AT&Tのテレビ番組放送始まる

米携帯電話会社最大手AT&Tが5月4日、テレビ番組放送サービス(Vu TV)を始めた。昨年スタートした携帯電話大手ベライゾン社に次ぐ第2弾。さっそく同サービス受信専用の携帯端末を購入、サービス内容をチェックしてみた。同サービスは、米無線通信技術大手クアルコムが開発した携帯電話向けテレビ配信技術「メディアフロー(MediaFLO)」を採用。受信端末には韓国のLGとサムソンの2機種の携帯電話が採用されている。

今回購入したのはサムソン・モデルよりも一回り小さいLGのCU920型モデル(LG Vu)。サイズは縦10.5cm、横5cm、厚さが1.3cmほど。軽量でワイシャツのポケットにすっぽり入る。画面の大きさは4x6.5cm。チャンネルの操作などはタッチパネル式だ。画質はこれまで米国携帯で配信されていた画像に比べ圧倒的に鮮明。メディアフローの威力を発揮している。専用のイヤフォンを付けて手のひらに乗せ視聴すれば十分満足いける番組視聴ができる。

内容は「CBS Mobile」「ESPN Mobile」「NBC 2Go」「CNN Mobile Life」など10チャンネル構成。地上波ネットワークテレビが提供するチャンネルは「CBS Mobile」「Fox Mobile」「NBC 2Go」「NBC News 2Go」の4チャンネルに限定され、ケーブル局番組が大半を占めている。番組内容はニュースが目立つが、子供向けのアニメ・チャンネルや、若者向けのミュージック・ビデオを放送するMTV、さらにはスポーツ・ニュース(ESPN)やコメディー専門局(コメディー・セントラル)なども提供されている。

各チャンネルとも携帯向け専用の編成になっているが、NBC2Goのように、前夜放送された深夜トーク番組や午後帯に放送されているソープオペラ(昼ドラマ)など、リピート編成が柱。ビジネス専門局CNBC以外は本放送とのサイマル放送はほとんど無い。ただ、「CNN Mobile Life」などは大統領戦予備選の日などは開票時頃から本放送に切り替わるなど、外出中に速報をエア・チェックするには最適だ。料金は通話基本料金に加え、テレビ放送視聴が月額15㌦(約1,575円)加算される。但し2年間の契約に制約される。