ウェブ専用番組が地上波にデビュー


米巨大メディア・娯楽企業「ニューズ・コーポレーション」社傘下の人気ソーシャル・ネットワーキンング・サービス(SNS)、「マイスペース」などで放送された動画番組が大人気を博し、リメイク版が地上波で放送されることになった。

話題になっている動画番組は、大学を卒業し、共同生活を始めた8人の女性の様々な体験を描く、「Roommates(ルームメイト)」と20代の若者男女がビデオブログで友達の秘密を暴露するなど、デジタル世代の交友関係を描く「Quarterlife(クォーターライフ)」の2作。

エミー賞受賞経験者でもあるプロデューサー・コンビ、マーシャル・ハースコビッツ氏とエドワード・ズウィック氏が制作したクォーターライフは、11月11日にデビュー。マイスペースをはじめ、独自サイト(Qaurterlife.com)、さらにはユーチューブ(YouTube)などSNS系サイトで配信されている。1本8分間、36話構成になっているが、これまでに合計200万件の視聴数を獲得した。毎回平均25万件の視聴数を得ているという。マイスペース独占で10月21日から配信が始まった「ルームメイト」は1話3分間、45話構成になっているが、ほぼ同数のファンを引き付けているという。

ハースコピッツ氏は、業界紙「ハリウッド・レポーター」に、「これまで慣れていたテレビ番組制作とは違い、インターネットのみでしか視聴できない番組を制作することは、驚きでもあり挑戦的なことだったが、これほどまでに大きな反響を得られるとは思っていなかった」と語っている。

そしてクォーターライフは2008年初頭、ウェブ上で配信された全36話が6話に再編集されNBCネットワークで放送されることが決まった。番組関係者によると、インターネット専用に制作された番組が地上波で後追い放送されるのは米テレビ史上初めてのケース。