米ドラマ出演料は1本1000万円

9月中旬から順次始まる新シーズンを前に、米テレビ情報専門誌「TVガイド」はこのほど、米テレビ番組の主役や司会者に支払われる出演料(推定)の一覧を発表した。ドラマ番組で最高額を獲得したのはFoxネットワークの人気医療ドラマ『House(邦題:Dr. House)』 で型破りな天才医師を演じるヒュー・ローリー氏。1エピソード当たりのギャラは70万㌦(約5600万円)。これにCBSネットワークの人気番組『NCIS(ネイビー犯罪捜査班:邦題)』の主人公マーク・ハーモン氏の50万㌦(約4000万円)、同ネットワークの長寿番組『CSI(科学捜査班:邦題)』のデイビッド・カルーソ氏37.5万㌦(約3000万円)、ABCネットワークの医療ドラマ『グレイズ・アナトミー:恋の解剖学』のパトリック・デンプシー氏27.5万㌦(2200万円)などと続いている。

 

コメディー番組では『チャーリー・シーンのハーバー★ボーイズ(Two and a Half Men)』のチャーリー・シーンに代わって抜擢されたアシュトン・クッチャー氏の70万㌦が最高。これに同番組の脇役ジョン・クライヤー氏60万ドル、『デスパレートな妻たち(Desperate Housewives)』(ABCネットワーク)のマーシア・クロス氏37.5万㌦などと続いている。

 

ただ、これらの俳優のギャラは破格。年々高騰を続ける番組制作費の中でも大きな比重を占める出演料を押さえ込もうと、各ネットワーク・テレビはプライムタイム番組の主演級俳優の出演料を1本あたり平均12.5万㌦(約1000万円)ほどに設定することを目標としているようだ。TVガイド誌によれば、ヒット映画で大役に就けるのは一握りの俳優に限られていることもあり、多くの俳優がテレビ番組出演を希望、ネットワークや制作プロダクション会社にとって買い手市場になっているため出演者探しが容易になっているという。俳優にとっても、1シリーズ(平均22本のエピソード)通しで出演を獲得すれば合計275万㌦(約22億円)と、映画に比べても引けを取らない出演料といえそうだ。

ところで、報道番組の出演者の中で最高の年俸となる1700万㌦(約136000万円)を得ているのがNBCネットワークの朝のニュース・情報番組『Today(トゥデー)』のメイン・キャスターの一人マット・ラワー氏。これにNBCの全国向け夕方ニュース『NBC Nightly News』のキャスター、ブライアン・ウィリアムズ氏の1300万㌦(約104000万円)、ABCの『World News』の女性キャスター、ダイアン・ソイヤー氏の1200万㌦(約96000万円)などと続いている。

 

ちなみに、ニュース専門ケーブル局では後発のカレントTVに移籍したトーク番組司会者キース・オルバーマン氏やFoxニュース・チャンネルのプライムタイム番組『ザ・オライリー・ファクター』の司会者ビル・オライリー氏の1000万㌦(約8億円)がトップクラスにランクされている。なお、CNNのメイン・キャスター、アンダーソン・クーパー氏はCNN番組出演に加え、新シーズンから始まるシンジケート番組の司会者も兼ねることになり、年俸は1100万㌦(約88000万円)になる模様。 

<テレビ朝日アメリカ 北清>