ニューヨークは肌寒い日があったり真夏のような日があったりと不安定な日々が続いていますが、いよいよビーチシーズンの到来です。アメリカでは毎年5月の第4月曜にメモリアルデー(戦没者追悼記念日)という祝日が設定されていますが、暦の上ではそのメモリアルデーをもって夏が始まります。
ニューヨーク市が管理するビーチもメモリアルデー・ウィークエンドの初日にあたる5月26日に海開き。9月の祝日レイバーデー(労働者の日)(今年は9月3日)まで海水浴を楽しむことができます。この期間は毎日午前10時~午後6時までライフガードが監視にあたってくれます。
ニューヨーク市の公園や公共施設を管理するDepartment of Park& Recreationによると、現在市が管理するビーチは8箇所、長さは延べ14マイル(約22キロ)にものぼるそうです。それぞれの市営ビーチには地下鉄やバスなどを乗り継いでいけるようデザインされています。これからの季節は週末になると電車やバスでビーチパラソルや大きな荷物をもった人を見かけるようになります。
ところで、ニューヨーク市周辺には1930年代まで誰もがいけるパブリック・ビーチがなかったそうです。それまでは遊園地などに隣接したプライベート・ビーチ(有料)ばかりで、家計に余裕のある人でないとなかなかビーチに行く機会がなかったそう。そこでニューヨーク市がより多くの市民がビーチを気軽に楽しんでもらえるようパブリック・ビーチの運営に乗り出しました。
また、ニューヨーク市に隣接するロングアイランドにはニューヨーク州が管理するジョーンズ・ビーチがあります。このビーチは、アメリカの都市計画に貢献したといわれるロバート・モーゼスが設計・監督したことでも有名ですが、全長10マイル(約16km)にもわたる美しい白浜は、マンハッタンからもそう遠くないところに位置していることもあり、ニューヨーカーの間で大人気のビーチです。毎年600万人が訪れると言われ、東海岸の中でも最も混雑する海岸の一つになっているそうで。ビーチには野外音楽堂があったり、マンモス・プールなどもあり、子供連れの家族が日帰りで楽しめる憩いの場所です。