MSNBCがメインキャスターと新契約


米ニュース専門局MSNBCはこのほど、同局のプライムタイム番組「カウントダウン」のホスト、キース・オルバーマン氏と新契約を結んだと発表した。MSNBCは昨年、同氏と4年契約(2011年まで有効)を結んだばかりだが、今年、一連の大統領選挙報道で同番組が高視聴率を記録したことから、次回大統領選挙が行われる2012年も同氏の続投を希望し、契約を一年延長したかたちだ。

オルバーマン氏は、「カウントダウン」のキャスターを務めながら、重大ニュースが起きたときの特別番組にも出演することになり、MSNBCの看板キャスターの役割を担うことになるという。ニューヨーク・タイムズ紙は同氏が昨年、MSNBCと結んだ4年契約は年俸400万㌦(約4億円)だったが、新契約の年俸は一挙に750万㌦(約7億5,000万円)に跳ね上がったと推定している。

同氏は新契約を発表した声明の中で、「自分の番組が次ぎの大統領選挙まで続くことになり、うれしく思っている。これまで自分が担当してきたどの番組よりも長寿番組になることになり、ホームグランドを得た気持ちだ」と述べている。また、MSNBC社長のフィル・グリフィン氏は、業界誌「ブロードキャスティング&ケーブル」に、「オルバーマン氏はMSNBC躍進の中心的役割を果たした。次の選挙を含め、オルバーマン・ファンに長期的に番組を提供できることになり、うれしく思っている」と語っている。

MSNBCは3大ニュース専門局の中で、Foxニュース・チャンネルとCNNに大きく水を開けられているが、広告主が重要視する視聴者層、18~34歳及び18~49歳層の視聴者数が飛躍的に伸びている。今年の同局の選挙報道は、選挙の日(11月4日)のプライムタイムに放送した開票速報特別番組が、前回2004年の視聴者数の倍増となる快挙を遂げた。オルバーマン氏は、地上波NBCネットワークのフットボール番組「Football Night in America」の共同司会者も引き続き担当する予定。