スポーツTVの雄ESPN、ライブ配信をスタート

 

 ディズニーが抱えるスポーツチャンネルの雄、ESPNが4月12日から数千時間におよぶライブ・スポーツ・イベントとアーカイブの動画配信、ESPN+をスタートさせた。

 月額は4ドル99セント(約553円)で、PC、タブレットでも視聴可能だが、おもなターゲットはスマートホンで、画面も当然、縦型だ。カスタマイズが簡単で、MLB(メジャーリーグ野球)、MLS(メジャーリーズサッカー)、ボクシング、PGA(プロゴルフ)などがライブで見られる。

 スポーツ分野でのDTC(direct-to-consumer)は、CBSのCBSSportsHQ、ターナー・スポーツのBleacher Report Liveに次ぐもので、ディズニーでは、来年スタートする予定の映画・ドラマコンテンツの動画配信サービスの先駆けとして、ESPN+に戦略的な位置づけを与えている。

 スポーツのライブ配信サービスは今後も増える見通しで、アナリストは「スポーツはそれが起きているまさにその瞬間に見たい、数少ないコンテンツだ。ライフスタイルが変わり、人びとがますますスマホに依存するようになっている現在、その生の時間を逃さないようなコンテンツを、アグレッシブにスマホに集中させていくことになるだろう」と分析している。

 またESPNの副社長兼CTOアーロン・ラバージ Aaron LaBergeは、「ESPNは去年19000のスポーツイベントを放送したが、ますますパーソナル化するファンの要望に応えていく。つまり、ニッチな興味を持っている個別のファンにも、ヤンキースやレッドソックスのファンにも、サービスを届けていきたいのだ。今年は5000から1万のスポーツイベントを提供する予定で、世界中の最高のスポーツ・ドキュメンタリーもライブラリーで見ることができる」と語っている。現在の契約者数はまだ公表されていない。