NBCUniversal、東京五輪ですでに広告契約1100億円超

 

 

 東京五輪の米国独占放送権を持つNBCUniversalは、この時点ですでに10億ドル(約1100億円)の広告契約を終えていることを明らかにした。

 NBCUは2016年のリオ五輪では12億ドル(約1320億円)の広告収入を上げており、これは五輪史上最高額とみなされている。 

 NBCSportsGroupのダン・ラヴィンジャー(Dan Lovinger)広告担当副社長は、東京五輪ではリオ五輪の記録を抜くつもりだ、と意気込みを語った。 

 NBCUは、異例なことだが、すでに2019年6月のアップフロントから東京五輪の広告枠の販売をスタートしていて、五輪広告では初めて、視聴対象を18~49歳枠、25~54歳枠という二つの年齢グループに分けて広告販売をおこなっている。ラヴィンジャー氏によれば、この二つの年齢層ターゲットで広告全体の80%を占めると言う。また、すべてのプラットフォームを横断的に、単一のCPMで価格設定を行っているとのことで、以前は世帯視聴率に基づいていたが、2018年の平昌五輪からはトータル平均視聴数を基にした価格設定に移行した。

 また広告主の半数以上が新規のマーケッターで、テクノロジー、薬品、リテール、金融など、幅広い銘柄だと言う。五輪広告パッケージの値段は100万ドル(約1億1000万円)から1億ドル(約110億円)までで、順調に売り上げを伸ばしており、すでに、10億ドル(約1100億円)を超えていると言う。

 NBCUではAIを駆使したOlympic Advertising Engineを導入する予定で、「広告主のテレビコマーシャル戦略を創造的に行う」ことを支援する、としているが、その詳細については語っていない。 

東京五輪の期間は、ちょうど米国次期大統領選挙へ向けた民主、共和両党の党大会が開かれる予定だが、いまのところ、候補者から、五輪枠の購入申し込みは入っていないようだ。