Law & Order:SVU”はテレビでの平均視聴年齢が61歳に対して、デジタル・プラットフォームで見る平均年齢は33歳だった。他のドラマも含めた平均視聴年齢は、テレビが60歳、デジタルが40歳未満となっている。

 

 

続きを読む

2020年モバイル広告市場、他メディア合計を超える

 

 eMarketer(10月16日)の予測によると、米国内では2020年には、モバイルの広告市場が、テレビ、ラジオ、新聞、屋外ディスプレーなど、他の広告を束にした合計額を超える見通しだ。

 今年の予測でもモバイル広告は761億ドル(約8兆4471億円)で698億ドル(約7兆7478億円)のテレビ広告を上回る見込みだが、eMarketer では、2020年にはモバイル広告市場は1132億ドル(約12兆5652億円)を超え、米国メディア広告全体の43%になると見ている(ただし、下図では、テレビ・ラジオのデジタル広告分は除外)。

続きを読む

ウォルマートもオリジナル動画配信に参入

  

 世界最大のスーパーマーケットチェーンのウォルマートWalmartが、2019年前半に、オリジナル動画の制作と配信に乗り出す。実はウォルマートは2010年に動画プラットフォームVuduを買収し、アマゾンよりも一足先にオリジナルコンテンツの制作に乗り出している。

 しかし当初Vuduのプラットフォーム”Movie On Us”は広告付き無料であったために、他の有料契約SVODのように契約数によるマネタイズが進まなかった。数年前にVuduは、無料のプラットフォーム(映画とテレビバ番組5000本)に加えて、15万作品を有料で購入したり、レンタルできるSVODも始めている。

 2018年4月時点での動画配信の世帯アクセス率では、ネットフリックスが73%、YouTube 50%、Hulu 36%、Amazon Prime video 28%に対して、Vuduは13%とライバルに大きく水をあけられている。

続きを読む

AT&T、2019年にOTTプラットフォームを開設

 

 タイムワーナーを買収して通信とコンテンツの融合をはかるAT&Tが、OTTのプラットフォームをスタートさせる計画を明らかにした。

 動画配信サービスは、AT&Tによる買収後、名称を変更したワーナーメディア(WarnerMedia)が来年末までに開始するもので、ワーナーブラザーズの持つ豊富な映画コンテンツを中心に、質の高い作品を次々に制作し多くのエミー賞を獲得しているドラマ専門チャンネルHBOのシリーズドラマなどを配信する予定だ。

 これは、ネットフリックスやアマゾンに対抗する自前の DTC (Direct-to-Consumer) の構築を目論むAT&Tとしては当然の動きで、HBOがすでに展開し、500万を超える契約者を抱える配信サービスHBO Nowは、そのままサービスを続ける。タイムワーナーはこれまでネットフリックスなどに過去の映画や新作コンテンツを提供してきて、大きな利益を上げているが、今後は自社のプラットフォームでの独占的な展開のみを考えているようだ。

続きを読む

ディズニー、ゲーム会社へ投資

 

 ウォルト・ディズニー・カンパニーは、今年、スポーツ専門の動画配信サービスESPN+を立ち上げ、ほぼ半年で有料会員を100万人に伸ばし、さらに来年にはディズニー映画を主要なコンテンツとする2つの動画配信サービスを開始する予定だが、そのディズニーが、ゲーム配信で人気のHQ Triviaの親会社Intermedia Labsに投資した(”Digiday”,10月4日)。

 投資額は明らかにされていないが、Intermedia Labsは年初、1500万ドル(約16億6500万円)を募っていたため、それを超える額と見られている。

 HQ Triviaは、ゲームを無料アプリに毎日ライブ配信し、ユーザーが数十万人の規模でゲームに参加するコンテンツを展開するゲーム・エンターテインメント会社で、去年12月には米国内で250万人だったユーザー数を今年8月には670万人まで伸ばしている。また9月に行われた、ディズニーをテーマキャラクターとするHQ Triviのゲームには78万5千人が参加している。

