ニューヨークの広告代理店「TargetCast tcm」がこのほど発表した2011年1 -3月期における米地上波テレビネットワークのプライムタイム(午後8 - 11時)で放送されている30秒CM料金が昨年同期比5%値上がっていることが明らかになった。同社によると、30秒CMの平均価格は108,950㌦(約872万円)、昨年同期比5000㌦(約40万円)値上っているという。
4大ネットワーク別にみると、今シーズン(2010-11年シーズン)、広告主が重要視する18 - 49歳層で視聴率王に輝いたFoxネットワークの番組で放送されたCMの平均価格が188,974㌦(約1512万円)と最も高価格だった。ちなみに、同価格は昨年同期比6%の減少となっている。そして、世帯視聴率でトップのネットワークとなったCBSはCM価格で2位につけた。同ネットワークのCM平均価格は昨年同期比21%増となる113,842㌦(約911万円)だった。
個人視聴率、世帯視聴率とも3位だったABCネットワークのCM価格は昨年同期比4%増となる97,837㌦(約783万円)、両カテゴリーで4大ネットワーク中最下位となったNBCネットワークは昨年比2%減少となる74,431㌦(約595万円)だった。
高額なCM料金を番組別で見てみると、最高額がついたのがFoxネットワークの人気オーディション番組「アメリカン・アイドル」。今シーズンの平均視聴率でナンバーワン番組となった同番組の30秒CMの平均料金は475,000㌦(約3800万円)だった。これに次いだのがNBCネットワークの人気スポーツ番組「サンデーナイト・フットボール」の425,000㌦(約3400万円)。
ABCネットワークの番組の中で最も高額なCMがついたのが「Grey’s Anatomy(グレイズ・アナトミー 恋の解剖学:邦題)」。同番組のCM価格は225,000㌦(約1800万円)。CBSの最高額CMがついたのは人気コメディー番組「Two and a Half Men」で215,000㌦(約1700万円)だった。
一方、ケーブル局をみると人気上昇中とはいえ、まだまだネットワークテレビにはかなわない。25 – 54歳層に人気のトップ15のベーシック・チャンネルの平均価格は昨年同期比19%増の13,100㌦(約104万8000円)だった。ケーブル局の中で最も高いCM料金がついたのがウォルト・ディズニー傘下のスポーツ専門局「ESPN」で31,551㌦(252万4000円)(プライムタイム平均)。2位にはタイムワーナー傘下の総合編成チャンネル「TNT」同16,474㌦(約131万7920円)が続いた。
<テレビ朝日アメリカ 北清>