米ニールセン社は5月下旬に終了した米テレビ2015-16年シーズンを振り返り、番組に関するツイート数が10億件に迫る勢いで伸び過去最高レベルに達したと発表した。視聴者によるツイートのやり取りは、人気番組であることを示すバロメーターとあって、ネットワークテレビや広告主にとって重要な調査結果となりそうだ。ツイッターはスポーツ番組やアカデミー賞授賞式など特別イベントを含む生番組に集中する傾向があることも明らかになった。
同社によれば、シーズン中最もツイート数の多かったのが地上波テレビCBSネットワークが今年2月7日に放送した米プロフットボール協会(NFL)の王座決定戦『スーパーボウル』。中継番組中に交わされたツイート数は370万件に上った。これに次いだのがアカデミー賞受賞式中継番組(ABCネットワークが2月28日放送)で290万件。昨年10月13日、CNNが中継した米大統領選の民主党候補によるテレビ討論会中継番組では180万件のつぶやきが交わされた。
また、4月13日に放送された米プロバスケットボール協会(NBA)主催のユタ・ジャズ対ロサンゼルス・レイカーズ戦(スポーツ専門局ESPN)がレイカーズのスーパースター、コービー・ブライアント選手の引退試合とあって85万1000件のツイッター数を獲得し4位。スポーツや中継番組以外では唯一FOXネットワークの人気ヒップホップ・ドラマ『エンパイア:成功の代償』(9月30日放送)が70万2000件でトップ5入りした。
レギュラー番組の平均ツイート数を見ると、ケーブル局AMCの看板番組で米テレビ界を代表する人気番組となっている『ザ・ウォーキング・デッド』(ゾンビ・ホラー・ドラマ)が平均ツイート数43万5000件で最多番組。3年連続で最もツイート数の多い番組となった。これにFOXの『エンパイア』が38万7000件で2位。3位には有料チャンネルHBOの超人気番組『ゲーム・オブ・スローン』(ファンタジー・ドラマ)が同25万2000件で、4位にはリアリティー番組(デート番組)『ザ・バッチェラー』(ABC)の24万8000件、オーディション番組『ザ・ヴォイス』(NBC)17万6000件などと続いた。
ちなみに、番組の出演者の中で多くのツイートが寄せられた人物には、共和党大統領候補として指名獲得が事実上確定しているドナルド・トランプ氏がヒップホップ・ミュージシャンのカニエ・ウェスト、バスケのブライアント氏に続いて3番目にランクされている。