NFLとペプシコが大型スポンサー契約

米国で最も人気あるスポーツといえばNFL(米プロフットボール・リーグ)主催のアメフト・ゲーム。その新シーズンが98日に開幕し、NBCネットワークが放送した中継番組が平均視聴者数2300万人を獲得し好スタートを切った。

 

一方、シーズン開幕に先駆けNFLと米大手飲料メーカー、ペプシコが大型スポンサー契約を結び話題を呼んでいる。ペプシコは現在もNFLの企業スポンサーだが、新契約は2022年まで10年間という長期にわたるほか、ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙などによると、総額が23億㌦(約1840億円)にも上る大型契約となった。米スポーツ・イベントの企業スポンサー契約としては最大級のものになる。


新契約では、ペプシコの商品、ペプシ・コーラ、ゲータレードといった飲料水をはじめ、フリトレーレイズ(ポテトチップス)などのブランドがNFLのオフィシャル商品として名を連ねることになる。特にスポーツ飲料の草分け的存在になっているゲータレードについては、引き続きコート・サイドライン横に備えられるオフィシャル・ドリンクに指定された。ちなみに、試合に勝利したチームの選手が監督にお祝いのゲータレード・シャワーを浴びせるのがNFLゲームの恒例になっている。


NFLではペプシコに加え、企業スポンサー契約を復活させたゼネラル・モーターズ(GM)、さらには米音響機器大手ボーズや保健会社大手USAAなどとも契約を結んでおり、今シーズンの企業スポンサー契約料は昨シーズン比15%増、NFL新記録となる95億㌦(約7600億円)に達する見込みだ。


今春、NFLと選手間の労使協定更改交渉が難航し、一時はシーズン開催も危ぶまれていたが、ネットワークテレビなどから支払われる放送権料やスタジアム入場料に加え、今回ペプシコとの大型新契約締結されたことで、WSJ紙は「NFLのビジネス展望が一挙に開けた」と解説している。


ちなみに、労使協定交渉が物別れに終わり選手が試合放棄、シーズンが開催されなかった場合のNFLやテレビ局がこうむる損害総額は120億㌦(約9600億円)を超える(アドバタイジング・エイジ誌)などと懸念されていた。

<テレビ朝日アメリカ 北清>