テレビ以外で番組視聴が50%超

「テレビ受像機以外で番組を視聴することがある」米国成人の数が増えている。米調査会社「ライクマン・リサーチ・グループ」がこのほど発表した調査結果によれば、パソコンやスマートフォン(高機能携帯電話)、さらにはタブレット型情報端末など、テレビ受像機以外のディバイスをつかって1週間に一度はテレビ番組を見ることがあると答えた人は成人全体の53%と、2年前の調査時37%を大きく上回っていることが判明した。「毎日見る」と答えた人も27%2年前の14%からほぼ倍増している。

そして、同調査では受像機以外の番組視聴が若者層に集中していることも分かった。1844歳層では、「週に一度はテレビ以外で番組を見る」と答えた人が77%にも上ったのに対し、45歳以上では33%にとどまった。「毎日必ずテレビ以外で番組を見る」と答えた人は44歳以下では42%もいたが、45歳以上ではわずか14%だった。

 

また、同調査ではスマホやタブレットなどのディバイスを使った番組視聴が外出先で行われているとの予想に反し、多くが家庭内で行われていることも明になった。スマホを使った番組視聴者の67%が、タブレット利用者の89%が「家庭内で見ている」と答えている。米ニールセン社が7月中旬に発表した別の調査でも、82%のタブレット利用者が、そして64%のスマホ利用者が、「家庭内で視聴する」と答えている。


  一方、今回の調査ではインターネットに接続したテレビの利用状況についても様々なデータが収集された。

 

  スマートテレビと呼ばれるネット接続機内蔵型のテレビを保有している人のほか、ビデオゲーム機、ブルーレイ・プレーヤーさらにはアップルTVRoku(ロク)など外付けSTB(セット・トップ・ボックス)型のネット接続機をテレビにつなげている、と答えた人が全体の44%を占め、昨年の38%11年比30%10年比24%と着実に増えている。ちなみに、スマートテレビ利用者はわずか3%に留まっており、インターネット・テレビ利用者の大半が外付けネット接続機を利用しているようだ。

 

さらに、インターネット・テレビ利用者の中で、人気沸騰中の「Netflix(ネットフリックス)」など、動画配信サイトを利用する人が増えていることも分かった。一週間に一度はテレビ上で動画配信サービスを視聴すると答えた人は全体の59%2年前から44%も増加しているほか、毎日利用すると答えた人も33%2年間の17%からほぼ倍増している。

 

<テレビ朝日アメリカ 北清>