今シーズン最もホットなドラマにNCIS

米広告業界誌「Adweek(アドウィーク)」が読者を対象に実施したアンケートをもとに、今シーズン(201112年シーズン)前半の“最もホット”なテレビ番組などを発表した。地上波ネットワークテレビのカテゴリーを見ると、ドラマ番組では、最も安定した視聴率を獲得したCBSネットワークの『NCIS~ネイビー犯罪捜査班(邦題)』が選ばれた。同番組ファンの年齢中央値は58歳と高齢ながらも、平均総世帯視聴者数は1960万人に達したことなどが評価された。

 

コメディー番組ではABCネットワークの看板番組になっている『Modern Family(モダン・ファミリー)』が最もホットな番組に選ばれた。優れたテレビ番組に贈られるエミー賞にも選ばれている同番組についてアドウィークは、「(昨シーズンに続き)米視聴者が(同番組に)恋に陥っている」と評価。同番組に挿入される30CM25万㌦の値がついていることも紹介している。


また、最もホットなスポーツ番組にはNBCネットワークが毎週日曜日夜に放送するNFL(米プロフットボール・リーグ)主催の試合中継番組『サンデー・ナイト・フットボール』が選ばれた。同番組は平均総世帯視聴者数1970万人、広告主が重要視する1849歳層の平均視聴率7.9%を獲得。米テレビ界を代表する高視聴率番組になっているばかりか、NBCにとってプライムタイムを支える屋台骨的な存在になっている。


さらに、リアリティー番組(俳優や脚本家などを使わない視聴者参加型の低予算番組)の中では、Foxネットワークが今シーズンからデビューさせた素人オーディション番組『X FactorXファクター)』が“ホットなリアリティー番組”に選ばれた。視聴率は期待されたほどではないものの、Foxにとってこれまで不振だったシーズン前半の視聴率の底上げにしっかりと貢献したことが評価されている。そして、シーズン後半(1月)から登場するオーディション番組の王者『アメリカン・アイドル』についてもFoxはもとより、米テレビ界を代表する人気番組として健在することを予想。同番組の30CM50万㌦に迫る値がついていることも合わせて評価された。


深夜枠の番組にはCBSのトーク番組『The Late Show With David Letterman』が選ばれたほか、プライムタイム番組の王者にはCBSが選ばれるなど、最もホットなネットワークのタイトルはCBSに与えられた。そして、“最もホットなCEO(最高経営責任者)”にはCBSのレスリー・ムンベス氏が選ばれた。同氏の昨年の年俸総額は5770万㌦とされているが、「CBSを成功に導いた指導者としてそれだけの価値があることは疑いのないところ(同誌)」などの賞賛がおくられている。 

<テレビ朝日アメリカ 北清>