「Mジャクソンさん自ら麻酔薬追加」元専属医が無罪主張

涙目のマーレー被告 2011年9月27日 LA郡地裁 USPOOL
涙目のマーレー被告 2011年9月27日 LA郡地裁 USPOOL
マイケル・ジャクソンさん(当時50)を過って死亡させた罪に問われている元専属医のコンラッド・マーレー被告(58)に対する裁判が始まりました。マーレー被告の弁護側は「ジャクソンさんはみずから麻酔薬などを追加で投与して死に至った」と述べ、無罪を主張しました。
左が死亡12時間前、右が死亡直後の写真 USPOOL
左が死亡12時間前、右が死亡直後の写真 USPOOL
 ジャクソンさんはおととし6月25日、ロサンゼルスの自宅寝室で、眠るために日常的に使用していた手術用の強力な麻酔薬(プロポフォール)などの過剰投与で死亡しました。
 当時専属医だったマーレー被告は、医療設備が整っていない寝室で麻酔薬の投与を続けたうえジャクソンさんの心肺が停止した際には、外で電話をしていてすぐには気づかず、監視を怠ったとして過失致死罪に問われています。

 27日の初公判で検察側は「被告は医療設備が整った場所で使うべき麻酔薬を過去2ヶ月間に渡り寝室で投与し、
死亡当日は女友達らとの通話のために寝室の外に出て監視を怠っており、重大な過失がある」と指摘しました。
いっぽう弁護側は「ジャクソンさんはマーレー被告が寝室を出ている間に、眠りに落ちるために自力で追加の麻酔薬と鎮痛剤を投与して死亡した」と反論しました。
 27日の初公判では薬物を投与された状態のジャクソンさんの肉声が再生されました。音声はマーレー被告がアイフォーンで録音したものです。録音した日時は、ジャクソンさんが死亡する1ヵ月半前の2009年5月10日午前9時。ジャクソンさんは薬物の影響下にあるものと見られ、ろれつが回っておらず、意味不明な箇所もありました。話している内容は、当時準備中だったツアー「This is it」への意気込みでした。
<録音内容>

僕たちは素晴らしくなくてはならない。人々がこのショーを、僕のショーを見終わった時に、こんなの見たの人生で初めてと言ってもらいたい。いいぞ、いいぞ。こんなの見たことない。いいぞ。これは素晴らしい。彼は世界最高のエンターテナーだ。私はそのお金、100万人の子供たち、そして子供病院、マイケル・ジャクソン子供病院をもっていく」

 

 公開の理由について検察側はマーレー被告がジャクソンさんに対し、薬物を使った治療をしていることを

十分に認識していることを示すためだと説明しています。音声が再生されると、傍聴席にいたジャクソンさんの母親キャサリンさんは、肩を震わせて泣いていました。

 このほか検察側は2009年6月25日の死亡当日に撮影されたジャクソンさんの遺体の写真と、12時間前に撮影されたリハーサル中のジャクソンさんの元気な姿を並べて表示し、「(リハと死亡の)12時間の間に何が起きたのかが焦点だ」と陪審員に対して訴えました。ジャクソンさんの死亡直後の写真が公開されるのは、今回が初めてです。

 

 裁判は、12人の陪審員が有罪か無罪を判断する陪審裁判です。裁判はほぼ連日行われ、評決は11月上旬になる見込みです。

 

<NY支局 山野孝之>