11月スイープ、軒並み低調


米テレビ界で年4回実施される視聴率特別調査「スイープ」の11月分が終了した。スイープはプライムタイ(午後8~11時)で放送される番組が対象になるが、地上波ネットワークの結果を見ると、各社軒並み視聴率が昨年同期に比べ落ち込んでいるのが特徴だ。ケーブル局の独自制作番組が人気を博していることや、ネットワーク各社が1月の改変期を控え新番組投入を控えるなど、編成に力を入れなかったことなどが要因だ。

ところで、今回のスイープで広告主が重要視する個人視聴率(18~49歳層)でトップになったのがABCネットワーク。平均視聴率は3.2%(シェア9%)だった。同社はこれで11月スイープ4回連続トップについたことになり、1990年代初頭以来の高記録となった。芸能人とプロの舞踏家がペアーを組んでダンス競技に臨むリアリティー番組「Dancing with the Stars」が相変わらずの人気で、全体の視聴率に大きな貢献をした。ただ、同視聴率は、昨年同期比11%減に終わっている。

また、世帯視聴率のカテゴリーでは、CBSが平均視聴率7.4%(シェア12%)、平均視聴者数1039万人を獲得し、8回連続で11月スイープの王座についた。犯罪捜査ドラマ「Mentalist」が今季、全ネットワークを代表する人気番組になっているほか、「CSI:科学捜査班(邦題)」NY編やコメディー番組「How I Met Your Mother」が好調なことが全体を支えている。しかし、昨年同期と比べるとCBSの同層平均視聴率も3%減と振るわなかった。

他社を見ても、18~49歳層視聴率、世帯視聴率ともに3位にランクされたNBCは、両カテゴリーとも昨年同期比9%の減少を示したほか、同4位となったFoxは、個人視聴率が10%減少、世帯視聴率は9%の落ち込みを見せた。