Amazon Prime 契約者1億人を突破

 

 Amazonは1994年の創業以来、ブックストアからインターネット上の小売業、そして動画配信、映画制作からスーパーマーケットの経営まで業態を多角化し、2017年の売上は1780億ドル(約19兆7680億円)という巨人になったが、Amazon Primeの契約者が全世界で1億人を突破した、と創業者でCEOのジェフ・ベゾスが株主向け年次レターで明らかにした。

 

 Amazon Primeは米国では月額12.99ドル(約1441円)、年間契約99ドル(約10989円)のサービスで、Amazonで購入した商品は配達料が無料、動画配信では3000を超える映画、それに近年多額の資金を投入しているオリジナル・コンテンツが見られる。このサービスのスタートによって、AmazonはNetflix、Hulu、CBS All Accessと並ぶ、動画サービスの世界的な制作・配信者となった。

 

 契約者数1億人は、Netflixの1億2500万人には及ばないものの、Amazon Prime Videoでは、昨年NFLの”Thursday Night Football”の配信権を獲得するなどして、スポーツ分野でも大きな躍進を遂げただけでなく、トム・クランシーのジャック・ライアンものや『ロード・オヴ・リングズ』シリーズの世界配給権を買い取り、動画配信の拡充を図った。また、Culver Studiosという『市民ケーン』や『E. T.』を制作したハリウッドの老舗スタジオを買収し、さらに本格的にコンテンツ制作に乗り出す意欲を見せている。

 またベゾスCEOは米国のクオリティ・ペーパー『ワシントン・ポスト』の経営権も手中に収めていて、すでに一大メディア・グループとなっている。

  Primeメンバーは、Amazonのサイトで年間平均1300ドルの買い物をする、というデータが示されており、これはメンバーでない人の700ドルと比べると、1.8倍の消費金額となっている。

  Amazon Primeの米国内の契約者は9千万人で、Amazonとしては、海外の契約者はまだ伸びると予想しており、インドを中心としたアジア地域がおもなターゲットだとしている。