HDテレビ、DVR、BBが飛躍的な普及
米調査会社「ライクマン・リサーチ・グループ(LRG)」は過去10年間を振り返り、特にHDD内蔵型のデジタル録画機(DVR)、HDテレビ、ブロードバンド(BB)の普及を挙げ、「テレビ・インターネット業界に極めて顕著な変化が起きた10年間だった」と分析している。
年収 |
DVR普及率 |
HDTV普及率 |
BB普及率 |
30000㌦以下 |
16% |
29% |
37% |
30000-75000㌦ |
32% |
44% |
70% |
75000㌦以上 |
54% |
61% |
89% |
資料:LRG |
まず、DVR(デジタル・ビデオ・レコーダー)の普及については、2000年にDVRを保有していた世帯は全米テレビ世帯のわずか1%だったが09年末には40%にまで拡大した。また、2000年当時の普及率が1%にも満たなかったHDテレビ受像機保有世帯は、いまや50%にも至っている。さらに、ブロードバンドに加入している世帯は、2000年当時に1%だったものが、現在全世帯の三分の二を超えるほどまでになった、としている。
LRGは、これらの機器の普及率が、高額収入世帯の購入によって引き上げられていることを強調している。特に年収7万5000㌦以上の世帯におけるDVRの普及率が54%、HDテレビ61%、ブロードバンド89%などと、7万5000㌦以下の世帯を大きく引き離している(表)ことを指摘している。
これらの機器の普及については、HDテレビの場合はメーカーによる値下げ努力、DVRは、衛星放送事業者やケーブルテレビ(CATV)事業者が加入者に供給するセット・トップ・ボックス(STB)に組み込んだことが火付け役になったと分析している。
ところでLRGによれば、HDテレビについて①HDテレビ保有世帯の38%が2台以上のHDテレビを保有している②36%のHDテレビ世帯が、受像機購入の際にHD番組の受信方法などを学んでいる③HDテレビ世帯の6%が受像機購入を契機にCATVなど再送信サービスを他社に切り替えた④HDテレビの64%が、何らかのHD番組を視聴している、ことなどが判明した。