続きを読む

「TVビジネスは変化が遅い、TV広告はターゲット化されていない

 

 Time Warnerを買収した米国通信大手AT&Tが、9月25日新会社を設立して広告ビジネスに乗り出した。Xandrというその広告会社は、ターゲッティッド広告とonlineデジタル広告を主な市場として、Google とFacebookという二大プレーヤーに占拠されているマーケットに果敢に挑もうとしている。新会社Xandrのブライアン・レッサー(Brian Lesser)CEOは、広告ビジネスはあくまでもTVの番組作りを資金的に支えるためであり、「すばらしいコンテンツの発展に燃料を注入するためだ」と語っている。

続きを読む

DTCのカギ、オリジナル制作――現状ではNetflix 229作、Amazon 105作

 

 SVODをリードするNetflixの現時点でのオリジナル作品は229作で、さらに250作を制作発注している。

続きを読む

2018ハリウッドのトップ10人

 

 雑誌“Hollywood Reporter”が毎年恒例の、ハリウッドの実力者100人を発表した。19%が女性だ。ここでは昨年同様、トップ10に絞って紹介する。

続きを読む

ディズニーのアイガーCEOの経営戦略

 

 21世紀Foxのアセットを買収し、エンターテインメント界でさらに巨人となったDisneyのボブ・アイガーCEO(Bob Iger、68歳)が、来年スタートする動画配信を含め、経営戦略を語った(Hollywood Reporter, 9月20日)。

続きを読む

ディズニーとHuluの微妙な関係

 

 Huluの株式は、現在、Disney、Fox、Comcastがそれぞれ30%を持ちあい、AT&Tが残り10%を保有しているジョイントベンチャーとなっているが、この夏、4社はHuluに計15億ドル(約1665億円)を追加投資することを決めた。

 動画配信の雄Netflixと比較してみると、2017年度は、Netflixが60億ドル(約6660億円)を制作費に投下したのに対して、Huluは25億ドル(約2775億円)とその4割にすぎず、今年のエミー賞へのノミネートもNetflixの112に対してHuluは27と、良質なオリジナル作品を作り続けるNetflixに見劣りしている。肝心の米国内契約者数もHuluは今年5月現在で2000万件と、動画ライブ配信を始めたこともあって、この1年半で6割伸ばしたが、Netflixの5800万件には遠く及ばない。

続きを読む

ムンヴェス氏辞任後のCBS、業界再編の台風の眼に

 

 CBSのレスリー・ムンヴェスLeslie Moonves会長兼CEOが9月9日、辞任した。十数人の女性からセクハラで訴えられたことが直接の原因だ。CBSに移る以前の性的関係についても訴えられている。

 ムンヴェス氏は1995年、制作プロダクションからCBSに移り、2006年からCEOを務めてプライムタイムの大改革をおこない、CBSをネットワーク視聴率トップに押し上げた大立者であり、米国のエンターテインメント界で、もっとも影響力のある一人だった。CEO就任以来、ムンヴェス氏が受け取った報酬はストック・エクスチェンジを含めると総額で10億ドル(約1110億円)を超えると言われている(The New York Times, 9月10日付)。

続きを読む

米国のスマートTV、全世帯の71%に

   

    米国内のConnected TV(スマートTV) の使用台数が、今年中に8870万台を超え、テレビを保有する全米世帯の71.6%がスマートTV世帯となることがわかった(Marketer、8月16日付)。

続きを読む

米国の若年層のTV離れ進む――5年前比49%減

 

 ニールセンの最新の調査(7月31日)によると、米国の十台のTV離れが加速化している。

 ポスト・ミレニアルのZ世代と言われる8歳から22歳では、5年前に比べて、テレビを見る時間が49%減少している。しかし、これはテレビ番組そのものが見られなくなったわけではなく、Z世代ではインターネットに接続したデバイスの利用時間が2017年には約2時間だったが、今年は約3時間となっていて、ことにゲーム・コンソールで番組を視聴するケースが増えているようだ。

続きを読む

コンテンツ戦略を進めるAT&T――Otter Mediaグループを買収

 

