Foxが初の年間視聴率二冠王


米テレビ界の2007-08年シーズンの公式な日程が5月21日で終了し、地上波4大ネットワーク(ABC、CBS、NBC、Fox)のシーズン視聴率ランキングが出揃った。ニールセンの速報によると、世帯視聴者、個人視聴率(18~49歳視聴者層)ともに、Foxがトップの座を射止め、初の二冠王に輝くことが確実になった。

Foxは広告主が最重要視する18~49歳層で、平均視聴率4.2%(シェア11%)を獲得、3.0%(シェア8%)で並んだABCとCBSを押さえ昨年に続きトップに立った。ここ数年不振のNBCは、同層平均視聴率2.8%(シェア8%)で昨シーズンに続き4大ネットワーク中最下位に甘んじた。Foxはまた、世帯視聴者数のカテゴリーでも、長年の王者CBSを抑え、平均視聴者数1120万人を獲得、この層で初めてトップの座についた。ちなみに、CBSの平均視聴者数は1050万人。ABCは920万人、NBCは810万人だった。

ところで、今シーズンは4大ネットワークにとって史上最悪の視聴率を記録するシーズンとなりそうだ。視聴率不振の背景には、昨年11月から100日間続いた米脚本家組合(WGA)のストライキや、HD内臓型のレコーダー、DVR(デジタル・ビデオ・レコーダー)のさらなる普及などがある。4大ネットワークにミニ・ネットワークと称されるCWを加えた地上波ネットワーク5社全体の平均視聴率(18~49歳層)は14.1%と昨シーズンから10%も落ち込んだ。平均世帯視聴者数も昨シーズンの4480万人から7%減となる4150万人となった。一方、昨年暮れから今春にかけ、WGAのストにより再放送番組の編成を余儀なくされた地上波テレビ局から視聴者が流れて来たおかげで、ケーブル局は視聴者数が上昇。ベーシック・ケーブル・チャンネル全体(約80)の平均視聴者数は昨シーズン比7%増となる5160万人を記録した。