09年1-9月期の米広告支出が11.5%減


米国の09年1-9月期の広告支出は、前年同期比11.5%減の834億㌦(約7兆5060億円)だったことが明らかになった。減少額は109億㌦(約9810億円)。米調査会社ニールセンが12月10日発表した。


媒体別で見ると、「苦しい経済状況が広告市場を直撃している」(ニールセン上級副社長、テリー・ブレナン氏)中で、全体では引き続き活字媒体の不振が目立ち、テレビ媒体が比較的健闘しているのが特徴だ。ただ、テレビの中で、売上が昨年同期比を上回ったのはスペイン語放送(36.7%増)とケーブル局(9.0%増)のみ。ネットワークテレビ(13.9%減)やシンジケーション(15.9%減)などは二桁台の落ち込みとなった。


相変わらず厳しい局面に立たされている新聞は、地方紙が14%減、全国紙は21.6%減。最も広告収入の多い地方紙日曜版は48.3%減と最大の落ち込みを示した。雑誌も不調で、全国向けが21.4%減、地方向けが25%減となった。また、これまで破竹の勢いを続けてきたインターネットも広告不況の影響を受け、前年同期比0.5%の減少となった。


業種別の広告出稿量(同期)を見ると、自動車メーカーが30.9%減となる53億9280万㌦と最大の落ち込みを示したほか、自動車販売店が26.9%減、24億1470万㌦と、経営危機に直面している同業界の苦悩振りを浮き彫りにしている。


その他、薬品・医療用品が前年同期比4.6%減となる32億3690万㌦、携帯電話通信が5.4%減、25億4570万㌦、デパート2.8%減、24億7230万㌦、レストラン3.6%減、11億9330万㌦、家具店7.2%減、10億6970万㌦などと軒並みマイナス出稿となっている。一方、出稿量が増えた業種は、ファストフード・レストランが1.8%増となる30億7360万㌦などに留まった。