ウォルト・ディズニー・カンパニーは、今年、スポーツ専門の動画配信サービスESPN+を立ち上げ、ほぼ半年で有料会員を100万人に伸ばし、さらに来年にはディズニー映画を主要なコンテンツとする2つの動画配信サービスを開始する予定だが、そのディズニーが、ゲーム配信で人気のHQ Triviaの親会社Intermedia Labsに投資した(”Digiday”,10月4日)。
投資額は明らかにされていないが、Intermedia Labsは年初、1500万ドル(約16億6500万円)を募っていたため、それを超える額と見られている。
HQ Triviaは、ゲームを無料アプリに毎日ライブ配信し、ユーザーが数十万人の規模でゲームに参加するコンテンツを展開するゲーム・エンターテインメント会社で、去年12月には米国内で250万人だったユーザー数を今年8月には670万人まで伸ばしている。また9月に行われた、ディズニーをテーマキャラクターとするHQ Triviのゲームには78万5千人が参加している。
映画、テレビを主流としてきたディズニーとしては、最近デジタル・プラットフォームに流れ、テレビ離れを加速する若年層コンシューマーをターゲットとして、ディズニーのDTCにつなげる狙いがあると見られている。またアプリ・ビジネスに参入し、傘下に抱えるABCやESPNなどのコンテンツをHQ Triviaのゲームと結びつけることで、幅広いブランディングをおこなっていく戦略だ。
ディズニーはDisney Accelerator という、まだ事業をスタートさせたばかりの将来性のある50社のエンターテインメント分野の企業に少額の投資を行い、育成していく投資計画を始めたばかりで、今回のIntermedia Labsへの投資もそのプログラムの一環と考えられている。