アマゾンがデジタル音楽ストアを開設へ

通販サイト大手「アマゾン」がデジタル音楽ストアに進出することになった。アマゾンはオンライン上のCD販売最大手だが、同市場が下火になっているため、デジタル販売を展開することになった。そして、同サイトではDRM(デジタル権利管理)技術の施されていないタイトルが提供されることになり、業界内の注目を集めている。米国では著作権保護に逆行する商業活動が目立ってきており、大手通販がこの流れに加わることでデジタル音楽市場に大きな変化をもたらす可能性があるからだ。

DRMについては、アップル社の最高経営責任者スティーブ・ジョブス氏が今春、音楽業界に対し、DRM技術の使用を止めるよう呼びかけて大きな話題となったばかり。 アマゾンではレコード会社大手EMIを始め独立系レコード会社12,000社と提携し、年内にも同サービスを立ち上げたい考えだ。アマゾンのデジタル・メディア担当副社長ビル・カー氏は、ニューヨークタイムズ紙とのインタビューの中で、「消費者がDRMフリーの音楽ストアを待望していることは明白。当社のサイトでは抱負な曲目を、どのような携帯デジタル音楽プレイヤーにでもダウンロードが出来るのが特徴だ」と述べている。

音楽ストア最大手でアマゾンがライバル視するアップル社製のアイポッド(iPod)にもダウンロードできるという。 アップル社のデジタル音楽ストア「アイチューンズ」ではDRMフリーのタイトルを一曲1.29㌦(約155円)で販売しているが、アマゾンでは99㌣(約120円)で販売されるという。

米調査会社「ジュピター・リサーチ」では、アマゾンの音楽ストアがアップル、マイクロソフト社に迫る、人気サイトになることは間違いないと予測している。