「地球温暖化の影響で冬の後半から豹変する可能性もある」
アメリカの研究者が日本を含む北半球の冬について、独自の予報を立てていました。研究者への取材は2011年11月で、内容については2011年12月にテレビ朝日のANNニュースやモーニングバードでも報じましたが、ここ数日の、日本の記録的な大雪被害を受けて、再掲載します。
気象環境研究所・AER/VerisAnalytics Companyのジュダ・コーエン博士は温暖化による北極海の海氷の減少と、寒波との関連に注目しています。
コーエン博士によりますと温暖化で秋の時点における北極海の氷が減り、海面からの水蒸気が増えてシベリアに大雪が降りる。雪で覆われたシベリアでは高気圧が発生し、北極圏の大気を不安定にしたことなどが寒波噴出しの原因と見ています。
しかし 2011年は10月まではシベリアの雪が少なく寒波の噴き出しが起きにくい状態でした。ただ、その後、シベリアでは積雪が進んでいて、今 後、北極圏の寒気が噴出す可能性もあり注意が必要だとしています。
コーエン博士は「シベリアでの降雪範囲が非常に広くなっていて、現段階では この冬の後半でより寒くなる可能性が高まっています」と指摘しています。
日本の気象庁は、2012年2月までの予報で東北地方の被災地を含む北日本の気温は平年並、或いは平年よりも高いとしていました。寒波の影響で日本は過去2年連続で大雪に見舞われ、それぞれ100人前後の死者を出しています。 止
<ニューヨーク支局 山野孝之>