米国におけるインターネット上の動画(以下、オンライン・ビデオ)視聴数が新記録を樹立した。米調査会社comScore(コムスコアー)によれば、今年10月に記録された米国内のオンライン・ビデオ閲覧数は426億件と月間新記録を塗り替えた。同月にオンライン・ビデオを視聴した人は1億8400万人、平均視聴時間は21.1時間に達した模様だ。
オンライン・ビデオ・サイトの中で一番人気を集めたのが検索エンジン最大手及びソフトウェア会社でもあるグーグルで、オンライン・ビデオ・ビュー数は209億件と全サイト中断トツ。同社の月間記録も更新した。特に傘下の動画閲覧サイトYouTube(ユーチューブ)に人気が集中。同月における同サイトのユニーク・ビューワー数は1億6100万件だった。
ユーチューブの次にユニーク・ビューワー数が多かったのがSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)大手のFacebook(フェイスブック)で同5980万件。これに、Vevo(ビボ)の5700万件、マイクロソフト4910万件などと続いた。
また、メディア企業が運営するサイト見ると、若者に人気のMTVなどケーブル局群を傘下に置くバイアコム社のユニーク・ビューワー数が4810万件でトップ。これに、NBCユニバーサル3930万件、独立系動画サイトHulu(フールー)2920万件、タイムワーナー傘下のターナー・デジタル(CNNを含む)3000万件などが続いた。
オンライン・ビデオに挿入されるビデオ広告(CM)の視聴時間も増えており、同月に記録されたCM視聴時間は32億分に達したという。
別な調査会社Burst Media(バースト・メディア)によれば、オンライン・ビデオの中で最も人気のあるコンテンツはコメディー番組。ニュースやミュージック・ビデオを抑えてトップにランクされた。ただ、男性はスポーツやアニメ番組を好む一方、女性は教育やドラマ番組を好む傾向が高く、視聴されるオンライン・ビデオの内容が性別で異なることも判明した。
ところで動画視聴に最適とされているタブレット型情報端末の人気が急上昇中。米調査会社eMarketer(イーマケッター)では現在米総人口の1割強(約3000万人)がアップル社制のアイパッドなどタブレット型を保有している見ている。2012年までに5500万人が、14年までに9000万人が同端末を保有すると予測しており、オンライン・ビデオ視聴数も増加の一途を辿りそうだ。