2020年のTV視聴数、平均視聴時間、大幅アップの予想

 

 Stay-at-homeの影響で、2020年のTVの視聴数は2011年以来初めて増加に転じる予想だとeMarketerが伝えている。

 

 視聴数はトータルで前年比3%増との予想で、あらゆる世代でアップが見込まれるが、ことに25歳から34歳と65歳以上の伸びは前年比4%を超えるもようだ。しかし、若年層のTV離れが止まったわけではなく、2021年はマイナス3.5%、2022年はマイナス1.5%と、eMarketerでは視聴数の減少傾向は続くとみている。

 

 また1日の米国人のTVの平均視聴時間も、前年度比19分増の、2時間46分になるとの予想で、これも2012年以来のことだ。しかしこれも2年後の2022年には2019年の水準に戻ると予想している。

 

 一方、スイスの金融機関UBSの調査によると、2020年のTVの広告収入は、視聴数の増加にもかかわらず、マイナス15%となる見通しだ。スポーツイベント中止や延期の影響が大きい。特に4-6月期のマイナス幅は28%になるとみられ、ローカルは、40%から50%のマイナスもありうると見ている。UBSのアナリストは、「第2四半期のマイナスはリカバリーがあると思うが、今年はUpfrontが開催されないことや、広告主が広告予算を見直し、さらにデジタルにシフトすることもありうる」と予想している。