YouTubeユニーク・ビジター数が1億突破

米インターネット調査会社comScore(コムスコア)はこのほど、動画共用サイト最大手YouTube(ユーチューブ)の1月におけるユニーク・ビジター数が1億件を超え、過去最高を記録したと発表した。2位にランクされたニューズ・コーポレーション傘下の動画サイト・グループ、「Foxインタラクティブ・メディア」の6210万件、ヤフーの動画サイト・グループ4190万件などに大きな差をつけている。ニューズ・コーポレーションとNBCユニバーサルが共同出資し、昨年3月本格稼動を始めたHulu(フールー)は、テレビ番組の動画視聴ファンの間で人気急上昇中。同月のユニーク・ビジター数も2440万件と急伸しているが、ユーチューブには大きく水をあけられている。


ユーチューブの課題は、圧倒的な人気が収入につながっていないこと。オンライン調査会社eMarketerの上級アナリスト、デイビッド・ホーラマン氏は、「ユーチューブが“人気”を“お金”に換えることに手間取っている隙に、他の動画サイトが付け入る可能性がある」と指摘している。

一方、ニールセン社はこのほど、今年2月における人気動画コンテンツに関する調査結果を明らかにした。それによると、動画視聴ファンが視聴する番組のほとんどが、ABCネットワークのプライムタイム番組で占められていることが分かった。中でも同ネットワークが放送している人気番組「ロスト」のユニーク・ビジター数は250万件(2月)にも達し、ケーブル局が放送する人気番組の視聴者数にも匹敵するほど。その他、同ネットワークの人気リアリティー番組「ダンシング・ウィズ・ザ・スター」が150万件、同じくABCが放送する人気医療ドラマ「グレイズ・アナトミー:恋の解剖学(邦題)」が130万件を獲得するなど、人気番組トップ10中9番組がABCの番組で占められている。ABC以外の番組では、唯一NBCの風刺トーク番組「サタデー・ナイト・ライブ」がトップ10入りしている。ABCの人気の秘訣については、明快な回答が見当たらないが、同社動画サイトの使いよさがユーザーから好感をもたれていると指摘する声もある。