アカデミー賞、平均視聴者数約4000万人


米映画界最高の栄誉とされる第79回アカデミー賞の授賞式が25日、ロサンゼルスで開催され、その模様がABCネットワークを通して全世界に中継された。翌日発表されたニールセン社の視聴率速報によると、米国における世帯視聴率は27.7%(シェア42%)と27.1%だった昨年をわずかながらも上回った。20:30~24:10頃まで続いた中継番組は、ライバルネットワーク3社の合計視聴率をも寄せ付けない圧倒的な強さを発揮した。ニールセンによると同番組を少なくとも1分以上見た人は8,703万人にも上った。

ABCの発表では番組を通した平均視聴者数は3,990万人と昨年の3,890万人を100万人ほど上回った。また、広告主が重視する18~49歳層の視聴率は14.0%とほぼ昨年並み。18~34歳層の視聴率は12.9%と過去5年で最高記録となった。エンタテイメント系番組の中では今シーズン最高視聴率番組になることは間違いなく、170万㌦(約2億400万円)とされる30秒スポットCMの平均料金が正当化されたといったところか。ちなみに、昨年の30秒CMは165万㌦だった。

ところで、今年のアカデミー賞ではメキシコ映画が大活躍するなど、外国映画が様々なカテゴリーでノミネートされ国際色豊かなものとなったが、助演女優賞にノミネートされ日本人としては49年ぶりの受賞に期待がかかった菊池凛子さんは惜しくも受賞を逃した。注目の作品賞にはボストンを舞台にした地元の警察とマフィアの攻防を描いた「ディパーテッド」。主演男優賞には「ザ・ラスト・キング・オブ・スコットランド」でイディ・アミン元ウガンダ大統領役を演じたフォレスト・ウィテカーさんが、主演女優賞には「クイーン」でエリザベス英女王を演じたヘレン・ミレンさんがそれぞれ受賞した。