 米国大手通信AT&Tによる、854億ドル(約9兆3940億円)におよぶタイム・ワーナーの買収合併は、6月12日に事実上承認されたが(米国司法省は上訴中)、AT&Tはコンテンツ充実という経営戦略を、スピード感をもって進めている。

 その中でも注目すべきは8月7日に成立したAT&TによるOtter Mediaの買収だ。

続きを読む

ワールドカップの経済学――出場していない中国がけん引

 

 ワールドカップロシア大会が始まった。FIFAの汚職問題などが暗い影を投げたが、FIFAによれば、今大会の収入は61億ドル(約6771億円)と、前回のブラジル大会を13億ドル(約1443億円)も上回ることが明らかになった。これはFIFAの予測から10%上振れしている。

続きを読む

ディスカバリー、PGAゴルフツアー権に2220億円

 

 世界70か国以上で動物と自然番組を展開するAnimal Planetや、欧州スポーツ専門局Eurosportを持つディスカバリー(Discovery Inc.)が、PGA(全米プロゴルフ協会)の2030年までのツアーの放送・配信権などを総額20億ドル(約2220億円)で購入契約した。

続きを読む

合併話から因縁の法廷闘争へ――CBSとViacom

 

 三大ネットワークの一角CBSと、MTVやパラマウント映画などを傘下に収めるメディア・グループViacomの合併話は、今年一月から再浮上していたが、5月14日、CBSの特別取締役会は、両社の株式の80%を握り、合併への流れを進めるホールディング会社National Amusements Inc.とその所有者レッドストーン家を、CBSのガバナンスを阻害しているとして提訴した。実質的には合併への捨身の抵抗だ。

続きを読む

コムキャスト、フォックスと全面戦争か――コンテンツ巡る現ナマの闘い

  米国ケーブル通信大手コムキャストが投資銀行につなぎ融資を求めた、という情報をロイター通信が’Exclusive’として流したのは5月7日だった。そのつなぎ融資を含めた600億ドル(約6兆6600億円)を元手に、コムキャストは21世紀フォックスの事業をすべて現金で買収しようという計画だ。コムキャストが買収をもくろむフォックスの事業とは、20世紀フォックスTV、映画スタジオ、ケーブルネットワークなど……。これは去年12月にディズニーとフォックスとの間で524億ドル(約5兆8100億円)で買収合意されているアセットだ。

続きを読む

アマゾンのアジア戦略

 インドネシアのバリ島で開かれていたAPOS (Asia-Pacific Optical Sensors Conference)で、Amazon Prime Videoのアジア太平洋地域コンテンツ部門の責任者ジェイムズ・ファレルがアジア戦略を語った。

 Amazonの動画配信サービスはインドでは2016年12月にスタートしたが、そのマーケットについてファレル氏はこう述べる。

 「動画配信サービスはつねに契約者の実態人口統計の変化によって変わってくる。最初の二百万から五百万人の契約者が、二千万から一億人になると、大きな違いがある。所得の低い層のカスタマーが増えるにしたがって、好まれるコンテンツが変わったのだ。」

続きを読む

TVネットワーク、2025年までに利益41%減の予想も

 

 投資調査会社Sanford Bernsteinの分析によると、米国のTVネットワークの利益総計は、2025年までに大きく縮小し、現状から41%減の220億ドル(2兆4420億円)となる見通しだという。

 推算の根拠のひとつが、pay TVの契約者の減少で、現在の全米の契約者数9700万人が2025年には8200万人まで減ると見られている。

 またTVネットワークの広告収入は、毎年平均1.5%の減少を続ける一方で、番組制作費は、6.4%の上昇を見込んでいる。

続きを読む

米国広告に占めるモバイル広告収入比率、2022年には約48%に

 

現在、米国の広告市場全体で33.9%を占めるモバイル広告の割合が4年後の2022年には、約半分の47.9%を占めるようになる、との予測が発表された(”eMarketer”4月19日)。

続きを読む

Amazon Prime 契約者1億人を突破

 

