DVR視聴されにくい番組は


米国でDVR(デジタル・ビデオ・レコーダー)などと呼ばれているHDD内蔵型の録画機は、手軽にCM飛ばし視聴が出来るほか、生活者の間に「自分の見たい番組を自分の見たい時間に視聴する」いわゆる「タイムシフト視聴」を加速させていることから、広告主やテレビ事業者にとって大きな頭痛の種となっている。米視聴率調査会社ニールセンがこのほど、そのDVR所有世帯のテレビ視聴習慣に関する新しい調査結果を発表した。

これまでDVRで録画視聴されにくい番組の筆頭には、ニュースやスポーツ番組が挙げられているが、今回の調査で、映画番組も同カテゴリーに加えられていることが明らかになった。ニールセンによれば、DVR世帯の98.4%が「映画は放送時間に合わせて見る」と答え、ニュース番組の98.7%につぎ2番目に高い「DVRに左右されない番組」となった。映画番組が放送時に見られる背景についてニールセンは、「視聴者の間で、映画をイベントと捕らえる習慣がある。また、ネットワークなどが映画を放送する際に、事前に相当量の番組宣伝をすることもあり、視聴者が放送日を待ち遠しくなるムードをかもし出すようだ」などと分析している。

映画番組のほか、ドラマなどのミニ・シリーズも視聴者がDVRを利用せずに見る番組として挙げられた。7~8時間にわたるシリーズすべてを録画してテレビの前に座って一度に見る視聴者が少ないのが主な理由だという。そのほか、DVR視聴されにくい番組として、スポーツ番組のほか子供番組が挙がっており、広告主がCM出稿する際の参考データにもなりそうだ。