【マンハッタン情報】フードトラックが大人気

マンハッタンのミッドタウンにあるオフィス街にはランチタイムになるとカラフルなフードトラックが集まります。車の中にレストランのような調理場を備えた屋台のトラック版です。マンハッタンに住んでいる人や勤めている人なら、人気のフード・トラックの前に長い列ができる光景を見かけたことがあるはずです。

フードトラックで売っている食べ物は、ラムやチキンなどをごはんの上にのせたハラルフード(イスラム教の律法にのっとった食べ物)やホットドックが多いですが、最近は、ジャマイカン、メキシカン、イタリアン、グリーク、ベトナミーズ、韓国料理など様々なエスニック料理専門のフード・トラックが増えています。

 

またオーガニック・フードや絞りたての野菜ジュースや低カロリーの料理を出す健康志向のものもあります。さらにはワッフルやマフィンなどを専門とするフードトラックも人気を集めています。NPR公共ラジオ放送によりますと、現在約3000のフードトラックや屋台があるそうです。値段は例えばハラルフードなら6㌦ぐらいから。レストランのようにチップを払う必要もなく、安くて早くて便利ということで利用者の心を掴んでいるようです。

 

これだけバラエティに富んだフード・トラックが増えている背景には、マンハッタンの高い家賃を払ってレストランを始めるよりも比較的手軽に始められるフード・トラックでビジネスチャンスを掴みたいという人が増えていることがあるようです。

 

フード・トラックをはじめるには、ニューヨーク市が指定する講習を受けライセンスを取得する必要があります。ただ、講習料は53ドルと安価なうえ、ライセンス料も2年間有効のものが50ドルと超手ごろです。

 

2011年にはニューヨーク市フード・トラック協会が発足され、フード・トラックビジネスを始めたい人のサポートをしています。同協会によると、フード・トラックで成功したオーナーがレストランをオープンさせた例がすでに27軒にも上るそうですよ。

 

ところで、フード・トラックのオーナーたちにとって難題は駐車スペースを確保することです。毎回同じ場所に駐車してお客さんに覚えてもらうことが重要ですが、なかなかそうもいきません。そこで、彼らが活用しているのがソーシャルネットワーク。ツイッターなどでその日に駐車している場所をお客さんに知らせます。

 

フード・トラックはマンハッタン外にも進出しています。ブルックリンのプロスペクトパークでは6月~10月までの第3日曜日にフードトラック協会が主催するフード・フェアが開催されます。毎回約16台が集まり、バラエティーに富んだ料理を手軽に楽しむことができます。

<NY みずほ>