 Amazonは1994年の創業以来、ブックストアからインターネット上の小売業、そして動画配信、映画制作からスーパーマーケットの経営まで業態を多角化し、2017年の売上は1780億ドル(約19兆7680億円)という巨人になったが、Amazon Primeの契約者が全世界で1億人を突破した、と創業者でCEOのジェフ・ベゾスが株主向け年次レターで明らかにした。

 

続きを読む

スポーツTVの雄ESPN、ライブ配信をスタート

 

 ディズニーが抱えるスポーツチャンネルの雄、ESPNが4月12日から数千時間におよぶライブ・スポーツ・イベントとアーカイブの動画配信、ESPN+をスタートさせた。

 月額は4ドル99セント(約553円)で、PC、タブレットでも視聴可能だが、おもなターゲットはスマートホンで、画面も当然、縦型だ。カスタマイズが簡単で、MLB(メジャーリーグ野球)、MLS(メジャーリーズサッカー)、ボクシング、PGA(プロゴルフ)などがライブで見られる。

続きを読む

米国女性のスマホの使い方

 

 ニューヨークでも、地下鉄、バスでスマホを一時も離さない乗客が多いのは日本と変わらない。アメリカの女性たちがどのようにスマホを使っているか、というデータが出た(”Adweek”、4月9日付)。

 “Queens of the Phone Age”という記事で、女性たちのスマホの利用法をまとめている。

続きを読む

中立性装うプロパガンダ放送?――シンクレアの「マスト物件」

 

  全米で193局のローカル局を保有する最大のローカルTVメディア「シンクレア・ブロードキャスティング・グループ」(Sinclair Broadcasting Group)が、トランプ大統領の進めるメディア・バッシングに呼応する形で、保有する全米のローカル・ニュースで一斉に次のようなプロモーション原稿をMCに読ませ、批判を呼んでいる。

 

続きを読む

AT&Tとタイム・ワーナー合併の独占禁止裁判始まる

 

 3月22日、AT&Tによるタイム・ワーナーの買収が独占禁止に抵触するかどうかを争う裁判がワシントンで始まった。

 この850億ドル(約9兆4350億円)に上る買収劇は、2016年10月に発表されたもので(アメリカ・リポート2016年10月26日付参照)、携帯、ワイヤレス、ブロードバンド、衛星など、配信手段のすべてを握り、130年の歴史を誇る電話通信の巨人と、コンテンツ総合企業の巨人タイム・ワーナーの合併は、今後の米国のテレビ業界の将来を占うものであるため、大きな注目を集めている。

 裁判の争点は明確で、「この巨大な買収によって、消費者がタイム・ワーナーの提供する番組を見るために、これまでより高い料金を支払わざるをえなくなるか否か、またこれによって市場の公正な競争が阻害されるか否か」という点だ。

続きを読む

Netflix、2018年は700本のオリジナル作品を制作

 

 Netflixは2018年中に、約700本のオリジナル・コンテンツを制作する予定であると発表した。

 

 デイヴィッド・ウェルズDavid Wells CFOによれば、Netflixの戦略は「コンテンツを増やすこと」の一言に尽きる。「Netflixにとっては、作品がどこの誰によって作られようがどうでもよい。だれがどこでつくろうが、最高のコンテンツを手に入れることがわれわれの至上命題なのだ」とウェルズCFOは3月1日のコンフェレンスで語っている。

 

続きを読む

NBC、プライムタイムのCM量を10%減少へ

 

 NetflixなどCMなしの動画配信が人気を集め、オンデマンドでCMをスキップする視聴者が増える中で、ネットワーク各社は6秒CMの導入など新たなCM戦略の構築に知恵を絞っているが、NBCUniversalは、今年秋からプライムタイムのCM量を10%削減すると発表した。このCM減量はTVネットワーク本体のNBCのみならず、CNBC、Telemudoなどのケーブル・チャンネルを含む50を超えるポートフォリオで一斉に行う。

