アメフト中継番組が絶好調


 米テレビでプロフットボール人気が止まらない。米ナショナル・フットボール・ リーグ(NFL)が主催するレギュラー・シーズン中は、NBCネットワークが毎週日曜日に放送した「サンデー・ナイト・フットボール」が平均視聴者数 2180万人を獲得。同ネットワークのプライムタイムを支える大黒柱になった。また、スポーツ専門局ESPNが月曜夜に放送した「マンデー・ナイト・フッ トボール」も、平均視聴者数1470万人と、ケーブル局が放送するシリーズ番組としては史上最高の人気番組になる、といった具合だ。ニールセン社によれ ば、レギュラー・シーズン中のアメフト番組ユニーク・ビューアー数は過去最高となる2億770万件にも達した模様だ。


人気はプレーオフ・シーズンに入っても留まるところを知らず、1月16日、ジェッツ対ペイトリオッツで行われたアメリカン・カンファレンス(AFC)の準 決勝の模様を伝えた中継番組が世帯視聴率26.2%、視聴者数4350万人を引き付けAFC史上最高記録を樹立した。


1月23日に開催された両カンファレンス決勝戦は、ナショナル・カンファレンス(NFC)のパッカーズ対ベアーズ戦となり、Foxネットワークが放送した が(午後3~6時15分)、平均視聴者数が5190万人に達し、プライムタイム以外で放送されたNFCチャンピオンシップ戦では過去最高記録となった。 AFCはジェッツ対スティーラーズの間で戦われ、CBSネットワーク(午後6時45分~10時)が中継、1987年以来24年ぶりの高視聴率31.3%を 記録、平均視聴者数は5490万人に達し、AFC戦史上最高記録を樹立した。こんなことから、2月6日にFoxネットワークが放送するNFL王座決定戦 スーパーボウル(テキサス州アーリントンで開催)の中継番組は、名門チーム通し(スティーラーズ対パッカーズ)の激突ということもあり高視聴率が期待され ている。


ところで、そんな絶好調のNFL番組の行方に暗雲が立ち込めている。労使協定が今年3月1日に期限切れとなり、新シーズンが始まる9月までに交渉がまとま らない可能性があるからだ。もし、選手が試合を放棄した場合、テレビ局のCM収入やスタジアム入場料などを合わせ、損害総額は120億㌦を超える(アドバ タイジング・エイジ誌)との見方も出ている。