NYテレビ局が夕方ニュース新編成案


ニューヨークのローカルテレビ局「WNBC-TV」の夕方ニュース番組が9月10日を契機に午後5時台前編を打ち切り、午後7時台に新たに放送枠を開設することになった。WNBCの上級副社長ダン・フォーマン氏は、「放送時間をシフトすることでより多くの視聴者がハードニュースを見ることが出来るようになる」と語っている。生活者の視聴習慣の変化を察知した編成替えとあって、ライバル局からも注目を集めている。

WNBC-TVをはじめ、ニューヨーク市の主要局のローカル・ニュースは週日午後5時スタート。ネットワーク・ニュースが始まる午後6時半までの1時間半枠で放送されている。ニューヨークは全米最大のテレビ市場とあってネットワークの直営局がひしめいているが、米調査会社「BIAフィナンシャル・ネットワーク」によると、全局合わせた今年の売上高は15億㌦(約1,800億円)を超える見込みだ。中でもニュース番組はドル箱番組。キャスターの年俸も300万㌦(約3億6,000万円)台と言われ、全国でも群を抜いている。

NBCネットワークの直営局WNBCの新編成案では午後5時~5時半の枠をエンタテイメント系の情報番組「Extra(エキストラ)」と差し替え。ニュース番組は5時半スタートからの1時間に短縮される。人気シンジケーション番組「Extra」をニュース番組枠の直前に挿入、視聴者を引き付け、視聴率が低迷気味のニュース番組につなげたい考えだ。

そして、午後6時半からのネットワーク・ニュース放送後、7時~7時半に設けられる新ニュース枠は人気キャスター、チャック・スカーボロ氏(写真)が担当することになった。同番組では仕事から帰宅後の視聴者を対象に、天気予報やスポーツを扱わないハードニュース中心で伝えられるという。ローカル・ニュースで天気やスポーツのコーナーがない番組は極めて異例。