 NBCUのリンダ・ヤッカリーノ Linda Yaccarino広告販売部門責任者は「われわれはライブや動画の視聴体験を変える必要があることを感じてきた。視聴者はもっとCMの数が少なく、もっと自分の興味に応えるCMを欲しがっている」と語っている。

続きを読む

Netflixは8880億円、Amazonは5550億円――今年の制作費

 

 このレポートで何度も報告しているように、米国内のみならず、世界のマーケットで、数年前まではTVネットワークと映画スタジオが主流だった動画コンテンツの制作と配信が、デジタル動画サービス各社の参入によって、ビジネスのイニシアチブを激しく争う戦場となっている。

続きを読む

米国デジタル動画広告市場、2021年には1.7倍に

 

“eMarketer”(2月23日付)によれば、米国のデジタル動画広告市場は、今後も大幅な伸びが期待され、2017年に132億3千万ドル(約1兆4553)億円だった広告費が、4年後の2021年には約1.7倍の221億8千万ドル(約2兆4629億円)になると予想されている。

続きを読む

NBC、わずか22日間で1500億円を稼ぎ出す

 

 第52回スーパーボウルは、フィラデルフィア・イーグルスが41対33でニューイングランド・ペイトリオッツを下し、念願の初優勝を果たした。今年はNBCが中継したが、視聴数は1億340万で昨年より7%ダウンした。しかし広告収入は、ゲーム中のCMに試合前後のCMを加えると、今年も5億ドル(約555億円)を超え、30秒スポット料金は500万ドル(約5億5500万円)と、FOXが放送した去年並みとなったようだ。

 試合中には45社の62本におよぶスポットCMが放送された。

NBCは平昌冬季五輪の独占放送権も持っており、こちらは9億ドル(約999億円)を超える広告収入が見込まれることから、スーパーボウルと合わせると、NBCは22日間で14億ドル(約1500億円)以上を稼ぎ出すことになる。

続きを読む

赤字覚悟でフットボールを取りに行った?? FOX

 

 米国内でもっとも人気の高いプロスポーツ、アメリカンフットボールの2018年シーズンの木曜夜11試合はFOXが放送することに決まった。シーズンは9月からだが、毎年早くもこの時期には、どのネットワークが放送権を取るか、大きな話題になる。

 NFL(ナショナル・フットボール。リーグ)の試合は毎年高視聴率を獲得し、去年も視聴率トップ50番組のうち、33番組を占めたほどで、NFLの頂点スーパーボウル中継については言うまでもない。

 FOXが契約したのは、木曜夜の放送権で、5年契約、総額で33億ドル(約3663億円)となる。1年間では11試合、6億6000万ドル(約726億円)となり、1試合にすれば6000万ドル(約66億円)だ。これは昨年のNBC・CBS連合による年間契約料4億5000万ドル(約495億円)から47%アップもした額だ。

続きを読む

NBC、平昌五輪への取り組み

 

 ピョンチャン五輪まで2週間を切った。米国内の独占放送権を持つNBCの放送、配信の全貌がわかった。

 NBCは2032年まで、放送権のみならず、全競技のストリーミング権をもつが、今回もリオ五輪に続き、NBC系のケーブルチャンネルだけでなく、あらゆるプラットフォームを駆使して五輪を伝える。

 放送・配信の内訳は、ネットワークのメインチャンネルNBCで176時間、ケーブルチャンネルのNBCSNが369時間、CNBCで46時間、USANetworkで40.5時間となり、いわゆるテレビ放送では合計631.5時間の総放送時間となる。

 このほかにNBCOlympics.comとNBCSports appを基本としたデジタル配信で1800時間、総計2400時間+αだ。

 開会式のライブ・ストリーミングは初めての試みで、地上波ではもちろんプライムタイムで全国放送となる。VR(バーチャル・リアリティー)やAR(オーギュメンテッド・リアリティー)を駆使したストリーミングになるが、収入を支えるのがテレビCMであることは変わらない。

続きを読む

Googleなど4大Techでロビー活動費、合計約55億円

 

