2023年、米国内SVOD視聴時間はテレビと並ぶ

 

 Rethink Technology Researchのリポートによると、世界全体でのSVOD(定額制動画配信)の視聴時間が、2023年にはテレビの視聴時間と並ぶと見られている(”Multichannel News”,2月13日)。

 現在、世界全体でのSVOD契約者総数は4億7800万とされるが、2023年には7億4300万人と55%の増加、北米では契約者が現在の1億4600万人から2億3600万人と61%の伸びと予想されている。

 上の図は、従来のCM付テレビ放送と、ネットフリックス、アマゾンなどCMのないSVOD視聴時間を比べたものだ。年間平均で、一日にSVODの視聴が30分増え、その分、テレビが30分減るという前提で計算したもので、それによると、2023年には、テレビを見る時間とSVODを見る時間がほぼ同じになり、その後はSVODがテレビを上まわると予想される。

米国内では、毎年ネットフリックスだけで、毎日のテレビの視聴時間を1時間「奪い取っている」と言われている。これにアマゾンやHulu、そしてこれからスタートするWarnerMediaなどのSVODを想定すると、2023年には、テレビのCMが視聴される総時間数が半分になるということだ。

 SVODの人気はプラットフォームにより流動的であり、人口動態のようなほぼ正確な統計指標とは同列に扱えないが、米国内では有望な新規SVODが毎年誕生しており、上記のようなトータルな流れは否定できないだろう。