長女マリアさんも、次女サーシャさんもサッカー少女。
オバマ一家も日米決戦を堪能したことでしょう。
オバマ大統領も「プレーを見に行けないが、
ここから応援している」と憶えたてのツイッターで激励しました。
オバマ大統領の敗戦コメントはまだ、発表されていませんが、
アメリカの各紙は日本の勝利を賞賛しています。まずは、LAタイムズから
「決してあきらめない、決して努力をやめない、そして開催国でもあるドイツや、スウェーデンを
歴史的な勝利で打ち破った日本チームにとって、これは当然の勝利だ」
「数万人の犠牲者を出した3月11日の大震災や原発事故のことで心を痛めた日本のチームに
この勝利はより意味のあるものとなった。」
「81分(後半36分)にレイチェル・ブーラーがクリアしようとしたボールが
チームメイトのアリ・クリーガーにあたって、日本の宮間の前に落ちたのは、
日本に得点をプレゼントした悪夢のようなミスだった。」
続いてNYタイムズ
「傷ついた国の復興させるため、希望を胸に日本は勝利した」
「アメリカがゲームの大半を支配していたもののコントロールしきれなかったところに、なんとか勝機を見出した。」
「(日本の)いつもの洗練されたプレーはアメリカのディフェンスに阻まれたが、
日本は忍耐強かった。そしてその粘り強さは偶発的なこぼれ球となって、二発のゴールに結びついた」
「アメリカは、我慢しきれなかったこと、チャンスを活かせなかったこと、不注意なディフェンスのミス、
二度のリードを守りきれなかったこと、PKに気持ちを切り替えることができなかったことを、
これから長いこと後悔するだろう。」
「日本は(そのアメリカのミスで)ゲームに踏みとどまり、少ないチャンスを活かすことにつながった。」
「アメリカは三度目のワールドカップ優勝を狙っていたが、
女子サッカーが進化していることを思い知っただろう。この決勝戦は運動能力、スピード、複雑さ、
揺ぎない決意だけではいつも勝てるわけではないことを証明した。」
「ディフェンダーの鮫島選手は、震災で多くの犠牲者を出した地域で、
東電がスポンサーするクラブチームでプレイしていた。」
「ミッドフィールダーの丸山選手はかつて、選手たちが福島第一原発でパートタイマーとして働く
Tepcoマリーゼというチームに選手登録されていたことがある。」
「澤選手の友人でもある元アメリカ代表のキャプテン、ファンディ選手によると
アメリカでの2度目のエキスビジョンマッチのあと澤選手と会話したとき、
『私たちは元気だ』と語っていたという。
『しかし元気ではないことは明らかだった』と、ファンディ選手は決勝戦の前に語った。」
「日本の選手たちは重圧に押しつぶされていた。
ショックと恐怖の中でなんとか楽観的になりはじめたところだった。
以前会ったときの日本代表とはまるで違うチームだった。」
<NY支局 山野孝之>