 去年(2017年)、ワシントンでもっともロビー活動費を使ったのがGoogleで、その額は1800万ドル(約20億円)にのぼり、Facebook、Amazon、Appleを合わせた4社合計では約5000万ドル(約55億円)になることが明らかになった(“Wasington Post”、1月24日付)。

 ロビー活動は、団体や企業が政治家や政府機関にはたらきかけ、自分たちの活動に有利な法律や規則を作らせたり、不利な規制を撤廃させる政治活動のことで、米国ではロビーストとして登録すれば、ほぼ自由なロビー活動ができ、ロビーストが法案そのものを作ることも珍しくない。企業各社は、自社や業界に有利になるよう、日々、積極的なロビー活動を繰り広げているのが現状だ。

 ロビー活動を行う団体や企業は、政治献金もおこなうため、米国の利益誘導型政治腐敗の元凶とも言われているが、もはやロビー活動なしの米国政治は考えられない。さらにロビーストはシンクタンクを作り、大学や研究機関に献金しながら研究成果をまとめさせ、世論をも操作して、個々の政策決定に強く関与している。

続きを読む

CBSとViacom、またも統合の動き

 

 2016年の10月に「ViacomとCSB,再統合の動き――巨大メディア企業の再登場か」というリポートを書いたことがあったが(2016年10月7日のリポート参照)、その時は総帥サムナー・レッドストン(94歳)の「時期尚早」との一言で、再統合は立ち消えになった。その統合話が、ここにきて、また浮上してきている

続きを読む

「スポーツ白書」――テレビとOTTの苛烈な戦い

 

 4大ネットワークのNBCを傘下に置く通信大手Comcastの調査部門Comcast Technology Solutionが「スポーツ白書」をまとめた。『テレビの将来のイチニアチブ――スポーツはOTTの新たな戦場』と題された白書は、テレビとデジタル動画配信OTTの間でのスポーツ・イベントをめぐる苛烈な戦いを勝ちぬくための条件を掲げている。この白書で書かれている内容は、五輪の放送権を独占し、マルチ展開して利益を上げているNBCのスポーツ戦略そのものと言っていい。

 白書は次の言葉で始まる。「われわれは今やTVと動画空間での新たな革命に直面している。そしてまたしても、スポーツ・コンテンツこそがその中心だ。新しいテクノロジーと変化する視聴習慣が、動画コンテンツの制作、配信、視聴方法のシフトチェンジを引き起こしている。従来型のTVと新興インターネット企業にとって、あらたな戦場が現れた。ここで勝利するのは、スポーツ・コンテンツを多く獲得し、配信し、新たな世代のファンにその価値を納得させられる企業のみだ。」

続きを読む

ディズニー、FOXの事業買収の狙い

 ディズニー(Walt Disney Co.)が、21世紀フォックス(21st Century Fox)のコンテンツ制作部門の大半の事業を、524億ドル(約5兆8100億円)で買収することが12月14日に発表され、日本でも多くのメディアが伝えた。フォックスの有利子負債137億ドル(約1兆3700億円)を加えると総額では661億ドル(約7兆3370億円)に上り、去年発表された、日本円にして9兆円を超える

AT&Tによるタイム・ワーナー買収に匹敵するものだ。

 ディズニーが買収するアセットと、Foxが手元に残すものを整理して、両社の狙いをさぐってみよう。

 

続きを読む

米国の通信・TV各局、海外TV局を貪欲に買収

 米国内のTV、通信、インターネット事業では、日本円にして数千億規模の企業買収は珍しくない。トランプ政権を巻き込んだAT&TとTime Warnerの、約9兆円を超える買収話は、すでに一年越しの話題となっているし、21世紀FOXのもつケーブルTV、National GeographicとFX、さらにFOXの映画スタジオなどを、Disneyが600億ドル(約6兆6600億円)で買収する交渉も妥結に近いのではないか、などという情報が飛び交っている。

 しかし、米国内の買収だけでなく、ここ数年活発なのが米国TV各局による、海外のTV局の買収だ。

 今年2017年11月には三大ネットの一角CBS Corp.がオーストラリアで三番目に大きい商業チャンネルNetwork Tenを3100万ドル(約34億4千万円)で買収した。

