CBS直営局、大統領選で大型臨時収入

米国で“永遠のベストセラー”としても知られる「TVガイド」がここ数年続いている購読者減少傾向に楔を打ち込もうと新手の付録を考案した。

この付録とは様々なテレビ番組の予告編入りDVD。毎週、17本に上る番組の紹介や、同誌編集者のイチオシ番組情報などが収録されている。

DVDは米東海岸と西海岸の店頭で売られている約70万部に限定され、表紙に付帯され6月5-11日号から販売されている(写真)。DVD付録経費は毎週30万㌦(約3,300万円)ほどに上ると見られ、業界内には相当の成果が無ければTVガイドにとって大きな痛手になることを予想する向きもある。TVガイド側はあくまでもテストケースとしている。

DVD付録の目的は“マルチメディア”をアピールしながら特に若い購読者の開拓をすること。同誌の編集長イアン・バーチ氏は「若者の取り込みは、長年保たれてきた雑誌のイメージを変えたり、固定的に購読してくれている愛読者の反感を買うような痛みを伴うことになるだろう。しかし、我々にとっては避けて通れない改革だ」と述べている。

発行年数50年を誇るTVガイドは、ここ数年、ケーブルテレビが提供するようになった電子テレビ番組表(EPG)や充実してきた雑誌や新聞のテレビ欄に押されるかたちで購読数が減少しており、昨年10月には長年親しまれてきた単行本サイズから週間誌サイズにリニューアルされたばかり。雑誌の存続をかけたイメージチェンジに腐心している。