Gen XもNetflixがお好き?!

 

 Generation Xとは、ケネディ大統領が就任した1960年代初頭からベトナム戦争終結後の1980年の間に生まれた、現在38歳から58歳くらいの、アナログのメディア環境で育った働き盛りの世代を指すが、eMarketerの調査によると(11月28日)、米国のX世代でテレビを視聴する人の割合は徐々に下がり、デジタルビデオの視聴率がジワジワト上がっていることがわかった。

 今回、「テレビを視聴」としたカテゴリーは、「この1か月で最低一度は、テレビセットで、生放送か、DVRを含めた録画で番組を見た人」で、一方「デジタル動画を視聴」は、「この1か月で最低一度は、インターネット上で配信動画やダウンロード動画を見た人」のことで、「テレビ視聴」は2017年の6020万人から2018年には5880万人に減っている。一方、「デジタル視聴」は5150万人から5180万人に30万人増えている。

 これだけ見れば、それぞれ増減は1%前後であり、大きな動きには見えないかもしれないが、誕生時からデジタル機器に囲まれて育ったミレニアル世代やX世代などの若年層ではなく、アナログで育ったX世代でも着実にネット視聴にシフトする傾向は明確だ。

 これは各種OTTサービスのスタートやスマートTVの普及による面も大きいが、今後数年のうちに「テレビ視聴」と「デジタル視聴」の差はほぼなくなり、近い将来はその割合が逆転すると予想されている。

 その傾向を顕著にあらわしているのが「好きなコンテンツプロバイダーは?」への回答だ。13歳から24歳までは、好きな上位3つはすべてネット系のプロバイダーで、25歳から49歳でも、テレビは、人気ドラマを連発しているドラマ専門チャンネルHBOのみが辛うじて3位に入っているにすぎない。

 また13歳から49歳までの年齢層でいずれも1位を占めていることからもネットフリックスの浸透度、評価がわかる。50歳から65歳のアナログ世代でもネットフリックスは2位に入っている。

 一方ネットブロバイダーがひとつも入らず、既成のテレビ・ネットワークだけが上位3つを占めるのは66歳から77歳の高齢層だけとなっている。