 2014年には大手通信会社Viacomが英国のChannl5を7億2500万ドル(約804億円)で、その翌年にはアルゼンチンの視聴者の3分の1をカバーするTelefeを3億4500万ドル(約382億円)で相次いで買収している。

続きを読む

NBCSports、平昌冬季五輪を毎日Live Streaming

 米国内の五輪独占放送権を持つNBCが、来年2月の平昌冬季五輪を連日、合わせて1800時間にわたりライブ配信(Live Streaming)すると発表した。

 ライブ配信するのは102のメダルを争う15の競技で、もちろん NBC、

 NBCSN、USA、CNBC、Olympic Channelの5つのNBC系チャンネルでも放送する。

 

 NBCSportsは前回のソチ冬季五輪でも1000時間、昨年のリオ五輪では4500時間に及ぶ配信を行ったが、全競技に及ぶ1800時間は、冬季五輪としては初めての試みだ。

 NBCスポーツ・グループのリック・コーデラRick Cordellaデジタル・メディア担当副社長は「メディアの状況は変化している。視聴者はあらゆる種類のデバイスで競技を楽しみたいと考えている」と語っている。

 ストリーミングを見るためには、ユーザーはケーブルか衛星のPay-TV加入者番号を入力する必要があり、Pay-TVの自社チャンネルへ誘導しようという戦略で、番号入力のいらない30分の「お試し無料視聴」を設けている。

続きを読む

米国の「スマホ中毒」、若者は1日に86回スマホをチェック

 米国のスマートフォン利用者の「中毒度」についての最新の調査結果を”eMarketer“(11月16日付)が伝えている。

 これはスマホでインターネットを利用する17歳から75歳までの2000人を調査したもので、調査対象者の1日の平均スマホ・チェック回数は47回、若者のスマホ・チェック回数は86回に上っている(昨年は82回)。

 ほぼ9割が、「起きて1時間内にスマホをチェックし、「スマホをチェックしてから寝る」と答えている。

 「テレビを見ているときにスマホを操作する」は89%、

 「レストランでの食事中にスマホを操作する」は81%、

 「運転中」も59%の人がスマホを操作し、「道を渡っている時にスマホを操作」している人も44%に上っており、米国の「スマホ中毒」の実態を伝えている。

続きを読む

CNNをめぐる憶測が活発に

 CNNをめぐって、このところ、アメリカのメディアでは様々な憶測が飛び交っている。

 まず11月8日、通信大手AT&Tのタイム・ワーナー買収案件(854億ドル≒9兆5648億円)をめぐって、反トラスト法(独占禁止法)に抵触する恐れがあるという観点から、米国司法省が、タイム・ワーナーの所有するCNN売却を巨大買収成立の条件とした、という報道が流れた。司法省はCNNか衛星放送最大手DirecTVの売却を求めた、とも報道(”The Washington Post”, 11月9日付他)されている。

 米国では同一企業がふたつの放送ネットワークを所有することは禁じられているが、2012年に米国通信最大手Comcastがメディア総合企業NBCUniversalを買収した際には、反トラスト法抵触については問題にもされなかったことから、今回の司法省の動きは、トランプ大統領に厳しい批判を続け、政権と対立するCNNへの政治的な圧力ではないか、と取りざたされている。トランプ大統領は選挙戦の時から「自分が大統領になったら、AT&Tのタイム・ワーナー買収はブロックする」と明確に語っていたからだ。

続きを読む

NBC、平昌冬季五輪の広告収入を1047億円と予想

 平昌冬季五輪の開幕まで100日を切った。今年は米国スポーツ・イベントの頂点スーパーボウルのキックオフが2月4日、平昌五輪は2月9日に開会式で、この両方の放送権を握るのがNBCだ。

Comcastグループの中心的メディア企業NBCUniversalは2011年6月に、2014年のソチ冬季五輪、今回のリオデジャネイロ夏季五輪、2018年の平昌冬季五輪、そして2020年の東京夏季五輪の計4大会のアメリカ国内向け独占放送権を、43億8000万ドル(約4905億円)で獲得している。

