PGAトーナメントが初の3D中継

  米男子プロゴルフ協会(PGA)ツアーが主催する2011年シーズンの第2戦 「ソニー・オープン・イン・ハワイ」が3D(3次元立体)映像で中継されることになった。昨年男子ゴルフ・メジャー第1戦「マスターズ・トーネメン ト」(オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブ主催)が試合の一部を3D中継したが、PGAツアーが3D生中継されるのは初めて。制作・放送はゴルフ専門局 「ゴルフ・チャンネル」が担当、3Dカメラなど機材はソニーが提供、中継業務はスポーツ中継会社大手「NEP」が当たることになった。


同大会は、1月13~16日まで、米ハワイ州オアフ島のワイアラエ・カントリークラブで開催されるが、決勝トーナメント(15~16日)の二日間にわた り、2,3,4,16,17,18番、計6ホールが3D中継されるという。米ケーブルテレビ(CATV)最大手でゴルフ・チャンネルの親会社でもあるコム キャストが配信に名乗りを上げているが、ディレクTVなど衛星放送などでも配信される可能性もある。


米国では3Dテレビの売れ行きが芳しくなく、2010年における出荷台数は、米家電協会(CEA)が昨年夏発表した予想台数210万台を下回る180万台 に留まった模様。3D放送を提供しているのが、米メディア企業大手ウォルト・ディズニー傘下のスポーツ専門局「ESPN」やディスカバリー・コミュニケー ションズなどに限られているほか、専用受像機が高価格なことから米消費者から敬遠されているのが実情だ。


ソニーのハワード・ストリンガー会長は、発表にあたり、「トーナメントの興奮と美しいハワイの風景を3D映像かつ生中継でお茶の間に届けることによって、 家庭における3Dエンターテイメントの拡大につなげることが目的だ」と述べ、3Dブームの到来に期待を寄せている。
米調査会社「SNLケーガン」では、3Dテレビの平均価格が2010年の1728㌦から2015年までに1195㌦に引き下がると予想。それに連なって、 3Dテレビ所有世帯も同年までに全体の20%に相当する2470万軒に達するとしている。