1月17日、米プロサッカーリーグ、メジャーリーグ・サッカーに所属する19チームが3位以下の指名をするドラフト会議、 「2012 MLS Supplemental Draft」において、前ザスパ草津所属の山田晃平選手がコロラド・ラピッズから指名を受けた(3巡目、全体で52番目での指名)。両者の契約が成立するとJリーガーでは史上初、日本人でも同チーム所属の木村光佑選手に次いで二人目のMLS所属選手となる。
先週12日に行われたSuper Draft (1位、2位指名を決めるドラフト会議)ではどのチームからも指名されなかった山田選手。身長171センチほどと、リーグ関係者はそのフィジカルの弱さを不安視していたものの、今月初旬に開催された合同トライアルで見せた、足元の確かな技術と豊かな攻撃センス、そして体を投げ出しての守備がラピッズ首脳陣から高く評価され、今回の指名に至った。
長年MLSをつぶさに見続けてきた、米国スポーツマーケティング会社のゼネラル・マネージャー、中村武彦氏(LeadOff Sports Marketing)は、山田選手の特徴をこう語る。「個で(状況を)打開できる力が有り、またそのドリブルは目を見張るものがある。今シーズンからラピッズはポゼッションサッカー、テクニック重視のサッカーをしようとしているので、山田選手はかなりチームに貢献できるはず。」 また、中村氏は「日本でたとえ評価が低かったとしても、イコール世界で通用しない、ということでは決して無いと(山田選手が)証明した」と続け、今回の指名は日本人選手、アメリカサッカー界にとっても画期的であると評した。
早くもラピッズのホームページでは、山田選手の指名がトライアル時のビデオつきで大々的に報じられ、その期待の大きさがうかがえる。これから山田選手は1月23日から行われる春季キャンプに参加し、30人枠のロースター入り、さらには開幕スタメン入りを狙う。来期のMLS、山田選手を加えた2人の日本人が巻き起こすコロラド旋風に期待したい。
<NY支局 堀内敏之>