 

 2017年のスーパーボウルの独占放送権はFOXだったが、来年はNBCだ。

 NBC Sports Groupのダン・ラヴィンガーDan Lovinger副社長は「米国のマーケットは堅調で、セールスは活発だ」として、平昌五輪の広告収入を前回ソチ五輪の8億ドル(約896億円)から11,12%アップし、全体としては9億3500万ドル(約1047億円)を見込んでいる、と語った(”TelevisionNewsDaily”10月31日付)。

続きを読む

十代の人気を独占のSnapchat、ハリウッドに進出

 ソーシャル・メディアのSnapchatが、TwitterやFacebook、Instagramをしのいで、米国内の10代の利用者の間で圧倒的な人気を誇っている。

 この秋、平均年齢16歳の10代6100人を対象とした調査では、47%が「Snapchatが好き」と答えている。 

続きを読む

プレミア・ウィーク視聴率、タイムシフトで大幅減

 米国では日本の期首にあたるのが、”Premiere Weekプレミア・ウィーク”と呼ばれる9月末から10月にかかる週で、今年は9月25日から10月1日までの1週間だった。この週は話題の新作ドラマを投入したり、ニュース・スポーツ番組でもセットやコーナーを改編したりと、視聴者の注目を集めるために工夫をこらすのは、日本と同じだ。

 ところがABC, CBS, NBCの3大ネットにFOXとCW(CBSとTime Warnerが50%ずつ出資する有力テレビ局)を加えたプレミア・ウィークのプライムタイム視聴率は、昨年比で11%もダウンした。

 これはDVRやVODによるタイムシフト視聴と動画配信による影響だと見られている(”Los Angeles Times”,10月4日)。

 この7日間のプライムタイムの平均視聴数は以下のようになった(比較は対前年)。

   CBS 950万視聴 マイナス15%

   NBC 780万視聴 マイナス11%

   ABC 580万視聴 マイナス1%

   FOX 310万視聴 マイナス14%

 ABCは新しいドラマ”The Good Doctor”が若い視聴者を中心に大当たりして、昨年並みの視聴数となった。

 18歳から49歳の視聴層の減少は深刻で、同じ時間帯の視聴数を掲げる。

   CBS 240万視聴  マイナス24%

   NBC 270万視聴 マイナス16%

   ABC 170万視聴 横ばい

   FOX 130万視聴 マイナス18%

 ニールセンによれば、2011-12年には36.3%だった18-49歳層の同時間帯合算視聴率が、この6年で8%も減少し、28%となった。

 テレビ各社はDVRやVODでのタイムシフトを含めた3Cや7Cをベースにした視聴率を営業に用いている他、on-line platformでの動画視聴を視聴データに組み込んだ広告営業を活発化させている。

 上記5局の2017-18年広告収入予想は91億ドル(約1兆円)と前年比4.1%増が見込まれる(Media Dynamics調べ)など、テレビの広告収入は依然として堅調だが、ますます多様化する視聴形態をどのようにデータとして有効に活用していくか、またデジタルで収集したビッグ・データを、細分化したターゲット広告にどう結び付けていくか、そしてどれだけミレニアル層にアピールするドラマやコメディを制作できるか、を大きな課題としている。

 

 

番組制作費が高騰

 米国では、テレビドラマやコメディに加えて、NetflixやHulu、Amazonなどのオリジナル作品の動画配信の制作が盛んになったことで、ドラマやコメディ・ショーの制作費が高騰している。
 “Variety”(9月26日)によれば、タイム・ワーナー系ドラマ専門ケーブルチャンネルHBOの大ヒット作品『ゲーム・オブ・スローンズGame of Thrones』の最終シリーズは1話(60分)の制作費が1500万ドル(約16億5000万円)に達したという。これほど評価が高く人気のある作品でなくとも、いまや動画配信のオリジナルドラマの制作費は一時間作品で1本500万から700万ドル(約5億5000万円、7億7000万円)となっている。
 

続きを読む